二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった7

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「本気で言ってんだよな?」
「もちろん本気です」
 思わず確かめてしまっても、やはり即座に肯定が返る。
「聞いてもやっぱよくわかんないけど、本気で言ってて、俺なんか相手に初めて差し出して後悔しないってなら、とりあえず準備くらいはしてみるか」
「後悔しません」
「なら服全部脱いでバスルームおいで」
「バスルーム、ですか?」
 なぜ、と聞きたげなのがありありとわかる様子に、そこで準備をするからだと教えてやる。ついでに、準備とは何をするのかも。
「準備ってのは尻穴の中、綺麗に洗うことを言うんだよ。特殊なプレイ以外はトイレか風呂場でやるもんなの」
 そう思うと、風呂とトイレが同じ空間のビジネスホテルというのは良かったかも知れない。初めてでもこの近さなら、漏らすような事なくトイレで排泄出来るはずだ。
「えと、バスルームにおいで、ってのは、つまり……」
「やり方わかんない上に一度もやったことないってなら、俺がやるしかないだろ」
「いいんですか?」
「いいって何が?」
「だって準備してきて、って言ってたから。お尻の中洗うって、つまり、水入れて排泄を繰り返すんですよね? それ、手伝いたいようなものじゃないですよね? やり方教えてもらえば、一人で出来るかもしれませんよ?」
「気にするのそっちなのかよ」
「え?」
「俺に浣腸されたり、腹の中の水吐き出す音を聞かれたり、ちゃんと綺麗になったか排泄後のトイレ覗かれたりすんの、恥ずかしくて耐えられない、みたいなのはないのかと」
「恥ずかしいと思わないわけじゃないですけど、それより、そんなのやらせて萎えられる方が困るというか、その、準備手伝ってもらった結果、抱いて貰えなくなったら嫌だなって」
 どんだけ抱かれたいんだという呆れもあったが、そこまで思ってるなら抱いてやらないとという、使命感染みたものが胸のうちに湧いてくる。
「準備だけで音を上げて、もうやだ、とかそっちが言い出さない限りは抱く気満々だから心配すんな。根がケチだから、むしろ突っ込むまでに手間掛かるほうが燃えるたち」
「ケチだから?」
「金出してやれないのも、準備に手間かけてやれないのも、極力避けたいてこと」
 まぁ金額や手間に見合うだけのものが得られなかったとか、得られそうにないなと思えば、面倒さが勝ってしまうという面もあるのだが。でもこんなに抱かれたがって、しかも初めてを捧げようとしてくれている相手への準備が、途中で面倒になることは多分ない。抱いてやらないとと思った時点で、男の体に勃つかどうか、なんて次元でもなくなっている。
「なるほど」
 わかったら服全部脱いでバスルームなと声をかけて、抱えていた衣類を自分が使ったベッドに放り、ついでにその場で下着も脱いで放ったあと、さきほど出てきたばかりのバスルームに戻った。シャワーヘッドを外して、湯量と温度の調節が終わる頃、失礼しますと言いながら相手がおずおずとバスルームに入ってくる。
 言ったとおり全裸だが、さすがに恥ずかしそうではある。部屋の照明よりもバスルームのほうが断然明るいせいで、表情がよく見えるというのも大きいかも知れないが。
「こっち」
 呼べば素直にバスタブの中に入ってくるが、その視線はどうやらこちらの股間に向いている。
「気になるか?」
「本当に俺で、勃ちます?」
「ははっ、やっぱそれかよ」
 想像通りの答えが返ってきたので、思わず笑いが溢れてしまう。
「ちゃんと勃つか、先にちょっと触ってみるか?」
「いいんですか?」
「いいよ。だってもし勃たなかったら、準備が無駄になるもんな」
 じゃあお言葉に甘えてと、相手の手が真っ直ぐに股間に伸びてくる。最初こわごわと触れたそれが、確かめるようにやわやわと何度も握ってくるだけで、ペニスは少しずつ形を変えていく。他人の手に触れられるのなんてかなり久々で、触れているのが男の手であろうと、間違いなく気持ちが良かった。

続きました→

 
 
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