今更なのに拒めない14

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 頷いて体を反転させれば、すぐに足の間に相手が入り込んでくる。
「じゃ、もっかい、挿れるよ」
 更にこちらの足を大きく開かせた相手に、ペニスの先端をアナルの縁に当てられて、期待でゴクリと喉が上下した。ふっと柔らかに笑んだ相手に、なんだか恥ずかしいなと思いながらも頷いて見せれば、ペニスの先端がアナルを開いて押し込まれてくる。
 ゆっくりと奥まで到達したそれが、結腸の入り口に押し付けられれば、じんわりと痺れるみたいな気持ちよさが広がっていく。でもそれに浸っていられる余裕はない。先程から体の中に燻り続ける気持ちよさも刺激されて、あっという間にもどかしさが襲ってきた。
 イキたくてイケない苦しさを思い出して、縋るような気持ちで相手を見上げてしまえば、一つ頷いて顔が寄せられてくる。唇が触れる。
 先を急かすようににさっさと口をあけて舌を差し出せば、わかっていると言いたげに食まれた舌を舐めて吸われた。キモチイイ。
 もっともっとと大きく口を開いて、引き寄せるように肩を抱けば、やっぱり、わかってると言いたげに相手の舌がぬるりと侵入してくる。しかも、前回のキスで口の中のキモチイイ場所をある程度把握済みらしく、あれこれ探るというよりは、最初っから弱い場所を狙ってきている。ほんと、きもちぃ。
「んっ、んっ、ふ……ぅ、」
 甘やかに鼻を鳴らしながら、だんだんと頭の中に霞が掛かってぼんやりしていくのを感じて、ああこれだ、と思う。今奥を捏ねて貰ったら、今度こそ間違いなくイケる。
 このまま突いて、と頼めば、相手はこちらの望み通りに動いてくれるだろう。わかっていたが、それより先に、自ら腰を揺すってしまった。
 それだけ切羽詰まっていて、体は焦れきっていて、とにかく早く体の中の熱を開放したかったのだと思う。
 結果、結腸の入り口に押し当てられたペニスの先端が中で揺すられ、ビリビリと痺れるような強い快感が走る。
「んぁあっっ」
 たまらずのけぞって喘げばキスは中断されてしまったけれど、でももう後は、大きな快感の波に飲み込まれていくのを待つだけだ。
「んっ、んっ、んっ、いいっ、きもちぃ」
 相手の肩に縋りながら、より強い快感を得ようと更に腰を揺すってしまうが、止める気なんてさらさらない。えっろと呟く声が聞こえて、チラリと確認した相手は、興奮を滲ませたニヤケ顔だった。引いてないんだ、と思うとやっぱりホッとしてしまう。
 動かずにただ見ているだけなのは、多分、こちらが気持ちよくなるのを邪魔しないように、今はただただペニスを貸してくれている。結局棒扱いで申し訳ない気もしたが、こちらの痴態を楽しんでくれているようだから、取り敢えずはまぁいいかと思う。というかまずは一度イッてしまいたい。相手のことまで考えられない。
「ぁ、ぁあっ、くる、っ、ぁ、くるっ」
「ん、おいで。いいよ。きもちぃな」
 絶頂の予感にぎゅうと相手を抱きしめれば、相手の顔は見えなくなったけれど、代わりに甘ったるい声が応えくる。胸の奥が疼いてしまって、ああくそ、と思った。相手の甘やかしを、今この瞬間、間違いなく嬉しいと思ってしまった。
 呼応するように、ギュンギュンとお腹の中が蠢いて、相手のペニスを絞ってしまう。
「ぁ、いく、イッちゃう」
 はしたなく目一杯腰を揺らして、大きな波の中に身を投げた。

続きました→

 
 
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