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何がいいのかは結局わからないものの、その後も時々「いいね」と言われながらお腹の中を探られて、どんどん息が上がっていく。
当然そんな場所を他人に弄られるのは初めてで、人の手でされてるって興奮は間違いなくあるんだけど。でもきっと、相手が上手いんだろうなとも思う。
気持ちいいかは大事、みたいなことを言ってたし。初めてが彼で良かったと思わせる自信がありそうだったし。
なんでそんなことを考えてしまうかと言うと、自慰では感じたことのない場所で、感じたことのない快感を得てしまっているからだ。
自覚しているイイ場所は、多分意図的に避けられている。触れられた時にしっかり反応してしまったから、気づいてないとは思えないのに、そこをしつこく弄ったりはしてこない。
自分からイイ場所を申告して、もっとちゃんと弄ってってお願いしないと、触ってくれないのかもしれない。
協力するなら手加減がどうとか言ってたけど、つまりは意図的に感じる場所を避けて、この時間を引き伸ばしてるってことなんだろうか。申告されるより自分で探る方が断然楽しいとかも言ってたし、その可能性は高そうだった。
でもやっぱり手加減の意味がわからない。だって自覚してるイイトコを執拗に弄られるより、今のほうがじわじわ気持ちがいい。知らなかった快感に酔いしれるみたいに、甘く喘いでしまう。
恋人っぽい扱いを全然して貰えてないのに、あっさり喘ぎまくってて、そんな自身の体にガッカリではあるけれど。恋人とのセックスに夢見過ぎと言われたら、多分きっとそうなんだろうとも思うけど。
「いいね」は繰り返されるのに「可愛い」はあれきりなのも、あえて言わないようにされているみたいで寂しい。もしあの時、素直に嬉しいって言ってたら繰り返してくれてたんだろうか。素直に嬉しいって言っても、結局あれきりだった可能性のがやっぱり高いだろうか。
恋人って言ったって形だけのものなのはわかってるから、好きと言って欲しいとまでは思わないけど。自分だって相手に好きだなんて言えないんだけど。
でも体の気持ちよさ優先というか、気持ちよければいいよねってセックスじゃなくて、もうちょっと甘い雰囲気が欲しかったと、どうしても思ってしまう。
キスだって最初に少し長めにされて以降は、軽く触れ合うものすら与えられていない。肌を撫でてくれる手の平もない。
お腹の中をいじられて気持ち良く喘いでしまっているけど、「いいね」以外の言葉が欲しい。この体を楽しく弄り回してるだけって事実をせめて隠して欲しいし、仮にも恋人なんだから、できれば恋人を抱こうとしている男の顔をしていて欲しい。
楽しげに煌めく瞳じゃなくて、もう少し熱を持った瞳で見つめられてみたかった。なんて思いながら相手の顔を見つめてしまえば、言いたいことがあるなら言っていいよと笑われてしまった。
気持ち良さそうに喘ぐ割にずっと不満そうだよね、と続いた言葉に、不満を言ったところでちゃんと伝わるのかを危ぶんでしまう。この人にとっては、これが「恋人扱いしたセックス」なのかも知れないし。
「なら、キス、して下さい」
もっと恋人らしい甘い雰囲気が、とか言っても伝わらないかも知れないけれど、キスしてなら通じるはずだし、拒否されることもないだろう。
そんなこちらの思惑通り、わかったと短く答えた相手がグッと顔を寄せてくる。
さっきと同じ様にチュッチュと軽く吸うみたいなキスを数度繰り返してから、じわじわと深く触れ合うようになっていく。
上顎を舌先でくすぐられるのはやっぱりゾワゾワと気持ちよくて、しかも今回はお腹に彼の指がある。快感にキュッとお腹に力が入ると、そこにある相手の指を強く意識してしまう。だけでなく、お腹の快感も増してしまう。というかキスと連動して、指の動きが加速している。
「ん、んっ、んんっぁあっ、ま、まって、まって」
強すぎる刺激に相手の肩を押せばキスは中断してくれたけれど、お腹の中を蠢く指の動きはそのままだ。
「待つわけないよね」
「あっ、あっ、んぅうっっ」
再度口を塞がれて、指先に狙ったように今までは避けられていたイイ場所をグリグリと押し掻かれて、あっさり頭の中が白く爆ぜた。
続きます
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