縋られ胸の中で泣かれていてさえ、抑えきれずに燻る情欲から、完全に動きを止めてやる事はやはり出来なかった。強引に突き上げる事をなんとか堪えているだけで、中を擦って揺すって辛そうに喘がせてしまう。
代わりに、何度も名前を呼んで、好きだと繰り返した。泣いて喘ぎながらそれでも必死に、好きだと言い返そうとしてくれる相手が酷く愛しい。
「好きっ、俺も好きだかっ、ら…いー、よ。我慢、しないで…いーからっ」
まさか、さっきみたいにしてなどと、甥っ子から言い出すとは思わなかった。
「だ、ぃじょーぶ…だから、…ね、俺で、きもちく、なって」
胸がキュウとして痛い。これはダメだ、このままではダメだ。彼の言葉に甘えて、このまま自分の欲を吐き出してしまったら、絶対に後悔する。
「お前、ほんと、どこまで可愛くなるつもりだよ」
「んなの、にーちゃんの、せぃ」
「そーだな、俺が、悪い。もっとちゃんと、きもちくさせてやりたかったのに、ゴメンな」
「きもち、ぃよ。ちゃんと、きもちーから、へーきっ」
「もっとゆっくり、一緒にきもちくなる予定だったんだ」
肩掴んでいいから少し腕を緩めてと言いながら、相手の肩を軽くさすってやれば、素直に従い肩が掴まれ、少しばかり互いの体の距離があく。空いた隙間に手を差し入れて、若干萎えつつも、腹の下で擦れていたせいかまだ硬さを残す相手のペニスを握った。
「んぅっ」
「一緒にイけなかったら、ほんと、ゴメン」
大きく息を吸って吐いて深呼吸を一つ。それから抜いて差しての前後運動をやめて、グッと奥に押し入ったまま中を軽く揺するだけにした。そうしながら、手の中のモノをイかせる目的で扱きだす。
「あ、…? っあぁ??」
「前に……こっち、集中して?」
大丈夫だからと言いながら、先程までに零した雫をすくって先端に塗り広げた。
「んぁあっ、っえ、ちょ、ちが……さっきの、ちがっ」
「うん。これはイヤ? 怖いか?」
「じゃ、ない。けどっ…にー、ちゃ、は? これっ、ぁっんん、これ、いーの?」
こちらが動いているようには感じないだろうし、実質ほとんど動いてはいないから、自分ばかりがと思ってしまうのかも知れない。
「お前がキモチクなって、中、締めてくれたら、俺も、ちゃんとキモチクなるから」
大丈夫と繰り返してから一度顔を寄せて、何度かキスを繰り返した。宥めるように、愛しむように、そして快楽を引き出すように。何度も触れ合ってから口を離せば、溢れる吐息の色が変わる。随分と甘く響くようになる。手の中のモノもしっかり硬さを取り戻していた。
可愛い声を指摘しながらもっと聞かせてと告げれば、わずかに躊躇ったあとで、喘ぐ吐息に気持ちが良いと知らせる単語が混ざりだす。中がうねり、握って扱く先端からダラダラと先走りがあふれるようになってから、握る手をそのままに前後運動を再開した。
弱い場所を狙って緩く突き上げる。若干戸惑いが滲んでいても、溢れる吐息は甘いままだった。やがて戸惑いは消えて、そうなる頃にはイッちゃうという訴えが混ざりだす。
「いいよ。イッて」
手の中の刺激を強めつつ、自身の動きも加速した。
前を弄りながらならイケるとは言っていたが、自分で強弱を調整出来る自慰と、こうして他者に強制的に快楽を送り込まれるのは違う。数カ月前までは指2本がキツイと言っていた彼の自己開発は、どう考えたって拡げる事が中心だっただろうから、中への強い刺激と吐精とがまだ噛み合っていないのかもしれない。
イッちゃうと繰り返しながらも、なかなか極められずに身悶える甥っ子に煽られ焦らされながらも、どうにか先に果ててしまうのを耐えたおかげで、彼が達する時の収縮に合わせてあっさりこちらも精を放った。
あなたは『「今更嫌いになれないこと知ってるくせに」って泣き崩れる』誰かを幸せにしてあげてください。
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