イケメン相手にこんな関係になる予定はなかった37

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「照れてる。かわいい」
「やめろっ」
「あのね、わかってると思うけど、いま俺、なるべくこの時間引き延ばそうとしてるよね。で、焦らすなってガチ切れて俺を諦めさせてイクか、ギリギリまで俺に付き合うか迷ってるの、俺だってわかっちゃうんだよね」
 だからこれはもっとイチャイチャしようという誘いで、ギリギリまで付き合う方を選べという訴えなんだけど、と続けたあと、でも本当はもう一つ選択肢があってそれを選んで欲しいのが本音だと言う。
「もう一つ、って?」
 聞けば、一緒に触って、と返ってくる。
「俺が早くもう一度イキたくなるように煽ってよ。手も、貸してくれる気があるんでしょ?」
 なるほど、その発想はなかった。というより、尻穴を弄られる代わりにお前を気持ちよくさせるからと、手と舌を差し出してみせた事も、口を離して立ち上がった最初は、自分が二本のペニスを握って扱くつもりだったことも、失念していた。
 わかったと頷き下腹へ手をのばす。話している間も二本纏めてペニスを握りつづけていた相手の手は、こちらの指先が触れると同時に一旦開いて、こちらのペニスだけを握り直す。つまり、相手のペニスを握れってことなんだろう。
 手にしたそれは、先程口に入れる時に触れたのとは違って、互いの先走りと相手の精液とに濡れてヌルついている。口に入れた時に間近にみた形を思い出しながら、先端から付け根までを確かめるように手を滑らす。
 ゆるゆるとした刺激によってか、相手のも既に充分硬く張り詰めている気がする。これは結局の所、相手だってイキたいのを我慢してただけじゃないのか。煽ってなんて言っていたけれど、強く握って扱いたら、結構あっさり吐精するんじゃないのか。
 そう、思ったのに。
「はぁ……きもちぃ」
 うっとりと熱い息を吐かれて思わず見つめてしまった相手の顔が、言葉通りに蕩けているのを見てしまったら、さっさとイカせて自分もイクのだ、と思っていた気持ちがどこかへ飛んだ。もう少しだけ、この顔を見ていたいと思う。出来るかはわからないが、可能なら、もっと蕩けさせてやりたい。
 それは初めての感情だった。今までだって、気持ちよさそうな顔を見る機会はたくさんあって、イケメンは感じる姿も色っぽいと思うことはあったけれど、でもそれだけだったのに。
 今までと何が違うのか。相手を恋人というカテゴリに置いたから、自分の中の気持ちが変化したのだろうか。でも先程ギラついた気配で色気を振りまかれたときは怯んでしまったし、それに気づいた相手がギラついた気配を消した後だって、うっとりと柔らかな色気を振りまく相手を前にしても、こちらから手を伸ばすことはしなかった。まぁ直前の雄の顔に引きずられて、手を出す気が萎えていたというのはあるかもしれないが。
「もしかして、仕返し、されてる?」
「え?」
「さっさとイキたいのかと思ってたら、随分焦らしてくるから。イチャイチャ楽しんでる顔じゃないし、何、考えてるのかな、って」
「あー……なんでも、ない」
 そんなわけないでしょ、という不満そうな顔をされたので、仕返しのつもりはないと付け加えてみたが、やはり納得はいかないらしい。
 本当に仕返しのつもりなんてなくて、焦らしてやろうと思ったわけでもないけれど。でも、もっと気持ちよくさせてやりたいと思っていた、とも言いにくい。だって正確には、なんでそんな事を思ったかについて考えていた、だからだ。

