雷が怖いので プレイ21

※ ここからは誕生日より少し前の時期になります
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 整骨院やらマッサージ店とかに置かれているものに似た、けれど少し大きめサイズの簡易なベッドに腰掛けた彼と、数歩の距離を開けて見つめ合う。
「始める前に、お願いが、あって」
 緊張しつつもどうにか告げた。だってこれは自分にとってはかなり重大な、今後の大学生活を大きく左右するような問題で、もし彼が首を横に振るなら、バイトを辞めることも考えなければならないと思っている。
「どんなこと?」
 早くおいでと言わんばかりだった相手が、訝しげな思案顔で問うてくる。
「胸、あまり弄らないで下さい」
「前回の、そんなに嫌だった?」
 そんなことないだろと言いたい気持ちはわかる。今までも時々胸を弄られることはあったけれど、前回は随分と執拗に弄られながら喘ぎ泣いて、最後には彼の手の中に気持ち良く果てた。最中は頭の中が沸騰するみたいになって、イヤダもヤメテも恥ずかしいも口走ったけれど、そんなのは今までも散々口にしているし、こんな風にそのプレイはしないでとはっきり告げるような真似はしたことがない。強制的な室内お漏らしですらそうだったのに、胸を弄るだなんて随分と初歩的な行為を拒否されるだなんて、きっと思ってなかっただろう。
 実際、終えてしまえば、行為そのものはそこまで嫌だったわけじゃない。無い胸を揉まれたり、乳首を捏ねられたり、引っ張られたり、舐められたり、噛まれたり。それらの行為を直接キモチイイと感じていたわけではないけれど、快感になる前のゾワゾワは確かに始終感じていたし、自分の胸に吸い付く彼の姿が酷くいやらしかったのと、胸を弄られながら彼の手で巧みに勃起ペニスを扱かれる気持ち良さは格別だった。
 ただ、終えた後に胸の先が少しヒリヒリと痛むくらいに先週の行為は執拗で、そのヒリヒリするような感覚は日曜にはムズムズした感じになって、しかもそれを火曜日くらいまで引きずってしまった。さすがにこのまま相手に好き勝手弄られ続けるのはマズいと思った原因はこれだ。
「嫌だったとかじゃなくて、困るんです」
「困る? って何が?」
「この前、胸、弄られすぎて、月曜になっても感覚が少しおかしいままで、授業に集中できなかった、から」
「ああ、乳首が服に擦れて感じちゃったって話?」
 頷いて、さすがに今後そういう状態になるのは困ると言えば、彼も困ったようにうーんと唸る。
「ものすごく正直に言えば、お前のその反応は、俺の狙い通りなんだけど」
「えっ?」
「乳首開発しまくって、ペニス弄らなくても、俺に胸吸われるだけで射精出来るくらいまで躾けたいのが本音?」
「ちょ、ぜっっったい、嫌なんですけど!」
 予想外のとんでもない計画に、さすがに全力で拒否を示した。
「なにそれ初耳。というか、俺の体、勝手に変な開発するのやめてください」
「んなこと言っても、お前の体なんて、とっくに俺に開発されまくってるだろ。今更何言ってんだ」
「あなた相手に簡単に反応する体になることと、あなたが居ない所でも、バイトと無関係の時にも、勝手に反応する体になることは違うでしょ。ただただ普通に生活してるだけなのに、簡単に感じてすぐ勃起するような体になったら、恥ずかしすぎて学校に行けなくなる。いや、学校どころか、人目があるとこに行けなくなる。そんなのホント、困ります」
「服に擦れないように絆創膏でも貼っておくとかどうよ」
「俺に一生、そういう生活させる気ですか? というか、何が何でも胸の開発続けるってなら、俺、普通の生活が出来る内に別のバイト探すことも考えますけど」
「とか言って、もう俺なしでいられない体に」
「なってません」
 まだ、と脳内で続いてしまった自分の声に、まだってなんだと自分でツッコミを入れてしまう。でも最近は一人でする時も、バイトのアレコレを思い出しながらのオナニーが増えているし、オナニーよりもここでイクほうが、彼によって多少むりやりイかされる時のが、断然キモチイイのも事実だった。
 このバイトを辞めてしまったら、彼に触れて欲しくて身悶える日もありそうだって思ってしまう程度には、既に彼無しでいられない体になっているのかもしれない。
「知ってる。というか愛人ったってバイトだしなぁ。そんな子相手に、俺なしじゃいられない体になられても困るというか責任取りきれないのはわかってんよ」
 なんてことを言ったその直後。
「一応聞くけど、幾らか払ったら、一生乳首に絆創膏生活受け入れる、とかってある?」
 さすが愛人バイトなんて持ちかけてくるだけあって、基本はお金で解決な方針らしい。でも嫌なものは嫌だ。いくら積まれたって、ちょっと布に擦れただけで感じる敏感な乳首になるのなんて嫌だ。
 もし彼に触れられた時だけ感じまくるような開発なら受け入れても良いなと思うし、彼に胸を吸われるだけで射精するほどの快感が得られると言うなら、それに対する興味もないわけじゃないのだけれど。でも既に日常生活というか、今一番大事にしなければならない学業の方に多少なりとも影響が出てしまった以上、なおのこと開発なんてされるわけにいかない。
「もし俺が一億。とか言ったら、出すんですか?」
 なんでもお金で解決できると思うなよと、少々ムッとしつつ言えば、その気はないってのはわかったよと苦笑される。
「残念だな。ゼロ一つ少なかったらちょっとくらいは本気で考えるのに」
 ゼロ一つ減らしたって結構な金額だ。どんだけ金持ちなんだと驚く気持ちはないわけじゃない。ただ、あまりに馴染みがない金額で現実感がないのは、ある意味ありがたいのかもしれなかった。
「考えないで下さい。というか、日常生活を脅かすような開発されるの、いくら積まれたって今後もお断りですからね」
「じゃあどんな開発なら許す? 胸の開発諦める代わりにお尻弄らせてって言ったら、お前、オッケーする?」
 ビックリして、まじまじと相手の顔を見つめてしまう。だって、そんなことを聞かれると思わなかった。
 彼の前で下着を脱がされることは増えたし、ペニスはもちろん陰嚢もいじられ揉まれたりするけれど、それ以上奥にまで指を伸ばされたことはない。でもいつかはそこも弄られてしまう日が来るんだろうと、勝手に思い込んでいた。

続きました→

 
 
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