竜人はご飯だったはずなのに23

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 結構な期間ほぼ放置されていただけの、まず間違いなく射精には至れないペニスで、どこまで気持ちよくなれるだろうかという不安はもちろんある。
 最後に女を抱いたのは、どれくらい前だっただろう。はるか遠い昔のことに思えて、誰かを抱いてイクという感覚が思い出せない。
 狭い袋の中、彼のペニスと触れ合いながらぬるぬるの粘液をかき混ぜるペニスは、間違いなく気持ちが良いのだけれど、その刺激に追い詰められて体が昂っていく様子はやはりない。
 結局、相手の性感を煽ろうなんてしなくても、スリットの中をいつもより乱暴にぐいぐいと突かれている相手の方が、だんだんと追い詰められているのがわかる。先程から時折、布の避けるような音が聞こえているから、きつく爪を立てすぎてシーツを破いているのだろうと思う。
 だからこそ、その手を取ってやることも、自分の体に導いて縋らせることも、してやれない。
 苦しそうに喘ぎながら、文句も言わずに受け止め続けてくれる姿に、胸が痛い。かわいそうで、申し訳なくて、それ以上に愛しくて、可愛くて、たまらなくなる。
 相手の胸に倒れ込むように抱きついて、縋り付いて、自分から触れにいった。
「ごめんな」
「どう、ぁあっ、あっ…いう」
 腰は打ち付けたままだから相手は言葉をつむげないけれど、どういう意味だと聞かれているのはわかる。
「お前にいっぱい、無理させてる。気持ちよく、させてやれてない。苦しいの、受け入れさせてる。しかも、気持ちぃイクたまんねぇ止められねぇ何発でもぶっ放してぇ、ってんじゃない。お前ん中に、俺の精液注いでやれない。けど、止めたくない。終わりたくない。体力続く限り、お前の中、ぐちゅぐちゅかき回し続けてぇって思ってる」
 腰を振りたて言い募れば、喘ぎながらも相手が笑ったようだった。
「ん、ぁあっ、それっで……ぁ、いいっ」
「なんで、だよっ」
「お前、がっ、ぁあ、はつじょ、ぁ、して」
「してねぇよ。この体、射精できねぇんだよっ。こんな、なにもかも、中途半端でっ。お前の体で、イッてやれない。しかも、お前に抱きつかれたら下手したら死ぬようなヤワな体で、お前こんなに可愛いのに、満足に、可愛がってやることも出来ねぇとか、情けねぇだろ。なのに、それでも、お前抱き続けてたい。お前が苦しがってんのに、かわいそうだとか、やめてやらなきゃってより、愛しくて、抱きしめて、好きだって言いたくなるばっかなんだよ」
 だから、止めて欲しい。もうこれ以上はツライと言って欲しい。耐えるのに使っている力を、逃げ出すことに使って欲しい。
 そう言ったら、やはり相手は笑ったらしい。
「きも、ちぃ……ぁ、ああっ、きもちが、いいっ」
「嘘つけ」
 突然すぎて思わず腰の動きを緩めてしまったら、体の下から揺するように体を跳ね上げられた。
「うぁっ、ああっ」
 跳ね上がったとは言ってももちろんほんの僅かではあったが、それでも、落ちる衝撃でスリットを抉られた相手がなんとも辛そうに呻く。そのくせ、二回三回と体を下から揺すり上げ続ける。ただ、最初の一回に比べたら、それはかなり弱い力であったけれど。
「ちょ、おまっ」
「ん、あ、いいっ、きもちっ」
「くそっ、本気にすんぞっ」
 甘やかに零す声は多分間違いなく演技混じりだけれど、でも口にだすことで興奮が増したり、本当に気持ちがよく感じてきたりする効果は間違いなくあると知っている。
「泣く、なっ、ぁ…ぁあ、嘘じゃ、ない、からっ」
「泣いてねぇ」
 柔らかに笑う気配に、先程あれこれ言い募っていた時に溢れ始め、今もだらだらと流れ落ちている涙の存在には気付いていたが、強がって否定の言葉を吐いた。

続きました→

 
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