BAD END回避(スライム姦)

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 自分が魔界の見世物小屋と思しき場所へ連れてこられ、スライムたちに陵辱される日々を送るようになってからどれほどの時間が流れたのかは定かではないが、その生活はある日唐突に終わりを告げた。
 それは体を宙に持ち上げられ、大きく開かされた足の間から腹に詰まったスライムたちが、自重によって落ちていくショーの真っ最中で、ずるりぬるりと腸壁を滑っていくスライムたちのおぞましい感触に呻き喘いでいた時だった。
 気持ちが悪いと思うのに、ゾクゾクと背筋を走る快感は、ここでの日々の中で覚えこまされたものだ。
 何を言っても叫んでも懇願しても無駄だった。何もかもとうに諦めきっていて、口から漏れる言葉は失くし、ただ苦しさに呻き快楽に喘ぐ。何も考えず体の示すままに声を漏らすのが楽だった。
 初めは何が起きたのかさっぱりわからなかった。
「あっ…んんっ、ぁ…ひゃっ?……んぁぁぃゃあああっっ」
 体の中からゆるりと落ちていたスライムたちが、急速に動いて次々と体外に排出して行くから驚いて、その感触に久々に大きな悲鳴を上げてしまった。
 宙に吊るされていた体も無造作に床へ下ろされて、体に纏わり付いていたスライムたちがそそくさとどこかへ消えていく。一切の拘束が解かれるのは、この場所へ連れてこられてから初めての事だった。
 ふと気づけば、先程まで目の前に並び、下卑た様子でこちらを見ていたモンスターたちの姿もない。ぼんやりと見回す室内では、客と思しきモンスターたちが慌てた様子で逃げ惑っている。
 自分も逃げるなどという思考も体力もなく、そのまま呆然と逃げ惑うモンスターたちを眺めていたら、肌をウロコで覆われた大柄な二足歩行のモンスターが近づいてきた。見た目の特徴的に雄の竜人とわかってはいるが、ここまで大柄な竜人と対峙するのは初めてだ。
 かつて戦ったことがある竜人は、せいぜい自分の背丈と同じくらいだったし、もちろんこちらは何人もの仲間が居た。それでもさすが竜人と思わされる強さだったし、戦闘態勢を整えた状態で出会うならまだしも、こんな状態で出会った所で何が出来るわけでもない。
 むしろこれはチャンスかもしれないと、わかりやすく怒気を孕んだその姿に、一筋の希望を見た気がした。
 近づいてくるのを黙って見上げていたら、その竜人は目の前にしゃがんで顔を寄せてくる。まるで瞳の奥の何かを探ってでも居るようだ。
 見るからに屈強そうな体躯をしていたし、こちらを射抜くように見つめる眼光も鋭いのに、何故か欠片も怖いとは思わなかった。卑猥な目的で近づいてきたのではないことがはっきりとわかる、彼の澄んだ瞳のせいかもしれない。
「意識ははっきりしているか?」
 久々に聞く人の言葉だった。体の大きさからも、周りを圧倒する力強い気配からも、相当高度な種族だろうことは感じていたが、目の前の竜人はどうやら人語を操るらしい。
 随分と流暢に人語を話すのだなと、場面に似合わずのんきにそんな事を思った。
「ダメか……」
 がっかりした様子のため息と共に立ち上がりかける竜人に慌てて手を伸ばす。とは言っても、久しく拘束される事に慣れきった体の動きは緩慢だ。
「待って」
 諦めきって喘ぐ以外に言葉を発しなくなっていたせいか、それだけの短い単語ですら、舌がうまく回らない。
「話せるのか!?」
「殺して、くれ」
 驚きの声からも僅かに動いた表情からも明らかだった喜色は、こちらの発した言葉ですぐさま霧散してしまった。
 すっと顔を逸らした彼は立ち上がり、遠くへ向かって何事か吠える。それは人の言葉ではなかったから、彼が何を言ったのかはわからない。
 やがて駆け足で近づいてきたのは、打って変わって随分と小柄な竜人だった。まだ子供というよりは、きっとそういう種族なのだろう。その小柄な竜人へ何事か託すと、それきり彼は居なくなってしまった。
 一旦姿を消した小さな竜人は、やがて清潔そうな布を抱えて戻ってきた。その布で裸の体を包まれた後は、軽々と言った様子で抱き上げられる。
 並んで立ったら自分の背丈の半分程度しかない体躯のくせに、やはり竜人だからなのか凄い力だ。
「お前、あばれる、しない。わかった」
 先ほどの彼ほど流暢ではないが、こちらの彼も多少人の言葉を話せるらしい。片言でも暴れるなという警告は理解して、わかったと返して頷いてみせた。
「お前、運いい。たすかる」
 こちらを気遣ってかゆっくりと歩き出しながらそんな言葉をかけられて、やはりこれはここに囚われている人間たちを救い出すための動きらしいと認識した。
 人を助けるのかと思うと不思議だったが、人間界にも囚われ無体な仕打ちを受けているモンスターたちを保護する活動がないわけではないから、きっと似たようなものなのだろう。
 助かりたかったわけではないのだが、どうやらこのまま殺して貰えそうにはない。それでもスライムたちに嫐られるためだけに、ただただ生かされているような日々から抜け出せることは、確かに幸運なのかもしれないと思った。

続きました→

 
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