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イケメン相手にこんな関係になる予定はなかった36

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 だってイッた後に触られ続けるのは辛いばっかりで、連続でイキたいなんて考えたことがない。もちろん自慰だって吐き出したら終わりだった。
 こうしてイッた後も手を動かし続けて、なお平然としゃべっていられるなんて、正直驚きでもある。いやでも、学生時代にも相手が先に達してしまったことはあったが、こちらがイケるまではちゃんと双方のペニスを同時に扱き続けてくれていたし、もともと刺激に強いのかも知れない。
 相手が先に達するのは稀だったが、その少ない経験の中で、もし果てた瞬間にこちらのペニスだけを扱くようなことをされていたら、自分が先に達してしまった時にはこちらのペニスを開放しろと言えていたと思う。
 思い返せば、イッた後に触られるのは感じ過ぎちゃうんだよね、という言い方だって他人事みたいだ。
「ふぅ……」
 そっと息をついて、くすぶる熱を吐き出した。
 相手の回復なんて待ってられるかとは思ったが、刺激が緩いせいで結局そのまま焦らされている。しかも刺激の緩さから、色々と思考を巡らせる余裕があるらしい。
 だからか、イッてしまったあとで相手の二度目に付き合わされるよりは辛くないだろうという判断なのかも、と思った。あと、この緩やかすぎる刺激的に、この時間を引き伸ばしたいらしいとも思う。
 せっかく恋人になったんだからもっとイチャイチャしよう、とでも言いたいのかも知れない。何もこんな場所でと思わなくもないが、ここで一度中断してベッドで続きをと促されたくはないし、こちらがイッてスッキリしてしまったら、じゃあベッドで更に続きをとはならないだろう自信がある。
 どちらにしろ、相手が二度目を吐き出すまでは終わる気がない、という前提だけど、たぶん合ってる。
 ただ、ここまで大きく果てるタイミングがずれたことはなかったし、今までは一度ずつ吐き出して終わるのが殆どで、稀に自分だけが気持ちよくして貰って終わった経験しかないから、どうしたらいいのか迷ってしまう。
 焦らすなイカせろと頼み込んだら、というよりもキレ気味に訴えれば、もしかしたら二度目を諦めてイカせてくれるかもしれない。そうでなければ、卒研発表の日の夜のように、なだめられたり言い包められたりで相手がもう一度イク気になるまで、こちらもオアズケを食らって焦らされるんだろう。
 こっちの様子を見ながら、こちらの機嫌が大きく損なわれる直前で手を引く考えなんだろうというのは、そこそこ長い付き合いからわかっている。
 キレ気味に訴えるか、相手の焦らしに乗ってやるか。どうしようと思う間にも、緩い刺激にじわじわと追い詰められていく。そんな中。
「はぁぁ〜」
 今までよりも若干強めに、うっとりと吐き出されてくる甘い息が頬に掛かって、思考に沈んでいた意識を相手へ向けた。視線が合うと、熱を持った瞳や薄く開いた唇をゆるっと緩ませ、微笑んでくる。
「なん、だよ」
 柔らかな笑顔についたじろぎながら問えば、ふふっと小さな笑いをこぼされる。
「なんでもない」
「なんでもないわけ、ない、だろ」
「そうだね」
「言えよ」
「んー……」
「言えって!」
 強い口調で訴えれば、柔らかな笑いを、何かをごまかすみたいなへらっとした笑いに変えて顔を寄せてくると、ちゅっと音を立てながら軽く唇を吸っていく。
「ごまかす、なって」
「ごまかす、っていうか、かわいいな、って思ったら、ちゅーしたくなっただけ」
 もう一度、可愛いと言われながら唇が吸われた。可愛いなんてもちろん言われ慣れているはずがなく、しかも本気で言ってるんだろうとわかるから、ドキドキと鼓動が跳ねて顔が熱くなってくる。

