短パンを引き下ろした先、あらわれたピンクのフリルレースには、中央にワンポイントで小さなリボンが付いている。その下には少し長めの白いフリルレースがついていて、その下の光沢あるピンクの身生地の縁にも、やはり白のレースがあしらわれていた。
なぜこれを選んだか、というのは明白だ。あの日、彼に見せた下着がこれだったからだ。他にも数種ある色の中からピンクという色を選んだのだって、このショーツの宣伝写真の1枚目がピンクだったからなんだろう。
いつか着せたいとお気に入りに入れていた中で、あの日、これくらいなら見せても引かれないかと思ったものだ。まぁ、見事に変態と言われたわけだが。
「ほんっと、可愛いなぁ、お前」
「言うなっ」
ぶっきらぼうに言い放たれたけれど、照れているだけなのはわかっている。
「これ、俺が見せたの、ちゃんと覚えて帰ったってことだろ? 俺がお前に着せたくて、お気に入りに入れてたやつ」
「そりゃ、だって、こんな恥ずかしいもん着るなら、少しでもお前の好みに合わせたいっつうか」
もごもごと言い募る顔は既にかなり赤かった。
「うん。すげぇ嬉しい。あの時、変態だなって呆れた顔してたから、可愛い勝負パンツ、買うとしてももっとシンプルなの選ぶかと思ってたから。すげぇ似合ってるし、可愛いよ」
本気で? と問いたげな視線に頷いて、再度、可愛いし似合ってると繰り返してやれば、安心したのかフニャッと緊張の緩んだ笑顔を見せる。その顔がまた、めちゃくちゃ可愛い。
言われ慣れていないから苦手に思うだけで、恋人である自分に、可愛いと思われることそのものを嫌がられているわけではないことはわかっている。恋人に可愛がられるのが嫌だなんて相手だったら、そもそもこんなに長く恋人関係を続けられるはずがない。
「なんか脱がすのもったいないな。ああでも、とりあえず上、脱がせていい?」
上がTシャツのままよりも、フリルの下着だけを着けさせた彼を見たかった。欲を言えば、上もフリルで覆いたいけれど。
あっさり頷いて、脱がすまでもなく自分でTシャツを脱いでしまった彼の胸に手を置いて。
「いつかこっちも、フリルで飾りたいよな」
「えっ……」
「絶対かわいい」
言い切ってやれば、困ったように眉を寄せてしまう。
「無理して着せたいとは思ってないんだけど、メンズ用の可愛いブラとかもあるからさ」
「マジか……」
「変態でゴメンな。でもこんなに可愛いお前を、もっともっと可愛く飾って可愛がりたい。だからさ、今度、お前に似合うようなの探しても、いい?」
それとも一緒に探そうかと誘ってみたが、さすがにこれに頷いてはくれなかった。けれど、探すことそのものは、どうやら許可が降りたらしい。
「お前が、選んで。お前の目がオカシイ前提だけど、俺に絶対似合うやつ」
目はオカシクないしお前は可愛いんだと力説してやりたい気持ちを抑えて、とりあえずは任せておけと自信満々に返しておいた。
<終>
※ 今回参考にした下着はこちら メンズ ショーツ ・ フロントダブルフリル サイドバインダー【CREAL】【男性下着】
それとは別に、アガソス・スタイルというショップが結構気になってる。特にミニスカ系。
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こういう二人だけの秘密でイチャイチャしてるお話は萌えます
萌えてくださってありがとうございます!
この2人は、かっこよくて男らしい評価の男が恋人相手には一途で可愛かったりするのを、恋人本人がちゃんと認識して可愛い可愛い言ってるところが、私も結構好きです。