今更なのに拒めない12

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 二回目のトコロテンの後、ようやく根本まで挿入された。ここ最近は結腸の入り口部分を意識する場面が多かったのと、そこでの快感の拾い方を覚えたこととで、お腹の中は見えないけれど、彼のペニスの先端がそこに触れているのがはっきりとわかる。お腹の奥がグッと押し上げられる感じがして、じんわりとしたキモチイイが溜まっていく。
 そしてそれはどうやら彼も同じらしい。それどころか、この後の快感を期待して彼のペニスの先に吸い付く動きまで、きっちり感じ取っているようだ。
「アナルパールずこずこやってる時の抵抗感から、想像はしてたんだけど、これは想像以上だな」
 ちゅうちゅう吸い付かれてるみたいでエロ過ぎる、というのが彼の感想だった。
「少なくともお前の体は、俺を欲しがってくれてる。ってのがはっきりわかるのはいいよな。すげー嬉しい」
 朗らかな声が背中に落ちて、ついでのように唇まで落とされた。だけでなく、その唇がちゅっちゅと肌を啄んでいくから、吸われるたびに小さな快感が弾けて、あっアッと声が溢れてしまう。お腹に力が入ってしまうから、お腹の中のペニスも、より一層リアルにその形を感じ取ってしまう。
 彼のペニスを締め付けながら、少しでも快感を拾おうと浅ましく腸壁が蠢くさまを想像する。事実、彼は腰を動かしては居ないのに、擦られていないはずのお腹の中がキモチイイ。興奮からの錯覚なのか、想像通りに中で浅ましい動きが起きているのか、多分きっと後者だと思う。
 勝手にお腹の中を動かして、勝手に気持ちよくなっていく自分の体が、今は少し恥ずかしくて、なんだかいたたまれない。これが自己開発中のことなら、自分で自分の体を褒めながら、より強い快感を求めて没頭していくとこなのに。
 体は間違いなくキモチイイを感じ取って昂ぶっていくのに、恥ずかしくていたたまれなくて、寂しいような悲しいような気持ちさえ湧いてくる。早くもっとキモチイイに浸りきって、余計なことなんて考えられなくなりたかった。
 ねぇ早く動いて、と思う気持ちを、けれどやっぱり口にできない。だって本当に嬉しそうだから。彼がセックスを楽しんでいるから。彼のペニスを棒扱いして、さっさと気持ちよくしてくれと頼むのはどうしても気が引ける。
 そんな中。
「なぁ、お前の中、めちゃくちゃ気持ちぃ」
 はぁと吐き出す息が近くて、背中が熱い。うっとりと気持ち良さげな声に、なぜか泣きそうだと思った。
「なぁ、お前は? きもちぃ? 俺を好きになれそうな感じとか、してる?」
 ドキッと心臓が跳ねて、次にはきゅうぅと締め付けられて痛い。とてもじゃないが、期待の滲む声に対して、甘やかな声音で俺も好きだよと返せるような心理状況ではない。
「ははっ、ごめん。急かす気はないつもりなんだけど、どうしてもな」
 黙って何も返せなかったせいで、謝らせてしまった。胸の痛みが増していく。
 苦しくて、少しでも楽になろうと、深く息を吐きだした。胸の中の痛みを少しでも一緒に吐き出せればいいのに。
「ん、まずはお前をちゃんと気持ちよく出来てからだよな」
 吐き出した息に何を感じ取ったのか、そろそろ動くよと宣言されて、ゆるりと長いストロークが開始された。

続きました→

 
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