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イケメン相手にこんな関係になる予定はなかった35

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 やはり次は相手のペニスと自分のとを合わせて握って扱くべきだろうか。だとしたらまずは立ち上がるか相手の腰を落とさせるかだが、手っ取り早いのはどう考えたって自分が立ち上がる方だ。
 素早くそう結論づけて立ち上がった先で見たのは、熱に潤む瞳の中に、どこかギラついた気配を揺らしている相手だった。シャワーの湯は止めてあるので、頬が赤く上気しているのは間違いなく興奮だろう。
 思わず見惚れるくらいに色っぽいとは思うが、壮絶な色気を振りまかれて怯んでしまうのは仕方がないと思う。だってこれは、もっと気持ちよくしてやりたいとか、その顔をとろかせてやりたいとか、そういう気持ちを萎えさせるオスの顔だ。
 呆然と立ち付くしていると、それに気づいた相手が気持ちを鎮めるように大きく息を吐きだした。目の中のギラつく気配が消えて、うっとりと柔らかな色気だけを残すから、こちらも思わずホッと安堵の息を吐く。
「すごい、興奮した」
「見りゃわかる」
「そっちも、俺の咥えて興奮したの?」
 すごい勃ってる、という指摘にどう返していいか迷って口を何度か開閉させてしまった。
 しっかり勃っている自覚はちゃんとあるが、相手のを咥えて興奮したと言えるかは微妙だ。というかそれを認めたくはない。どちらかというと、相手にしてもらった時の色々を思い出しながらしていたせいで興奮しているのだと思うが、でもそれを教える気にもなれない。
「ね、触ってもいい? というか、イッてもいい?」
 言葉に詰まっているこちらに焦れたのかもしれない。どういう意味だと聞く前に、伸びてきた手に腰を引かれて抱きしめられる。それと同時にもう片手が二人の腹の間に突っ込まれて、慣れた仕草で勃起した二本のペニスを纏めて握られた。
「ぁっ」
「はぁ……ごめん、先に、謝っとく」
 うっとりと吐き出される息と、それに似合わない不穏な内容に、何をする気だとまたしても怯んでしまう。
「な、なにを?」
「ゆっくりできない、から」
 言うなり、握られたペニスが勢いよく擦られだして腰が震えた。
「ぁ、ああああっっ、やっ、つよっ、ぁあっ」
 つまり最初っからイカせるつもり満々のスピードと強さで、という意味の「ごめん」だったらしいと、悲鳴に似た声で喘ぎながらも頭の隅で理解する。
「ぅっ、やっ、ぁあ、ぁっ、む、むりぃ、ぁあっ」
「も、ちょっとだけっ」
 強すぎる刺激にこれじゃイケないと訴えるが、その訴えを聞いてくれる気はないらしい。そしてもうちょっとの言葉通り、少しして相手が小さく呻きあっさり達してしまった。
 ただ、手の圧もスピードもガクッと落ちたが、止まってしまったわけじゃない。ゆるゆると撫でるみたいに動かされて、じんわりとした気持ちよさが、今度は逆にもどかしい。
「ん、なぁ、それじゃ、イケなっ」
「うん」
「うん、じゃ、なくてっ」
「だって、久しぶりだし一緒にイキたかったのに、失敗しちゃったから」
 口でされるのあんなに興奮すると思わなかった、なんて、まるでこっちのせいみたいに言うのはずるい。
「俺のせい、かよっ」
「お前のせい、って言ったら、もーちょい待ってくれたりする?」
 次は一緒にイッてくれる? なんて言われたって、相手の回復を待てるわけがなかった。というか、そういうつもりでゆるゆると手を動かし続けていたとは思わなかった。

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イケメン相手にこんな関係になる予定はなかった34

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 変な顔を訝しがられる前に、シャワーの湯を止めてその場に膝をつく。
「え、ここで?」
 驚きの声が降ってきたが、それを無視して相手のペニスを掴むとそこに向かって顔を寄せた。
 するのは初めてでも、して貰った回数は多い。相手はどんな風に舐めてくれたっけと過去に思いを馳せながら、まずは側面にそっと舌を這わせてみた。
「んっ、……」
 息を詰めるような音と、相手の視線がまとわりつくような気配。たぶん間違いなく、息を潜めながらジッと見つめられている。
 もちろん顔を上げて確かめたりはしない。相手の顔を見てしまったら、きっと気持ちが挫けて続けられなくなる気がする。
 強い視線は感じるものの随分とおとなしいのは、もしかしたら相手も緊張しているからかも知れない。もしくは、余計なことを言ったりしたりで、こちらの気が削がれるのを恐れている可能性。
 相手はこちらの性格もよくわかっているだろうから、たぶん後者かな。なんて思考をわざと散らしながら、根本からカリが張り出す部分までを、位置を変えて何度か舌で撫で上げる。
 濡れてはいるが、纏わりついているのは当然ただのお湯なので、特になんの味もない。ほのかに香るのは使っていたボディーソープのものだし、思っていたよりは抵抗感はなかった。それどころか、こちらの舌の動きに合わせてピクピクと小さく震えるペニスに、なんだか楽しさを覚えてすらいる。
 さすがに先端のくぼみに舌が触れると、なにやら苦しょっぱいような味を感じたけれど、でもまぁ吐き出したいほど酷い味ではない。一通り亀頭に舌を這わせた後、大丈夫そうだと口を開けて亀頭を口の中に含んでやった。
「んっ……ふ、……」
 やっぱり息を詰めた後、鼻にかかった吐息らしきものが漏れてくる。色っぽいなと感じるこの吐息を知っている。こんな息を漏らす時、相手がどんな顔をしているのかもだいたい想像がついてしまう。
 目を閉じて頭の中に相手の気持ち良さげに緩む顔を思い浮かべながら、口の中のものを舐め回して、時折軽く吸ってやる。
「ぁっ……んっ、」
 控えめに漏れてくる声がなんとも気持ちが良さそうで気分がいい。じわじわと滲み出してくる先走りは正直不味いが、相手が感じてる証拠だと思えばやっぱり気分が良くて、無理だと吐き出す気にはならなかった。
 大きいし長いし、絶対に相手にして貰うよりも自分がするほうが大変だよなと思いながらも、相手がしてくれたことを思い出しつつあれこれ試していく。深くまで飲み込もうとしてえずいてしまった時は、すぐに少し慌てた声が無理しないでと落ちてきたけど、それでも短くわかってると返して口を離すことはしなかった。
 たぶん、当初思っていたよりは全然上手く出来ている。ただ、終わり時がわからない。
 相手がしてくれる時はどうしてたっけ?
 相手の口の中でイッたのは酔って尻穴を弄られていた時くらいで、それ以外はこちらの興奮がそこそこ高まったら口でされるのは終わりだった気がする。その後はキスされながらペニス同士を重ねて扱かれてイク、というパターンだったはずだ。
 じゃあもういいのか。と思い至って、ようやく口を離した。

