ご飯担当の繁殖期9(終)

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 ニンゲンが目覚めた時も、まだ体は繋げたままだった。
 途中でヒト型を解いて元の姿に戻っていたから、相手の勃起ペニスサイズは更に増していたのだけれど、スリットの中のペニスと軽く擦れる程度にしか挿入されていないし、中を突くような動きもされていないせいか、それなりに長時間相手の勃起ペニスを含んでいるにも関わらず、痛みはどこにも発生していない。
「もしかしてずっと入れっぱ?」
「そうだ」
「何回イッた?」
「数えてない」
「まぁでも、かなりイッたっぽいのはわかるな」
 既に何度も吐き出されたスリットはいっぱいで、隙間から溢れたそれが腹を随分と汚していたが、それを目ざとく見つけたニンゲンが楽しげに舌を伸ばしてくる。
「ひぁあっっ」
 縁を舐められただけでもゾワリと襲う快感に、甘く声を上げてしまった。
「いい声でるなぁ」
 感じてるの? と問われて、何度か首を縦に振る。実のところ、痛くないどころかしっかりちゃんと気持ちがいい。
 指や舌で掻き回される快感とは違うが、相手の大きな勃起ペニスが自身のスリットに入っているという事実と、それが自身のペニスと触れ合うことで相手が興奮を示してくれることが嬉しくて、軽く擦れ合う振動はめちゃくちゃ焦れったいのにじわじわと気持ちが良くて、相手が吐き出す熱をペニスに浴びながら一緒に絶頂したことが数回。
 大きな動きもない中でじわりと昂り、イッた後は動かず互いに落ち着くのを待つような今回の交合は、ただひたすらにゆったりとした快感に揺蕩うようで、繁殖期でもないのに頭の中がふわふわしている。
「イケるようになったぞ」
「まじで!? てかなんで???」
「苦痛がないからだろう」
 極力中を突かずにイッていると言いながら、露出した竿部分を扱いて見せる。
「なるほど」
「訓練のお陰で、横には充分広がったからな」
 この姿でも痛みなく先端を受け入れて貰えてると続く声が嬉しそうで、こちらまでなんだか嬉しくなる。間に合わなかったとガッカリしてたはずなのに、早めに訓練を開始して良かったと思ってしまう。
 相手の大きさに痛がっていたら、きっとこんな風に体を繋げ続けてはくれなかった。何度も射精を受け止めなければ、一緒に気持ちよくなるのは無理だった。
「射精時が特にキモチイイらしいぞ。相手の射精を自身のペニスで感じる気持ちよさやら喜びやらは確かにあるが、俺はそれで絶頂するまではしないから色々と感慨深い」
「なるほど。てか初めて貰うの、お前でもやっぱかなり嬉しいんじゃないか」
「当たり前だろう。負担を考えてお前に譲るほうがいいと判断しただけで、初めてが欲しくないとは言ってない」
「なら譲った甲斐があるな」
「ああ、やはりそういう意図もあったか」
 2人がなんの話をしているのかがイマイチわからず首を傾げる。
「ふたりとも、何、言ってる? 何、譲った?」
「何って、ここに初めて射精する権利」
「ひぁぅっ」
 スリットの縁をゆるっと撫でられて、またしても甘い悲鳴を上げてしまった。
「お腹いっぱい食べたら俺も射精するからさ。それを先にここに注ぐのは違うかなって」
「ぁ、あっ、あっ」
「けどもう、俺もここに射精していいよな」
 代わって、というニンゲンに従うようにずっとスリットに入っていたペニスがズルっと抜け出ていく。たっぷりと精液を注がれていっぱいなはずなのに、それでも開いてしまった隙間がなんだか寂しい。なんて思ったのもつかの間、すぐに場所を代わったニンゲンのペニスがちゅぷっと差し込まれてくる。
「んぁ……」
「ちっさくなって物足りないか?」
 確かに多少サイズは小さくなったけれど、だからって物足りないと思えるほど、こちらの容量はデカくない。
 首を横に振れば、可愛いと言われて額に唇が寄せられた。上向いて舌を出せばチュッと舌先を吸われたけれど、そのままチュクチュクと吸われることはなくあっさり離れていく。
「ぁあああっっ」
 どうやら自身から抜け出たペニスが、ニンゲンのお尻に挿入されたらしい。
 突かれながら突くのは怖いと言ってたはずだけど大丈夫だろうか。
 一瞬不安に思ったけれど、ニンゲンが中を突いてくることはなかった。半分ほどをスリットに含ませ、露出部を握って扱き出す。
「ぁ、……あっ、……」
 ニンゲンが気持ちよさそうに喘ぐ間隔もゆったりだから、ニンゲンが激しくこちらを突いたり揺すったりせず済むように、きっと調整してくれているんだろう。
 繁殖期真っ最中なのに。とも思うけれど、それが可能なヒトだということはもう充分に思い知っている。
 だからニンゲンの勃起ペニスとゆるっと擦れ合う気持ちよさに、安心して身を委ねた。

<終>

12月ももう終わりということで、お世話係の孫話には手を出さず、お話の更新はこれで最後にしようと思います。
目次ページ作ったりご挨拶やらは年越してからになりそうですが、10年を超える活動にお付き合いくださって本当にどうもありがとうございました〜ヾ(≧∇≦*)/

 
 
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