無理やり閉じた壁を開かれ押し入られる代わりに、互いにあれこれ試行錯誤しつつ、より深い場所を目指す。
どうしたって何度も奥を突かれることになったし、そこでの快感を覚えた体は否応なく昂ぶっていった。つまりはまた、蓄積していく快感に悶えて、イキたくて仕方がなくなっている。
半泣きでイキたいと訴えながら、どうにか奥の壁を開こうともがく。
もう一回イッてもいいよと言われてキスされそうになったけれど、それは嫌だと跳ね除けた。次は一緒にイキたい。S字の先を抜かれて、バカみたいに気持ちよくなって、好きだと繰り返しながら果てたい。
次は一緒にイキたい、という部分だけ伝えれば、相手は納得した様子でわかったと笑った。その笑顔だって、もうかなり切羽詰まってきている。
S字の先を諦めて、一緒にイッてとねだればいいのかも知れない。とっくに好きだよって言ってしまえば良いのかも知れない。でも諦めたくなかった。だってもうちょっとな気がする。
心も体も彼を受け入れたくて、後はコツさえ掴めれば、そこはちゃんと彼を迎え入れると思う。玩具でさえ経験のない真っ更な場所に、初めて触れてくれるのは彼のペニスが良いい。
「ぁ、ぁぁあっ、も、もっ、いきた、ぁっ、はぁ、ねっいれ、て」
とうとう、強引に押し開かれてでもいいから奥まで来てくれとねだった。
「ぁっ、も、いれて、ねっ、おねがっ」
多少強引にだって、これだけ開発の進んだ体ならきっと気持ちよくなれる。だから挿れて欲しい。
キモチイイがたまりすぎて苦しくて、早くイキたくて、でももっと奥まで暴かれたい。それらを全部を満たすためなら、この際強引にだろうと無理矢理にだろうと、突っ込んでくれて構わなかった。
けれど相手はわかったと頷いてはくれなかった。代わりに、体位を変えてみようと提案される。こちらが上に乗ったら自重でより深く繋がりやすくなるだろう、というのが相手の主張だ。
正直それでうまく体が開くかどうかはどうでも良くて、それで入らなかったら強引に押し入ってでもS字の先を抜いてくれると言ったから、わかったと頷いて従っただけに過ぎない。
それでも確かに、体を起こして相手と抱き合う対面座位の姿勢は、より深く相手のペニスを感じることが出来た。より深くと言うか、開かない壁を押し上げる圧がグッと強くなっている。つまり、蓄積されたまま開放されないキモチイイも相まって、結構苦しい。
どうしても強張ってしまう体を相手の手が優しく撫でてくれながら、深呼吸を促してくる。
「息して、体の力抜いて、リラックスして。お腹の中の力も抜けたら、きっと柔らかく開いて、ずっぽり俺のちんぽの先咥えにくると思うんだけど」
もうちょっとっぽいんだけどなぁと続いたから、相手だって感じ取っているのだ。強引に無理矢理に押し広げなくたって、後少し、なんらかのコツを掴めばそこは自ら開いて彼を迎え入れる。
ひっひっと苦しげな息を吐きながら、それでも、少しでも深い呼吸を繰り返そうと頑張った。深呼吸して、体の力をなるべく抜いて、リラックスを心がける。
でもやっぱり、お腹の奥をグッと押し上げるペニスの存在感に、呼吸はすぐに乱れてしまう。圧迫感と気持ちよさがぐちゃぐちゃに混ざりあって、呼吸だとかリラックスだとかに意識が向けられない。
どれくらいそうやって藻掻いていたのか、ふいに頬と言うか目元近くを相手の指先に撫でられて、もういいよと優しい声が耳に届く。何が、と思う間もなく頭の後ろへ回った手に引き寄せられるまま、顔を寄せて唇を触れ合わせた。
一緒にイキたいからキスは嫌だと突っぱねたし、それを相手も理解した上でのこれだから、つまり、強引に押し入ってくれる気になったって事なんだろう。ホッとしながら自ら舌を差し出して、相手にちゅうっと吸い上げてもらう。
「ふぅんんぅっ」
舌先でビリビリと強い快感が弾けて、期待に思考がグラグラ揺れた。強い絶頂が押し寄せているのがわかる。
何度か頭を撫でた後、彼の手はスルルと背中を撫でおりていく。お尻の丸みを確認するように大きな手の平で覆ったかと思うと、もう片手もお尻に回ってきて、両手の平で包まれたお尻がむにむにと柔らかに揉まれた。
きっともうすぐその手ががっしりと尻タブを掴んで、強い力で引き寄せられることになるんだろう。タイミングをはかっているのだ。
早く。早く。奥まで欲しい。知らない場所まで貫かれたい。
そう思っていたのに、その手はやがてお尻を離れて、腿裏を撫でながら膝頭まで到達する。そして、なんで、と思う間もなく掴まれた膝頭を持ち上げるようにしながら大きく開かれた瞬間、ぐぽっと響く音を感じながら体が下に沈んだ。
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