エイプリルフールの攻防・エンド直後9

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「あのさ、俺、お前にお尻弄られて、自分で慣らしてたときより確実に感じるようになっちゃったんだけど」
「お、おう」
「お前、俺と付き合う気、あるの?」
「へ? えっ??」
 感じるようになったって話から、付き合う気があるかどうかの問いに繋がりがわからないらしく、相手は明らかに混乱した顔をしている。
「俺達実は両想いだったわけだけど、今後どうなる予定?」
「どうなる、って……え、待て待て、えっ、あー……」
 あわあわと焦りながらも思考は進んでいるようで、恋人になろうだとか付き合おうだとかの話がないまま、お詫びセックスに突入している事実に相手もどうやら気付いたらしい。
「気付いた?」
「まぁ、確かに今後の話はしてなかったな。けど!」
「けど?」
「お前が俺を好きになってくれたのに、恋人にならない未来なんて、こっちは一切考えてなかった」
「そ、そっか」
 言い切られてホッと安堵の息を吐く。
「で、お前は?」
「正直、さっきまでそういうの全く考えてなかった。お前とホントの両想いエッチできる、ってのしか頭になかったっていうか」
「お前、ほんっと、どれだけ……」
 どんだけ抱かれたいんだよ、という指摘は飲み込んでくれたらしい。
 ニヤけそうになるのを堪えてるってわかるから、言われても肯定するだけなんだけど。どころか、言われなくても肯定しちゃうんだけど。
「お前に抱かれたくてがっついてる自覚はあるよ。でもこっちの一番の目的って、お前と嘘の好きをやり取りするの止めることだったっていうか、お前との関係をきっちり切ろうと思って体準備してたわけだからさ。実は両想いだったってわかっても、じゃあこれからどうする、なんてとこまで頭回らないって」
「そういやそうか」
 昨日、エイプリルフールとして押しかけてきた最初に交わした会話を、相手も思い出しているだろうか。
「でも考えてなかっただけで、予定通り、最後にいちど優しく抱かれて終わり、とまでは思ってない。ってことでいいか?」
「うん」
「じゃあ今すぐ俺と付き合ってくれ」
「えっ、今?」
「そう。今すぐ。お前の初めて、ちゃんと恋人って立場で欲しいから。それに、もしお前が今日はここまでって言っても、初めてはいつか絶対俺のものになる、と思えば、まぁ」
「じゃあ、今すぐ恋人になるし、俺の初めてもこのまま貰ってよ」
「いいのか?」
「いいよ。このまま抱かれるかはお前の返答次第でって言ったろ。お前に恋人になる気がないなら、これ以上お尻で気持ちよくなるの嫌だなって思っただけだから」
 次がないのに抱かれる快感なんて知りたくないよと言えば、なるほど、と返ってきたので、理解はしてくれたらしい。
「なら、早くまたしたいって思って貰えるくらい、お前を気持ちよく出来るよう頑張るわ」
「それは楽しみなような怖いような」
「てか疲れたし2回もイッたからもういい、とかは本当にないのか?」
「疲れてるしそこそこスッキリはしちゃってるけど、でも早く、お前とつながってみたいよ」
 こちらは疲れて横になったままだったし、来て、と言いながら両膝を立てて開いて見せる。だけでなく、散々弄られグチュグチュに濡れている穴を晒すように、膝を抱えて腰を突き出した。
「ちょっ、おまっ」
「は、恥ずかしいんだから早くしろっ」
 がっついてる自覚はあるが羞恥心はそれなりに持ち合わせているので、こんな格好で相手を誘うのが恥ずかしくないわけがない。
「言われなくても。つかなんのサービスだよ」
「だってここで終わりって思わせたから、お前ちょっと萎えたろ」
 尻穴を弄られている間も、この会話の間も、常にとは言わないがそこそこの頻度で相手のペニスの状態を確認していた。
 お前も脱げと、相手を全裸にしていたのは正解だった。だって興奮状態がわかりやすい。

続きました→

 
 
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