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イケメン相手にこんな関係になる予定はなかった33

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「そんな顔しないでよ。ね、俺のことも洗って?」
 促されるままスポンジを手に取り、今度は相手を洗ってやった。他人の体を洗うなんて経験は初めてだったが、相手は気持ちいいよと口にしてニコニコしているので、本当に上手く洗えているかはともかく、特に問題はなさそうだ。
 そうして一通りあちこち擦った後は、手の中でスポンジを揉み込み泡立ててから、スポンジを手放した。
 泡だらけの手を上向けて泡が落ちないようにしながら、相手の股間をまじまじ見つめて数秒。
「じゃ、触るぞ」
 覚悟を決めてそう告げながら、相手のペニスに手を伸ばした。
「うん」
 視線は完全に相手の股間に向かっていたが、短なその頷きだけでも凄く嬉しそうなのがわかる。
 なんせ直接触ってやるのは初めてだ。一度だけ、卒業前の最後の日に焦らされまくって手を伸ばしたことがあるけれど、結局未遂に終わっている。
「ふっ、」
「う、わぁ……」
 相手が気持ちよさそうに漏らす息を遮るように、なんとも微妙な気持ちを口に出してしまった。だって相手のペニスは既に結構そこそこ質量を持っていたはずなのに、握って軽く手を動かしただけで、手の中でムクムクと更に大きく育っていったのだ。
 そうだった。こいつのは顔に似合わないバキバキにスジの浮いたカリデカちんぽなんだった。
 完全勃起状態をじっくり見たのなんて一度だけで、それも1年半以上前のことだから、立派だったイメージはあるものの、詳細までは忘れていたらしい。というよりも見慣れているし触り慣れても居る自分のペニスとの違いに、戸惑いが隠しきれなかった。
「ちょ、なにそれ。感想?」
「いやだってなんか、自分のと違いすぎて……」
「あー……やっぱ怖気づいちゃった感じ?」
 無理しなくていいけどと続く声は残念そうだったから、考えるより先に、口からは否定の言葉が漏れていた。
「いやいやいや。ダイジョブ。洗うだけだし」
 洗うだけで怖気づいててどうすると、気持ちを奮い立たせて手を動かす。絶対今以上に怖じ気づくし上手く出来るとも思えないけど、口でしてやるつもりだって残っているので、結構しっかり隅々まで念入りに指を這わした。
 相手から、もうちょっと優しく、と言われるくらい圧を掛けてゴシゴシ擦ってしまったのは、正直申し訳なかったとは思う。触れた瞬間は間違いなく気持ちよさそうな息を漏らしていた相手は、どうやら途中から息を詰めていたようだから、もしかしたら痛かったのかも知れない。
 恥ずかしさもあってずっと下を向いていたから、ペニスを洗っている間、相手がどんな顔をしていたかはわからないが、泡を流そうとシャワーに手を伸ばす時に見た顔は安堵の表情と言えそうだ。
 痛かったなら、もうちょっと優しく、なんてぬるいことを言わずに止めてくれて良かったのに。
「わりぃ、痛かったか」
「ちょっとね。でもそれより嬉しいのが勝ってた」
 なるほど。そういう理由で。
 本気で言ってるらしいのは、その緩んだ嬉しそうな顔でわかるが、いいのかそれで。
 そう思ってしまったのが、顔に出たらしい。
「だって初めてだよ?」
「そうだな」
「口でしてくれるつもりで一生懸命洗ってくれてるんだと思ったら、ちょっと痛いのだって、むしろ幸せ感じちゃうって」
 隅々までしっかり磨いてやれと思った理由にも感づいていたようだ。
 恥ずかしいような居た堪れないような。痛いのも幸せ感じる発言への、ちょっと引いてしまう気持ちとか。めちゃくちゃ幸せそうに緩んだ顔をしている相手にホッとしたり、少し嬉しかったり。こいつのこんな顔見れるのなんて家族と自分くらいなんだろうと思ってしまう優越感とか。
 そんな気持ちが混ざり合ってぐちゃぐちゃな内心に、いったいどんな顔をしてればいいのかわからなかった。

