可愛いが好きで何が悪い3

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 母からはすぐに大量の写真が送られてきた。懐かしがってか、テンション高めのメッセージも頻繁に混ざり込む中、並んだ幼い自分のドレス姿にため息をこぼす。
 似合ってるか似合っていないかを率直に言えば似合っていない。
 顔は笑っていて満足げだし、様々なポーズを披露しているところからも楽しんでいるのは明白だが、どれもこれもなんというか色々雑だ。というか格好とちぐはぐなポーズばかりを取っている。
 同じようなドレスを着て隣に並んでいる姉と比べるとなおさら顕著で、言うなればお淑やかさがまるでないのだ。
 可愛いものが好きなのと、自分自身が可愛くなりたいかは全くの別物だ。ということもわからなかった幼い頃の話だし、可愛いドレスそのものにテンションが上っていただけなのもわかっている。ついでに言えば、見知らぬ男に飛び蹴りをかませる活発さも持っていた。
 こんなものを今更見たくはなかったが、しかし、交換条件が初恋のリトルプリンセスの写真となれば仕方がない。
 連絡先は交換済みで、先日のように講義の後に連れ立って空き教室で2人きり、などという状態は避けたかったので、さっそく相手を自宅に呼びつけた。相手がどこ住みかは知らないが、こちらは大学近くにアパートを借りているのだから問題ないだろう。人に見られたり聞かれたりするのを避けたい話題でもあるのだし。
 地図アプリがあるから迎えは必要ないと返してきた相手は、約束した時間を少し過ぎてやってきた。
「オジャマします」
 まともに話したのは先日が初めて、などという相手の家に招待されるのは緊張するのか、相手はどこかぎこちない。けれど部屋に入れれば、興味深そうにあちこちキョロキョロと視線を巡らせている。
「あんまジロジロさぐんなよ」
「あー、うんゴメン。でもちょっと意外で」
「意外?」
「ひとりで遊びに行っちゃうくらいなら、部屋の中もグッズで溢れてたりするのかと思ってた」
「お前が来る前に仕舞ったに決まってんだろ」
「え、なんで!?」
 それは驚くようなことなのか。男の部屋にひらひらドレスを纏ったかわいらしいぬいぐるみやらが置かれていたら、普通は引くものだ。という認識なんだけど。
「それより、写真、交換するんだろ」
 さっさと目的を終えようと、相手を座卓前のクッションに導いた。
「親に頼んだら結構な数送られてきたんだけど、面倒だから欲しいの自分で選べよ」
 母とのメッセージのやり取りまで全部見られるのはどうかとも思ったが、わざわざ写真だけ抜き出す手間を惜しんだのと、写真フォルダにそんなものを入れたくない気持ちがあって、写真の投稿が始まった辺りを画面に映したスマホを差し出す。
「え、全部くれないの?」
「お前が同じ枚数だけ、お前の写真俺によこすってならいいけど」
「成長した俺の写真でもいい?」
「却下。交換するのはプリンセスの写真だけに決まってんだろ」
 他にもあるなら見たい、という下心はもちろんある。
「コス写真、この前見せた2枚しかないんだけど」
「残念。じゃあ2枚な」
「わかったよ」
 残念そうに了承を告げてスマホを手にした相手が、食い入るようにスマホに魅入っている。しかもすぐに口元がにへらと緩んでいくから、ちょっと不気味だ。
「何笑ってんだよ」
 相手が見ている画像がわかっているから、そんな顔をされるとなんだかむず痒くて黙っていられなかった。
「え、可愛いなぁって思って」
「ウソつけ。ってか本気なら、お前の目、やっぱ腐ってんじゃねぇの」
「ひどっ! 俺、この前、この子が初恋だったって言ったよね?」
「マジでそいつが初恋なの? お前の目、大丈夫? あ、ヤバいのは目じゃなくて頭とか?」
「この子が初恋で間違ってません〜。てかお前こそ、なんでそんなに自分に否定的なの?」
「否定的っていうか、別に可愛くねぇじゃん、それ」
「いやいやいや。可愛いだろ」
「ドレスはな」
「ドレスはどうでもいいかな。中身が可愛い」
「どこが!?」
「めっちゃノリノリでポーズ決めてるとことか。そのポーズが戦隊物とかライダー物なとことか?」
 くふふっと笑う顔は優しげで、本気で可愛いものを見つめる顔だと思ったけれど、だからこそ受け入れがたくて声を荒げてしまう。
「ちぐはぐすぎんだろ!」
 母や姉からすれば女児向けアニメを見るついで、みたいなものだったかもしれないが、その流れで戦隊シリーズもライダーシリーズもしっかり見ていたのだ。中身は活発な方だったので、そちらも存分に楽しんでいたし、可愛いものが好きなのとカッコイイものが好きなのは両立する。
 成長するにつれて可愛いものが好きを隠すようにはなったが、それを隠すだけで済んだのは、カッコイイものが好きって気持ちも持ち合わせていたからだろうなと思っている。
「あー、ほんと、これ、お前なんだなぁ」
「なんだよ突然」
「ほらこれとか」
 そう言って差し出された画像は、ポーズを決めた全身図ではなく、顔のアップ写真だった。
「面影めっちゃある」
「え、嘘だろ?」
「え、本気で言ってる? そういや俺の写真にも、全然似てないみたいなこと言ってたな。お前こそ、目、大丈夫?」
 先程の仕返しだろうか。逆にこちらの目を心配されてしまった。
「てかさ、元々お前のこと、なんか気なるなって思ってたんだよ。機会があったら、お姉さんか妹いないか聞いてみよって思ってたくらいには、初恋のあの子の関係者じゃないかって疑ってた」
「ま、じで……?」
「じゃなきゃ、名前とか把握してないって」
 それもそうだ。こちらなんて、連絡先を交換する時に相手の名前を聞いてしまった。
「これ、隣りにいるのお姉さんだろ。似てるなとは思うけど、初恋のあの子がどっち、って言われたら間違いなくこっちだって言うくらいには、違う」
 愛しげにスマホを見つめながらしみじみと、初恋がお前かぁ、などとと呟くように言われて、じわりと鼓動が跳ねていく。

