4章 初めてのH
【翔のマンション】
颯真:まさか自宅に招待されるとは
翔:招待ではないな
颯真:わかってますって
:あの車でラブホ入れなかっただけってのは
翔:抱いてくれるって言うまで絶対に車降りないって言った事もだ
:言っておくが、
颯真:今回だけ特別、でしょ
:わかってるよ
:俺がまた変な男に引っかかるよりマシ
:みたいな理由でオッケーしてくれたのも
翔:ならいい
:風呂場に案内するからシャワー浴びておいで
颯真:はーい
【寝室】
ベッドの上にはバスタオルが敷かれローションやゴムの箱も見える。
それらにこの後の行為を意識してしまい恥ずかしい。
翔:早くこっちにおいで
:それとも止める?
颯真:止めません
:絶対抱いて貰いますから!
翔:そんなに意気込まなくても抱いてあげるって
:それよりどんな風に抱かれたいの?
颯真:どんな、って
翔:BL読みまくったせいで抱かれてみたくなったなら
:憧れのシチュエーションとかあるだろ?
:希望の体位とか
颯真:なら、ラブラブな恋人みたいに
:いっぱい甘やかされて繋がる時は正常位で
:とか言ったら叶えてくれるの?
翔:ん、ふふっ
颯真:ちょ、なんで笑うの!?
翔:いや、それが本心だってなら
:昼間の展開はさぞ不本意だったんだろうなと
颯真:本心ですけど!
:こんな初めて絶対やだっ!って言って逃げましたけど
翔:そうなんだ
:そういやキスから先の話は聞いてなかったな
颯真:(だってキスしてくれるとか言うから)
:(話の続きどころじゃなくなったよね)
:んー、まぁ、その後は
:キス気持ち悪くて舌に噛み付いたら叩かれて
:痛いの嫌ならおとなしく言うこと聞けって言われたけど
:初めてがハメ撮りとか絶対嫌で
:やだって言ってカメラ蹴倒したらそっちに意識向いたから
:その隙に逃げました
翔:そうか……
:暴力有りの脅しまでするのか
颯真:はい、でもそんな本気じゃなかったのかな
:痛かったのは叩かれた時だけで
:今はもう全然平気
翔:本当に?
颯真:別に頬赤くなってたり腫れてもないでしょ?
:言うまで気づかなかったんだから
翔:そうだな
:痛くないなら触ってもいい?
颯真:いいですよ
温かな手の平が頬を包んで気持ちがいい。
翔:本当にもう痛くない?
颯真:ちっとも
:むしろ気持ちぃ
翔:俺に撫でられるのが?
颯真:ん、そう
翔:もっと?
颯真:ん、もっと
翔:なら目を閉じて?
颯真:はい
【ちゅ】
颯真:(あ、キス……)
:(キスも、気持ちぃ)
【ちゅくっ】
颯真:んっ、ふっ……
:(口の中、ゾワゾワする)
:(でもちっとも気持ち悪くない)
口の中を探られながらゆっくりと体を倒されていく。
横たえた体をあちこち撫でられるのも気持ちが良かった。
颯真:(手付き、優しい)
:(でも俺が感じるとこ探してる)
:(撫でられてるだけでなんかエロい、ヤバい)
:ぁっ……
翔:しっかり勃ってるね
:気持ちいい?
颯真:気持ちぃ、です
翔:そろそろ後ろにも触っていい?
:確か一人でする時に弄ってるんだよね?
颯真:う、あ、はい……
:(確認されるの恥ずかしすぎる)
:(てか匿名だと思って赤裸々に書きすぎたよな)
翔:じゃあ、触ってくね
颯真:はい、……ひゃぁ、んんっっ
:(うわっ、人に触られるのって全然違う)
翔:声、我慢しなくていいから
颯真:でも、はぁんんっ
翔:可愛い声だよ、大丈夫
颯真:そんな、ぁ、あっ
:(喋ろうと口開けたら別の声でちゃう)
翔:そのまま声聞かせてて
:中、触るよ
颯真:ぁっ、ぅ……あ、あんっ
:(翔さんの指、入ってる)
翔:思ったより柔らかいね
:良かった
颯真:よか、った?
翔:車の中でも言ったけど
:俺、そんなにテクあるわけじゃないからね?
:初めての子をいきなり気持ちよく抱いてあげるなんて無理だから
颯真:(最初は確かにそう言われて断られたけど)
:(本当に無理なのかなぁ)
翔:でも颯真くんが自分で弄って広げてたから
:少なくとも怪我させたりはしなくて済みそう
颯真:俺、ずっと気持ちぃばっかですけど
:テクないとか嘘でしょ?
翔:買い被り過ぎだよ
颯真:まぁでも、初めてが痛くて苦しいとかも
:いっぱい読んだからダイジョブです
翔:そういうの読んでても最後までしたいの?
颯真:したいです
:初めては絶対に翔さんがいい
:翔さんと、最後まで、したい
翔:本当に君って子は……
:未経験だって言うくせに
:煽ってその気にさせて誘うの慣れすぎだろ
颯真:それも、いっぱい読んだから
翔:だろうね
:それより、多分ここ、なんだけど
颯真:うぁっっ
お腹の中をぐっと押されてビクッと体が跳ねた。
颯真:え、や、なに
:あ、ああ、えっ、やっ
翔:さすがに前立腺は開発できてないか
颯真:今の、前立腺?
翔:そう
:でもまだ気持ちよくなかったね
:普段はお尻弄りながら前扱いて気持ちよくなる感じ?
颯真:ん、そう、かな
:お尻が気持ちいいってより
:お尻に入ってる、っていうのがなんか興奮する感じで
翔:なるほどね
:じゃあそろそろ本当に抱くけれど
:なるべく楽にして、声はちゃんと聞かせてよ
颯真:ん、はい
:(翔さんももうちゃんと勃ってるんだ)
:(しかも本当に正常位で抱いてくれるんだ)
:(どーしよめちゃくちゃ嬉しい)
:ぁっ、すごっ、入って……ぁあっっ
翔:痛くない?
颯真:ん、へーき、です、ぁ、あんっ
翔:ふふっ、思ったより気持ちよさそうな声出てるな
:ほら、これで全部入ったよ
颯真:ホント?嬉しい
:(初めてが翔さんでホント良かった)
:(ちょっと強引に頷いて貰ったけど)
:(抱いてってお願いして良かった)
へにゃっと頬を緩ませ笑えば柔らかに笑い返された。
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