親切なお隣さん44

*R18ですので18歳未満の方はこちらへ→

1話戻る→   目次へ→

 再度口の中をグチュグチュにされたけれど、でもやっぱりかなり加減はしてくれているようで、息を継ぐタイミングがさっきよりもわかりやすいし、唾液はどうしたって流れ込んでくるけど、口を開いたまま必死に喉の奥に流さなくても良くなった。
 引っ張り出されるみたいに舌を差し出しきつく吸われたり、奥の方まで差し込まれた舌先で舌の根やら上顎の柔らかな所をズリズリ擦られたりも、全くされないわけじゃないけど。でも舌先同士を擦り合わせたり、舌先を柔く喰まれたり、歯列のキワを辿られるみたいな、比較的浅い場所での触れ合いが増えたせいだと思う。あと、合間合間に、可愛いとか好きだよとか言ってくれるから。
 ただ、これなら気持ちいいに集中できそうって思ったところで、今度はゆっくりと腰を使われだしたから、全く落ち着く隙がない。
「んぅぅう゛……ぁ、うぶっ……んぅう……ぁあ゛……ぁ」
 ゆっくり長めのストロークで中を擦られると、すぐにまた、奥まで全部が気持ちがいい。それに加えて、今は口の中まで気持ちが良くて快感の逃し場所がない。
 思わず縋るみたいに相手にギュッと抱きついてしまえば、またしても嬉しそうに笑う気配がして、腰の動きがだんだんと早くなる。
「んっ、ぅ゛っ、…ぁ、んぶっ、う、…ん゛んっ」
「っはぁ、可愛い」
 気持ちぃねと、問いかけなのか同意を求めているのかわかりにくい言葉に、どっちでもいいかと頷けば、また緩く口を塞がれたのだけど。
「んあっっ、あ、ああっ」
 グッと奥を押し上げるみたいに腰を押し付けられて喉を反らせば、そのまま奥を揺するように捏ねられて歓喜の声が上がった。
 入りすぎって思ってたところまで、もう、しっかり気持ちがいい。
「だいじょぶそ、だね」
 気持ちよさそ、と笑われたその先。
「あ、あ、あっ」
「一緒にイケるといいんだけど、先にイッちゃったら、ゴメンね」
 肌が打ち合う音が聞こえるくらい激しく突かれだして、とうとう、相手の絶頂が近いらしい。
「い、いい、から。あ、ああ、イッて、あ、うれし、から、イッて、ああ」
 イッてイッてと繰り返したら、愛しそうに笑われて、好きだよって言われて、でも好きって返す途中で口を塞がれてしまった。
「す、んぅうっ、んんんっっ」
 お腹の奥の深いところで、相手のペニスの先端が震えるのを確かに感じる。ゴムの膜があるのに、いっぱい吐き出してくれてるって思ってしまって、それがただの錯覚じゃなければいいなと思う。
「ふふ、君が可愛くイッてイッてって何度もお願いしてくるから、ホントに先にイッちゃったよ」
 照れくさそうにそう言って体を起こした相手が、一度抜こうねとゆっくり腰を引いていく。
「ぁ……あぁ……」
 昂ったままの体は、それだけでもゾワゾワとした快感を拾ってしまうし、ずっと繋がっていた相手と離れてしまうなんとも言えない寂しさに、変な声を出してしまった。という自覚はあった。
 ガッカリがあからさまな吐息に、快感がしっかり乗ってる。みたいな。
「ふふっ、そんな声出さなくても、ゴム変えるだけだから。ちょっとだけ待ってね」
「変える?」
「だって君、イッてないでしょ」
「イッて、萎えてないんすか?」
「あんな声出されたらすぐ復活するよね。まぁ、先イッちゃったら指で前立腺弄ってイッて貰う、って案もあったんだけど」
 もっかいイケそう、と言いながらゴムを外している相手に、ちょっとばかり興味がわいた。
「いっぱい、出ました?」
「そりゃあ」
「見ていいすか」
「えぇっ??」
 そんな驚きの声を上げながらも、次には、ほらこんなにって言いながら、口を結んだ使い終わりのゴムを掲げてくれる。確かに、2回目なのに結構たっぷり白濁が溜まっていた。
「いっぱい気持ちくなってくれたなら、良かった、す」
「それは確かにそうなんだけどね」
 おかしそうに笑われた後。
「気持ち良くイケるってのは、そりゃ確かに大事だし、抱かれる側からしたら、自分の体でちゃんとイッてくれたって安心とかもあるのかなって思うんだけどさ。君のことが愛しくて、可愛くて、そんな君と体を繋げることができて、ちゃんと一緒に気持ちよくなれてるのが最高に幸せだ。って言うのを言葉とか態度とかから感じて欲しかったんだけど、そういうの、ちゃんと感じて貰えてた?」
「楽しそう、ってのと、俺のこと、ちゃんとというか、なんか思ってた以上にエロい意味でも好き、っぽいのは」
 最高に幸せ、なんて思ってくれてたのは知らなかった。こっちは初めてがいっぱいあって必死だったし、気持ちいいに翻弄されてた感が強くて、最高に幸せ、みたいなことを感じている余裕はなかった。
 なんて考えていたら、相手の困惑する声が聞こえてきた。
「エロい意味でも好きっぽい……?」
「あー、や、その、好きって言ってキスもしてんのに、押し倒されたりとかなかったから、その、ほんと、俺ばっかりそういうのしたがってんのかと思ってたし、したい気持ちあるよって言われてラブホ連れてきて貰ったけど、それも、結局は俺がキス以上のことしたがったからだし、あ、あんな、じっくりしっかり抱かれるとか思ってなかった、つうか」
「じっくりしっかり……」
「お、奥、感じるようなるまで待たれるとか、思わなかった、す」
 もっと早い段階でガツガツ腰を振られて相手だけ気持ちよくなられても、多分全く疑問に思わなかったはずだ。それでイッてくれたら、抱いて貰えた、ちゃんと気持ちよくなって貰えたって、満足していたとも思う。
「奥で感じられるとは言わなかったけど、痛い様子はなかったからね。でも奥で感じてくれるまで待ったってよりは、君と深く繋がれるのが嬉しくて、その時間を可能な限り引き伸ばしてただけ、かな。って、そっちのがより一層、『エロい意味でも好き』を肯定してるか」
 確かにエロい意味でもはっきりしっかり君が好きだよと言って、だからもっかい君の中に入らせてと、開かれた足の間に戻って来る。
 話しながらゴムを付け替えていた相手のペニスは、少しサイズが小さくなってはいるものの、しっかり硬く勃ち上がっていた。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です