続きました→

 
 
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可愛いが好きで何が悪い2

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 全く意味がわからないまま、散々、酷いとか夢がどうとか男だなんて聞いてないと言われまくったあと、ようやく気が済んだらしい相手が、気まずそうな顔をして「あのときはありがとう」と言った。ずっとお礼が言えなかったことを気にしていたらしい。
「てか、何の話?」
「ちょっ……だからぁ、これ、俺なんだけど!?」
 再度スマホの中の写真を突きつけられて、引き寄せられるように凝視する。ほんと、可愛い。まじプリンセス。
 どうせなら全身見えるショットが見たかったと思いながら、他にもないのと聞いてみる。
「他?」
「他の写真、ない? できれば全身写ってるやつ見たい」
「あー……」
 呆れたような声を出しながらもスマホを弄った相手が、まさに望んでいた通りの画像を差し出してくる。
「これでいい?」
「うっわ、かっわいい」
「だっろ」
 あの日出会ったリトルプリンセスそのままの姿に思わず感嘆の声が漏れれば、自慢気に同意されてしまった。
「てかこれがお前とか絶対ウソ」
「おい、失礼だな。俺は今でも充分に美形だぞ」
 別にそれは否定しないけど、でもそういうことじゃなく。というかナルシストっぷりが酷いな。
「いやだって、これがこう成長するとか詐欺じゃん。てか髪の色違うし。目の色もちょっと違う気がする」
「成長したら全体的に色素濃くなったんだよ。でも面影あるだろ。目元とか、口元とか、耳とか鼻の形とか!」
 よく見ろと顔を寄せられて、慌ててのけぞって逃げた。
「必死か!」
「いやだって、これが俺って認められなかったら、話進まないし」
「あー、うん、じゃあ取り敢えずそのテイでいいから話すすめて」
「すげぇ引っかかる言い方なんだけど」
「そりゃ信じたくないし」
「はぁ、もういいわ。じゃあ話進めるけど、この格好した昔の俺のこと、助けてくれたよな?」
「夢の国で?」
「そう」
 昨日迷子の女の子に声を掛けていたのを、どうやら見ていたらしい。そして躊躇いなく助けに走った姿に、もしかしてと思ったようだ。
「やっぱ俺、助けてた?」
「やっぱってなに」
「俺はプリンセスを助けたつもりだったけど、周りからすると、俺は突然知らない男に蹴りいれたクソガキで、あのあとしこたま怒られたんだよな。助けたはずのプリンセス、男がコケて俺に怒鳴ってる間に居なくなってたし、男もそんな女の子知らないとか言いやがったし」
 遠い記憶にあるのは、泣きそうにうろつくめちゃくちゃ可愛い小さなプリンセスと、それに声を掛けたおっさんと、嫌そうに手を振りほどこうとする女の子を助けようととっさに飛び蹴りをかました自分だ。でも衝撃で転んだ男が何しやがると喚いている間にそのプリンセスは消えていて、男自身もそんな子は知らないと言ったので、自分が悪者になったという残念過ぎる結果になった。
 それが嫌な思い出としてではなく、未だにそこそこはっきりと記憶に残っているのは、その助けたはずのプリンセスに思いっきり気持ちを持っていかれていたせいだ。初恋で、ひらひらドレスのプリンセスを大好きになったきっかけも、間違いなく彼女だった。
「だから俺、もしかしたらこの子は実在してないかもって思ってた。実は、園に居着いてる幽霊とかなら、また会えないかなとかも思ってた。そっか、実在してたのか」
「その、あのときは逃げて、ごめん」
「なんで逃げたの?」