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イケメン相手にこんな関係になる予定はなかった32

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「……っじゃあ、とりあえず一緒にシャワー浴びようか」
 しばし黙り込んでいたかと思えば、突然そんな提案をしてくるから驚いた。
「え、なんで!?」
「洗いたてのが舐めやすいかと思って」
「なるほど」
 初めてされた時は酔っていたし、あまり細かなやり取りは覚えてない上に、その後も抵抗なく口でしてくれていたけど、経験者がそう言うのならそうなんだろう。というか言われればそりゃそうだろと思ってしまうし、そういう気遣いをせずに相手に咥えせていた過去の自分が恥ずかしい。
「行こう」
 立ち上がった相手に促されてバスルームへ移動し、相手が下着を脱ぐ横で、既に裸の自分がシャワーの熱さを調節する。
「洗いっこしよっか」
 アメニティ置き場からボディスポンジを取り出した相手が、ニコニコしながらそれを手にバスタブへと入ってくる。
「良いけど、なんかすげー嬉しそうな」
「まぁね。憧れではあったよね」
「憧れ? って何が?」
「洗いっこするのが」
 大学時代、相手の家で風呂を借りたことはあるが、もちろん一緒に入ったりはしなかった。共通の友人たちに誘われ旅行へ行ったこともあるから、一緒に風呂という経験がないわけではないが、それだって当然、体を洗いあうようなことはしていない。
 ただ、相手の体を洗ったり洗って貰ったりが、憧れるほど楽しいかは微妙なところだ。そんなこちらの気持ちは、口に出さずとも相手に伝わったらしい。
「だって大学時代、俺も一緒に風呂使いたいとか洗いっこしようなんて言ったら、キモいって言われそうだったし」
「別にそんなこと言わないだろ」
 なんでそんなことをしたがるのか疑問には思っても、きっとそれだって、やっぱり変な男だとか、やっぱり男が好きなんだろうなと勝手に納得していたはずだ。
「そうなの? なら言えば良かったなぁ」
 抜いてもらう時以外は俺に触られたくないんだろうって思ってたと続いた言葉に、それはあるなと思う。キモイだなんて言いはしないが、歓迎だってしない。抜いてもらう時だって極力局部しか出さなかったのだから、体を洗いたいと言われたら嫌がりはしただろう。
「キモいって言わないだけで、していいと言うかは別」
「ちょ、……あー、もう、ほらぁ。やっぱダメなんじゃん」
「今はして良いって言ってんだから良いだろ」
「そーだけど」
 じゃあ洗うよと言いながら、泡立てられたスポンジが肌に触れる。人に体を洗われるのなんて子供の頃以来だけれど、適度な強さでゴシゴシ擦られると普通に気持ちがいい。
 一通りあちこち擦られた後、スポンジを置いた相手が触るよと言いながらペニスを手のひらで包み込んでくる。
 先程キスだけでかなり反応していたペニスは、少し萎んでいるがまだ緩やかな硬さを保っていた。それを石鹸の滑りを借りて手のひらで擦られるのはどうしたって気持ちがいい。
「んぅっ」
「エロい顔。気持ちぃ?」
「あ、ったり前っ」
「あーこのまま弄り回してイカせたい」
 そう言いながらも相手の手が離れていき、体についた泡をシャワーで落としていく。残念な気持ちが強いのはきっとあまりに久々だからなんだろう。

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