別れた男の弟が気になって仕方がない15

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 先ほどと同じように、苦痛を紛らわすように、快感を錯覚させるように、前に回した手で相手のペニスをゆるりと扱く。手で扱くだけなので、挿入で随分と萎えてしまっていたペニスに、かろうじて引っかかったままだったゴムは外してしまった。
 もちろんペニスを弄らず空いている方の手は、相手の肌の上を滑らせている。時折身を屈めて相手の背に唇を押し付け、舐めて吸って軽く噛み付いてやれば、フルリと震えながら幾分甘い声を漏らした。
 苦しさを紛らわすには、多少強い刺激がいいようだ。胸の先を弄って勃たせて抓りあげても、やはり鋭く甘い悲鳴が漏れる。
 それを可愛い声があがっているだとか、少しずつ気持ちが良くなってるねだとか、言葉によっても錯覚を与えていく。苦しくても気持ちがいいのだと、思わせていく。
 嫌がるように首を振ることはしても、なぜかもう、嫌だとも止めてともこぼれては来なかった。泣いている様子もほとんどない。
 だからといって喜び楽しんでいる様子だって欠片もないのに、まさか本当に酷くされるのが善いのかと思ってしまう。こちらが錯覚しそうになる。
 試しに尻でも叩いてやろうかと、チラリと過ぎった思考を振り払うように小さく頭を振った。
 自分の役割は彼を最後まで抱ききることで、初めての体にあまりムチャをさせることなく、彼がどうしてもと望む行為を終えてやることだ。たとえ酷くされてもいいから早く抱かれたいと言っただけで、彼が自ら叩いて酷く扱ってとお願いしてきたわけでなし、彼の性癖をアレコレ探って、無自覚かもしれないものを引き出す必要も、それを満たしてやる必要もない。
「奥の方も馴染んできたから、少し大きく動くよ」
 彼が頷くのは待たなかった。
 深く埋めたまま、小さく揺する程度にしか動かしていなかったモノを、軽く引き抜きまた押し込んでやる。それを繰り返す。
「あ゛あ゛あ゛ぁ゛っっ」
 苦しげな悲鳴があがるが、ナカが引きつるような抵抗はない。
「慣らしても今日すぐに奥で感じさせてはあげられないから、苦しいままでゴメンな。もう終わろうな」
 優しく語りかけても、ホッとする様子は見せなかった。それどころか嫌がるように首を振られて苦笑する。
 つまりこれはもう、こちらの掛ける言葉をほとんど理解していないと思って良さそうだ。こちらの掛ける言葉に、反射で首を振って嫌がっているのかもしれない。
 もしかして、嫌だとも止めてとも零せないほど、好きでもない男に抱かれて辛いとか悲しいとかの感情がわかないほど、泣くことも忘れてしまうほど、深い場所を慣らされ拡げられる行為に追い詰められていたのだろうか。
 徹頭徹尾強情で、むちゃをしたがる困った子で……
「お前は本当に、どこまでも可愛いね」
 ふふっと小さな笑いと一緒に零れ落ちた言葉にも、やはり嫌がる様子で頭を振られてしまう。
「残念ながら、どれだけ嫌がられても変わらないよ。俺の気持ちなんて要らないのわかってるけど、それでもお前が好きだよ。ゴメンね。もう終わりにするから、もう少しだけ、頑張ろうな」
 どうせ言葉の内容なんてほとんど届いていない。動きは少しずつ大きくしていたから、苦しげな悲鳴をあげ続けるのに必死だろう。それでもこちらの声に反応して、ブンブンと首を横に振るその姿が酷く痛ましい。
 さすがに可哀想になってしまって口を閉ざした。
 吐き出される声と息から苦しいばかりだとわかるから、少し大きめに抜いて、浅い場所から前立腺までを狙って擦りあげる。もちろん同時に、ペニスを握って扱いてもやった。しかし、甘い声と息が混ざるようになるまで繰り返せば、今度は嫌だと泣き出すから難しい。
 体の反応からはそこまでの拒絶は感じないけれど、もしかしなくても、相当嫌われてしまったのかもしれない。まぁ嫌われることそのものは想定内ではあるのだけれど。
「困ったね。どうしたら一緒に気持ちよくなれるだろうね?」
「おく、つか……って、ください」
 返事があるなんて思っていなかったのに、泣き声に混ざってそんな言葉が聞こえてきてビックリした。

続きました→

 
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