弟に欲情されています2

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 夜間に抜き合うときはそこまで時間を掛けられないし、後ろを弄って貰いながら同時に気持ち良くなるのにちょうど良いと、いわゆるシックスナインの体勢になる。
 その場合、アナルを指で弄って穿って拡げる行為がメインになる弟が下で、相手のペニスを咥えて舐めたり手で扱いたりがメインのこちらが大概上だ。身長はそう変わらないのに筋肉量の差か、弟のほうが重いというのも理由の一つではあるけれど。
 下だけ脱いで弟の顔をまたぐように腰を落とし、前屈みになってまずは弟の股間部分を手の平で撫でた。我慢が効かないとからかわれる程度にこちらは性急な刺激が欲しいのに対して、弟は焦れったい刺激に興奮を増すタイプらしく服は着たままなので、布の上から撫で擦りながら固さと質量が増していくのを待ち、ある程度固くなったら今度は下着の中に手を滑らせて直に触れて握って揉んでやる。
「はぁ……」
 そうする頃には、ワセリンを塗りつけていた指がするりとアナルに入り込んできて、たまらず熱い息がこぼれ落ちる。長くて器用な指はすぐに前立腺を捉えてくるから、急いで手にした弟のペニスを引っ張り出して口を寄せた。
「んうっ」
 間一髪で塞いだ口からくぐもった声が漏れる。手加減してると言いつつも結構容赦なく弄ってくるから、こちらも必死でしゃぶりついて、アンアンと嬌声がこぼれてしまうのを自ら防ぐしかない。
 弟が微かに笑う気配がして、いったん指が引き抜かれていく。性急な刺激を欲しがるこちらに合わせて、そのまま前立腺をいじめ抜けばどうなるか身をもって知っているからだ。また噛まれでもしたら大変だと思っているんだろう。
 その後は比較的緩やかな刺激とともに、快感を煽るというよりも拡げる方向に弄りだす。その間に、こちらはやはり必死に弟のペニスを舐めしゃぶりながら握って扱く。
 お尻で感じながら射精すると、ペニスだけの刺激でイクより格段に疲れる気がするというか、イッた後にもじんわりとした快感が体に残ってぼんやりしてしまうので、弟よりも先にイッてしまうとどうしてもその後の弟の扱いが些かぞんざいになる。さすがに自分だけ気持ち良くなるわけに行かないので、自分が先にイッておいて、弟に後は自分で処理してなんてことは言わないけれど、気分的にはそんな感じになってしまう。
 アナニーなんてしだす前、ひたすら互いのを握り合ったり舐め合ったりで時間の許す限り何度も抜いていた頃のほうが、弟的には楽しかったんじゃないかって気がしないこともないのだけれど、疲れるから一回イケば十分という今の状態に文句を言われたことはない。
 というよりも、お尻を弄らないとなかなかイケなくなってしまったのに、それを弟に言い出せなくて反応の鈍い週末を過ごしていた頃に比べたら全然マシって話なのかもしれない。多分弟的には、あの時期が一番不満だっただろう。そういや、飽きられた可能性も考えた、なんてことも言っていたっけ。
 そんなこと、あるはずがないのに。
 妄想でも、現実でも。このまま一生、弟以外に反応出来ないのかもという不安を抱えている、なんてことを弟に知らせる気は一切ないし、知られたらきっと色々とマズイことになる。今でさえ弟の人生を随分と狂わせてしまったと思うのに、弟の未来を、こんなことで自分にこのまま縛り付けてしまうわけにはいかない。
 比較手緩やかな刺激でも、快感を煽られなくても、慣れた体は快感を拾って昂ぶっていく。口の中に広がる弟の先走りの味も、張り詰め震える逞しい亀頭も、手の中で脈打つ幹にも、興奮は煽られていくのだから、どちらにしろ体は昂ぶっていくのだけれど。
 どうしようもなくイキたくなって、弟のペニスを舐め啜るのにも熱がこもり、同時に片手を自分のペニスに持っていく。緩く握って扱いて見せれば、そろそろこちらが限界だと弟に伝わるだろう。
 そうするとだいたい、弟の指の動きが一旦止まって、弟が意識をフェラされる方に向ける。そうして先にイッてくれる。
 なのに今日はズルリと指が引き抜かれていき、更に上になるこちらを押し上げるようにして、軽く身を起こす。
「え、何?」
 どうしたのかとこちらも頭を上げて振り向き尋ねるが、そうしている間にも体の下から弟の体がすり抜けていった。何が起きているのか理解できたのは、四つ這いのこちらに弟の体が覆いかぶさってきた後だ。
「兄貴さ、今日、指三本、しっかり咥えこんでたの自覚ある?」
 耳元で囁く声は少し意地が悪くて楽しげだった。
「もう俺の入ると思うんだけど、入れて、いい?」
「だ、ダメっ」
 慌てて逃げようと弟の下から這い出そうとするが、当然すぐに阻止される。本気で暴れたら逃げられるのかもしれないが、そのせいで親が様子を見に来る可能性を考えたら、そんなリスクの高い真似は出来っこない。ようるすに、弟の下から逃げ出せなかった。
「なんで? 俺に抱かれるためにアナニー始めたって言ったよね? 指三本突っ込んでも気持ちよくなれてんだから、そろそろ良くない?」
「いいけど、今日は、ダメ」
「挿れたい。兄貴の中でイきたい」
「ダメったらダメ」
「だからなんで?」
 だんだんと不機嫌になっていくくせに、その声は甘ったるく淫猥さが増していく。声からも欲情がだだ漏れだった。
 このまま食われてしまいたいと、ゾクゾクとした何かが弟の覆いかぶさる背中を駆け上がる。
「週末まで、待って。怖い」
「できるだけ、優しくするけど」
 心配なのはそれじゃない。
「違う。どうなるかわかんないの、怖い。安心して、ぐちゃぐちゃのドロドロに、なりたい」
 だから親が居ない時にと言えば、待つから絶対ぐちゃぐちゃのドロドロになってよと残して、背中から弟の重みが引いていく。
 ほっとする気持ちと、少しだけ残念に思う気持ちとが混ざり合う。今すぐこの場で、ぐちゃぐちゃのドロドロになりたい。
「じゃ、続き。もっかい咥えて、口で、イかせて? 俺がイッたら、次は兄貴ね」
 続きと言いながらも再度仰向けに寝転がることなく胡座をかいて座っているので、もぞもぞと這っていきそこに頭を埋めた。

続きました→

 
 
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