イケメン相手にこんな関係になる予定はなかった31

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 キスをしながら互いの服を脱がせ合えば、嬉しそうに積極的だと笑われる。恋人相手に流されっぱなしの受け身じゃいられないだろと返せば、ますます嬉しそうだ。
「もう恋人って認めてくれんの?」
「だって、なぁ」
「んふふ、キスで期待しちゃった?」
 既に双方下着姿なので、ゆるく反応している股間にも当然気づかれている。
「ぁ、はぁ……」
 下着の上から軽く撫でられるだけで熱い息がこぼれて、相手の手の中で形を変えていくのがわかってしまう。
「これ、本当に彼女には反応しなかったの?」
「そーだよ」
 現状、嘘みたいに元気に勃起しているけれど。相手がこの男というだけで、こんなにあっさり反応されるとなんだか悔しい気もするが、でも想像通りという気もしている。
「責任取れよな、マジで」
「当然でしょ。俺にしか反応しないとか、可愛すぎるんだけど」
 体から落とそうとか思ってたわけじゃないけど、めげずに愛で続けたかいがあったよね。などと言いながら、ぺろりと下着をおろして、すっかり上を向いて存在を主張しているペニスの先端をヨシヨシと撫でられた。
 軽く触れる程度の接触がもどかしく、ぞわぞわと腰に甘い痺れが溜まっていく。一年半ぶりの既に知った快感に、期待せずにはいられない。
「舐めて欲しい?」
「そりゃあ……」
「ローション出せる?」
「ローション?」
「俺が、抱いていいんだよね?」
「あー……」
「あれ? さっき抱いていいって言ったよね?」
 こちらの微妙な反応で、抱かれる気がないのは伝わったらしい。
「いや言ってないだろ」
「えっ、嘘、言ったでしょ?」
「最悪、勃たなかったら尻弄られるのも有り、とは言った」
「ええー……なにそれぇ」
 詐欺じゃないのと言われたけれど、尻穴にこいつのアレを突っ込まれるのなんて、出来れば避けたいに決まってる。マジマジと見たのなんて卒業前の一度くらいだけど、端的に言えば立派すぎて怖い。
 勃起できてペニスで気持ちよくなれるなら、別に尻穴は使わなくったって良いんじゃないの。
「男同士の恋人が、必ずしもアナルセックスしてるわけじゃないらしいぞ」
「でもお尻、感じられるよね? 俺に抱かれて感じちゃっても、もう問題なくない?」
 人生変わっても俺が責任取るんだしと続けられると、確かにあの日、そう言って拒否したのを思い出す。こいつに抱かれたら気持ちよくなってしまうんだろうなと思ったこともだ。
「いやでも1年半以上弄ってないし、指しか突っ込まれたことないのに、お前のナニじゃサイズ違い過ぎっていうか、普通に怖いだろ。てか勃ったんだから尻穴弄るのはない方向で」
 代わりに俺もお前気持ちよくさせるから、と手のひらを突き出しながら口を開けて舌も出してやる。ゴクリと相手の喉が上下して、本気で? と問う声は興奮のせいか少し掠れている。
「頑張る気はある。マジに」
 まぁ抵抗感がないわけではないので、目の前にしたら怖気づく可能性は高いし、上手く出来るとも全く思えないが。でも前と変わらず一方的に気持ちよくして貰うだけ、というのを避けたいと思っているのは本当だ。

続きました→

 
 
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