今更なのに拒めない3

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 高校時代、彼とは好奇心と出来心とでセックスしていた。そこに恋愛感情なんてものは、今思い返してみてもやはりなかったように思う。持て余す性欲を、気が合う相手で解消するだけ、みたいな認識だったし、多分相手だってそう違いはなかったはずだ。
 突っ込まれるのを許していたのだって、彼を好きだから受け入れてやりたかった、なんて甘ったるい気持ちがあったわけではなく、単純にあまり抵抗感がなかっただけでしかない。というか、アナルオナニーだとか、前立腺マッサージだとか、アナルで感じるということに元々多少の興味があった。
 当時、自分はゲイだという認識はまったくなかったし、過去に恋人という関係になった相手は女性だけだったし、今だって、恋愛対象という意味でなら女性を選ぶと思う。久しく恋人なんて作っていないし、過去と同じように女性を抱けるかはわからないけれど、少なくとも気持ちの上では。
 一人でアナニーもすれば、風俗で前立腺マッサージを受けることもあるけれど、施術者に男性を求めたことはないし、男相手の出会い系を試したこともない。別に男に抱かれたい欲求があるわけじゃなかった。
 まぁそれは、高校時代に若さと興味とで致していたセックスが、そこまで気持ちが良かったわけじゃない、というのも大きいかも知れない。もしあの当時、彼とめちゃくちゃに感じまくるようなセックスをしていたら、本物のペニスを求めてゲイセックスに嵌っていった可能性はありそうだと思う。
 つまり、アナニーやら前立腺マッサージやらですっかり開発されきった今のこの体で、再度彼に抱かれるような事が起きたら、そのままゲイセックスに目覚めてしまう可能性もかなり高いと思っていた。が、実際のところ、遊んでくれと押し倒されても、彼に抱かれることにはならなかった。
「ぁ、……はぁ……」
 もどかしさに吐き出す息は熱い。ついでに相手の胸が押し付けられている背中も熱い。服越しにでも、相手の興奮がはっきりと伝わってくる。
「そろそろ、イけそ?」
「んっ」
「じゃ、イッて。イクとこ、見せて」
 耳の後ろから掛かる声に頷けば、興奮がダダ漏れの嬉しげな声がそう促して、ペニスを握って扱く手の動きが早くなる。クチュクチュと濡れた音をわざと大きく響かせるのも、こちらのというよりは、相手の興奮を煽るためのものだろう。とはいえ、そんな卑猥な音を聞かされたら、こちらだって興奮しないわけがない。
「ぁ、ぁあっ、ぁっ」
「きもちぃ? えっろい声、可愛いな」
「んぁっ」
 耳の後ろに唇が押し当てられて、チウと吸われる感覚に、ピクッと肩が跳ねてしまう。ふふっと笑うような息が掛かって、そこからソワワと小さな快感が肌の上を広がっていく。
「ぁっ、あっ、イク、いきそっ」
 その訴えを聞いた相手が、肩越しに覗き込んでくる。欲に塗れた視線をペニスの先端で受け止めながら、いいよイッての声に促されて、びゅくびゅくと白濁を吐き出して見せた。
 大きく息を吐いて、相手の胸に思いっきり凭れ掛かって目を閉じる。
 残滓をしぼり出すように上下していた相手の手がようやくペニスから離れて、多分、吐き出したものをしげしげと眺めて楽しまれている。
 あの日、実は勃たないんだよね、と言った相手に悲壮さはあまりなく、むしろあっけらかんとしていた。そして、だからお前を勃たせてイカせたい、なんてことを平然と言い放った。
 どんな思考回路からその結論なのかは全くわからない。別にわかりたくもないから、聞いても居ないけれど。
 結果、あの日から更に二度ほど週末を重ねているけれど、遊んでよという言葉とともに相手の手で抜かれるという経験を重ねても居た。しかも一発で終わらず休憩して二発目だとか、土曜日曜と連日でとか、回数だけで言えば既に五回ほど彼の手に出している。
 嫌なら休日も予定を入れて出かけてしまえばいい、というのはもちろんわかっている。わかっていて家にいるというのは、彼のその行動を了承しているのと同じだ。
 だって、人の手でイカされるのは、なんだかんだ気持ちがいい。ただ、彼に抱かれていたという過去があるせいか、それともアナニーやら風俗やらで開発してしまった影響か、彼の手に握られ扱かれていると、お尻が疼いて仕方がなかった。

続きました→

 
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