ご飯担当の繁殖期6

*R18ですので18歳未満の方はこちらへ→

1話戻る→   最初から読む→

 関係的にもスタミナ的にもニンゲンが優先されるのは納得なのに、体が小さいことやヒト型になれないことで、2人が交わる姿をただ見ているだけなのが辛い。
 自身の繁殖期では、ニンゲンが口でしている時もお尻に入れてる時も、番相手が何もせずに見ているだけ、なんて状況は起きなかったから勘違いしていた。番の繁殖期にも、同じように混ざれると思ってしまった。
 勝手に期待して勝手にがっかりしてるだけなので、悪いのは自分だ。
 体の小ささも訓練の結果もわかっていて同席したのに、全てを受け止めて、受け止めて貰って、気持ち良さそうにしている2人を見て辛いと思うのだって、やっぱり自業自得でしかない。
 悪いのは自分とわかっているから、自分からねだったくせにやっと抱いてもらえるという直前になって、こんなに落ち込んでしまってむしろ申し訳なかった。
 その申し訳なさがさらに気持ちを沈ませる悪循環に嵌まり込んでいる。
 発情中のはずなのに今のお前を抱くのは躊躇うと言われて、じっくり聞き取りされてしまえば、そんな情けない事情を話さないわけにはいかなかった。
「謝る必要はないし、さすがにお前にまで気を配る余裕がなくて、こちらこそ申し訳なかった」
 話を聞き終えた相手においでと呼ばれて近寄れば、ひょいと持ち上げられて座る足の上に後ろ向きに乗せられた。
 両手を取られてムニムニと揉まれたあと、右手はそのままに左手だけスルスルと腕を登って肩を撫で、更に首からおとがいを通って口の先に押し当てられる。
「口開けて」
 何が起きるんだと思いながらも従えば、そのまま指先が口の中に入ってきてドキドキする。主に、うっかり噛んでしまわないかという方面の緊張だけど。
 なんせ相手はいまヒト型をとっていて、歯先が掠めただけでも下手したら流血するくらい、その皮膚が薄く柔らかいことを知っている。
「もっと大きく」
 その指示にも従えば、指先どころか手の平全てが口の中だ。
「いい子だ。この状態で、俺の指が舐めれるか?」
 触れてしまわないように引っ込めていた舌を伸ばして、開いた口の中に浮かぶ手の指に舌を絡めた。ニンゲンのようにチュッと吸い付くのは無理だけれど、長い舌を使って一本一本確かめるように根本から舐め扱いていけば、背後から甘やかな息が漏れてくる。
「気持ちいい」
 上手だなと褒められて、一体なにをさせられてるんだと思う気持ちはあるものの、やはり嬉しい。
「今からスリット弄るけど、なるべくそのまま舐めててくれ。指だけじゃなくて、手の平も。可能なら、手首も」
 えっ、と内心驚いているうちに、ムニムニと揉まれ続けていた右手から相手の手が外されて、ゆっくりと腹に回ってくる。
 既に緩んだスリットは、あっさり相手の指を受け入れた。
 クチュクチュと掻き回されれば、ずっと焦らされていた体はあっという間に昂って、このままだとあっさりイカされてしまうと思って焦る。
「んぅ、んんんー」
 指に舌を絡めたまま抗議の声を上げれば、苦しいかと聞かれて緩く首を振った。苦しいとか痛いとかはないけれど、でも続けられるのは困る。
「ゃあ、いっひゃう」
 口を開いたまま無理やり声を出せば、イッていいよと返されたけど。
「やぁ、ぁあっ」
 やだやだと繰り返したら、スリットからも口の中からも相手の手が抜けていって、お願いを聞いてもらえたのになんだか寂しい。
「イクとき噛みそうだったか?」
「あの、なんだったんですか、今の」
 質問には答えずにそう問いかければ、「スリットだけじゃなく口も訓練しておくべきだったなと思って」と返ったけれど、やはり意味はわからなかった。
「口の、訓練?」
「そうだ。体格差のあるカップルは少なくて、参考にしていいか迷うところもあったし、スリットに先を含んで貰うくらいは出来そうだと思ったから、それで良いと思ってたんだ」
 どうやら、体格差のある雄同士の竜人カップルの大きい側は、スリットに突っ込むのではなく口に突っ込む事もあるらしい。

続きます

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です