「びっくりしたのと、怖かったから。変なのに声かけられたら、とにかくすき見て逃げろ離れろって教わってたのもあって。でも、あとになって、俺の代わりにあの子がひどい目にあったかもってずっと逃げたの後悔してた。助けてくれたの女の子だと思ってたし、俺は本当は男なのに、女の子身代わりにして逃げたんだって。まさか、俺同様の女装っ子とは思ってなかったし。あ、でも、自分が女装してなかったら、あの勇ましい女の子が実は男の子だった可能性には気づかなかったかも」
 やっぱり親に無理やり着せられてた系かと聞かれて、それは曖昧に濁しておいた。いわゆるコスプレ可能日で、提案してきたのは確かに親だが、嬉々としてひらひらドレスを纏ったのは自分の意志だ。
「まぁ助けてくれたのが男の子だったとしても、逃げていい場面じゃなかったよな」
 それはどうかな。とにかくすき見て逃げろ離れろと教えた周りは正解だったんじゃないかとも思う。だって一目惚れを体験させてくれたほどの可愛さだし、変なのに目をつけられる機会もきっと多かったに違いない。
 でもそれを言ったらまたドヤられそうな気がしてやめておく。自慢気に過去の可愛さを誇られるのはなんだか腹立たしいからだ。
 なので話題を変えてしまう。
「なぁ、逃げて悪かったって思ってんなら、この写真俺にも頂戴」
「え?」
「ダメか?」
「うーん……まぁ、悪用しない、なら」
「悪用って?」
「ネットに流したり、あとはほら、オカズにしたりとか?」
 ネットになんか流さないから安心しろと言う前に、続いた言葉にギョッとする。
「するかよ馬鹿っ! 俺のプリンセスを汚すんじゃねぇ」
「ちょ、俺のプリンセスって何!?」
「この子、俺の初恋だった。今、思いっきり砕け散ったけど」
 あの日の話がすんなり通じていることを思えば、目の前の男があの子の成長した姿だってのは嘘ではないんだろう。
 たとえ初恋の可愛いあの子が想像通りに成長していたって、その子と恋愛したいだとかを思っていたわけじゃないから、失恋したとは言わないけれど。でも淡い初恋の思い出が、確実にヒビ割れたとは思う。
「え、え、じゃあ、俺にもあの日のお前の写真くれたりすんの?」
「なんでだよ!」
 食い気味に写真を欲しがられて、なぜそうなるという気持ちのままに声を荒げた。
「だって俺も、多分、あの女の子が初恋だから」
「はぁ!? 目ぇ腐ってんじゃねぇの」
「ひっど! てかなんで?」
「だってあれが本当にお前だってなら、俺なんかより、鏡に映った自分のがよっぽど可愛いだろ?」
「そりゃ見た目で言えば俺のが絶対可愛いけど、でもあの子、俺のヒーローだし」
 こちらから言いだしたことだし、ただの事実だし、自分の美貌に自信があって何よりだとは思うが、でもやっぱり微妙に腹が立つなと思う。ただ、反応したのは最後の部分だった。
「ヒーロー……?」
「あー……俺が正義感強い活発な女の子がタイプなの、絶対お前のせいだから」
「だったら俺は、お前のせいでひらひらドレスのプリンセスが大好きなんだけど?」
「ああ、一人で遊びに行っちゃうほど?」
「年パス買った」
「なるほど重症」
「うるせぇ。あ、あんま言いふらすなよ。てか昨日一緒にいたのって学科同じ奴ら?」
「いや、高校からの友人。持ち上がりだから大学一緒だけど学科は違う」
「そっか」
 あれが学科の連中なら、一人で遊びに行ってるイタイ奴扱いになるかと思っていたが、ひとまずそれは回避できただろうか。
「で、写真の話に戻るけどさ、そっちの写真くれるなら俺の写真も渡すことにする」
「悪かったと思ってるなら写真くれ、って話だったはずだけど」
「お詫びは何が別のもの考える」
 写真は絶対欲しいから譲れないと言い張るので、物好きだなと思いながらも仕方なく了承する。親に言えば、あの日の自分の写真は手に入るだろう。

