Eyes6話 幸せな時間

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たくさんの 好き を言い合って。
何度も キス を重ねて。
確かめるように、触れ合って。
     
幸せで、楽しくて、なんだか可笑しくて、
笑う。

     
「楽しそうだな」
 思わずこぼれたクスクス笑いに、そう言われてしまった。
 けれど、美里だって、本当は笑いをこらえてるのを知ってる。同じくらい幸せを感じてくれてるって、柔らかく細められたその目を見れば分かる。
「くすぐったいんや」
 目をじっと見つめながらそう言ってみたら、やはりすぐに嘘だと気付いたらしい。
「すぐ、気持ちよくなる」
 わざと真面目な顔でそんなことを言うから、ますます可笑しくなる。だから、もうこらえるのを諦めた笑いと共に、尋ねてみた。
「美里は? 気持ちええ?」
「気持ちいいよ」
 すぐさまそう返した後、耳元へ唇を寄せて来る。
「雅善が笑うと、その振動が直に伝わってくるんだぜ」
 そのまま耳に歯を立てられて、思わず体が竦んだ。そして、当然の結果だとは思うけれど、クッと美里が息を詰める音が聞こえた。
「そろそろ、我慢できなくなっとるんとちゃう?」
 からかいを混ぜながら尋ねれば、そうかもな、とあっさり認める。
「でも、なんだか勿体ない」
「何が?」
「笑ってる雅善を、もっと見ていたいと思ってな」
 そう言ってニヤリと笑い返されたから、負けないくらいの微笑みで。
「でもワイは、ワイを感じて気持ちようなる美里を、もっと見たいて思っとるんやけど」
 そう告げた瞬間の驚いた顔に、してやったりとほくそ笑む。そして、美里の表情が苦笑顔へと変わって行くのを眺めた。
「すごい誘い文句だな」
「けど、キたやろ?」
「……キた」
 
  
 困ったなと笑う美里に、少しだけ首を伸ばしてキスを贈った。
  






その瞳を知っている。

ほんの少し離れた場所から仲間たちに向ける、
優しい目。
竹刀や防具のメンテナンスをする時の、
真剣で、楽しそうな目。
稽古や試合で対峙した時に見せる、
獲物を追う獣の目。
 
そして自分を抱く時の、
幸せそうに、細められる瞳。

< 終 >

 
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