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人の手でイかされるって凄い。なんて感慨に浸る間もなく、ズルっと引き抜かれていく指にイッた直後でまだ整わない息を更に乱される。
「んぁあっっ」
「気持ちよかった? なんて聞くまでもないか」
お尻だけでイケる体で良かったと笑いながら、相手が手早くゴムを装着していく。とうとう抱かれるんだと思うと同時に、ちょっと待ってくれとも思う。
「きゅ、休憩。い、イッたばっか、だから」
どうにか絞り出した声に、相手がクスッと笑う気配がして、相手の言葉を待たずとも結果がわかって気が滅入る。
「イッたばっかなのがいいんでしょ」
「こ、怖い、んすけど」
「だいじょぶだいじょぶ」
めちゃくちゃ気持ちいいだけ、なんて言葉、素直に信じられるわけがないのに。でも相手を止める言葉は見つからないし、強引に逃げ出す勇気も気力も体力もない。
「顔みたいから最初は正常位ね」
キスもしやすいし、と言いながらチュッと軽く唇を吸っていったから、キスしての要望はこのあとも叶えてくれるらしい。
「怯えた顔」
足を抱えあげられ、ピトッと先端がアナルに押し当てられて息を飲みつつその瞬間を待つというその時になって、上から見下ろす相手がフフッと笑う。
やっぱりどこか楽しげだし、嫌そうな反応を返したら喜ばせそうだから、極力無反応を心がけるけれど、なかなかそう上手くは行かないようだ。
「言いたいことあるなら言いな」
「怯えた顔見て笑えるとか、ホント悪趣味すね。ついでにここで焦らすのとかも」
「怯えてるから、イッたばっかだから休憩したいってお願いをちょっとは聞いてあげようかな、って思っただけだったんだけど。そっか焦らされちゃうか」
どこまで本気で言ってんだか。と思うくらいには、相手の笑顔が胡散臭い。しかもこちらの返答を聞く気はないようで、じゃあ待たなくていいよねって言葉とともに、相手のペニスがグッとお腹に入り込んでくる。
「ひぁあああっっ」
容赦なく相手の下生えがお尻にくっつくくらい深くまで一気に侵入されて、なのに痛いとか苦しいとかより、圧倒的にキモチガイイ。ずっとじわじわ気持ちよくされていたあちこちが、さっきまでとは比べ物にならない快感を生んでいる。
手加減しないってのは、この状況を指していたのかもしれない。と思ってしまうくらいには、内心かなり驚きだった。優しさの欠片も見えないこの扱いでこんなに快感が生まれているのが、本当、信じられない。
「良い声だすね。気持ちよさそ」
軽くイッたかな、と言われると、そんな気もする。
「じゃ、いっぱいイッていいからね」
イクと俺も気持ちぃし、と漏れたそれこそが相手の目的って気もするくらい、その後はひたすらイイ場所を擦られて突かれて喘ぎまくった。
相手のゴム替えは3回までは覚えがあるが、結局自分は何回イカされたんだろう。お尻でイケるのが早々にバレたせいで、ペニスは全然弄って貰えなかったけど、触れられないままの吐精だけでも結構な回数になっていた気がする。といっても、最後の方はちゃんと出てたのかもわからないんだけど。というか出てなかったような気がするんだけど。
なんかもう、最後の最後なんて、ずっとイッてるみたいな状態になってた気もするんだけど。
つまりは記憶が曖昧になるほどイカされまくって、いつ終わったのかわからないくらい疲れ果てた。というのが、初セックスの思い出になった。
こんなの、相手がいるセックスじゃなきゃ絶対経験できない。というのは明白だけど、なんだかなぁと思って深い溜め息が出てしまうのも仕方がないと思う。
思い描いていた初エッチとは全然違うし、最後までどちらも「好き」とは口にしなかったのに、ドロドロにイカされまくって泣き喘ぎながら縋った相手は結構甘い顔を見せていたし、可愛いって繰り返し言ってもくれたから、最終的な満足感はそこまで酷いものでもないという、なんとも言えない微妙な気分だった。
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