続きました→

 
 
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可愛いが好きで何が悪い1

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 小さな頃から女の子が好むようなアニメや玩具が好きで、特に、ひらひらふわふわのドレスを纏ったプリンセスが大好きだった。母親と姉の影響も大きいというか、彼女たちも同様に可愛いものを好むたちで、自分が彼女たちと同じように可愛いものを愛でても歓迎しかされなかったから、自分が異質だということに気づいたのは小学校に上がってからだ。
 周りの男子と馴染むために、だんだんとそういった好きを隠すようにはなったが、三つ子の魂百までと言われるように、そういったものを好む傾向は大学生となった今も変わっていない。
 大学は下心満載で某夢の国へ通えそうな範囲を狙ったし、さっそく年パスも購入した。そうしてウキウキで通うこと数ヶ月。園内で初めて名前を呼ばれて振り返る。
 そこには男子3人に女子6人という小さな集団が居て、声を掛けてきたのは男だった。顔に見覚えはある。というか学科が一緒の同級生だというのはわかった。
 目立つ容姿と、だいたいいつも人が集まっているので辛うじて覚えている。ということは、もしかして全員同じ学科の生徒だろうか。大いに有り得る。
 思わず周りの顔を確認してしまうが、そんな気もするし全然知らないって気もして、正直イマイチ自信がなかった。入学してまだ数ヶ月というのもあるが、この趣味をおおっぴらにしたくはなくて、親しい友人を作る気がないというのも大きい。
「こんなとこで奇遇だな。誰かと来てんの?」
 その集団から小走りで近づいてきた男は、気さくに話しかけてくる。
「てかもし一人なら俺たちにまざんない?」
 正直に一人だと答えるのが得策には思えず黙り込んでいれば、次にはそんな突拍子もない提案をしてくるから驚く。
「は? なんで?」
「こっち男の数少ないからさ。あと、一人で来るくらい好きなら、ここの面白小話とかも色々知ってそう。って思って」
「そーいうのはちょっと……それに、」
 言いながら、視線を先程まで見ていた方向へ向けた。そこには半泣きの女の子と、その手を繋いで歩いている男性がいる。先程までは存在しなかったその男に嫌なものを感じて、慌てて会話を切り上げた。
「悪い、俺、急いでるから」
 軽く走って、その女の子と男性との距離を詰める。自分もちょうど、迷子らしき子を見かけてしまって、気になって声を掛けようとしていたところだったのだ。
 その男性が、迷子センターへ向かうかキャストに迷子を預けるなら黙って見守るつもりだったけれど、嫌な予感そのままに、男性が向かうのはどうやらトイレらしい。小さく舌打ちして更に距離を詰め、男の肩を叩いて呼び止めた。
「すみません。その女の子のお父さん、……じゃない、ですよね?」
 お父さんですかと聞くまでもなく、相手の挙動がおかしくなって確信する。
「迷子センターそっちじゃないですよ」
 にっこり笑ってやってから、女の子の前にしゃがみこむ。
「トイレもう少しだけ我慢できる? トイレに行きたいなら、一緒に行ってってキャストのお姉さんに頼んであげる」
「トイレじゃないの」
 首をふるふると横に振った女の子は、ママが居ないのと言って、とうとう泣き出してしまった。
「じゃあ、ママを探してってお願いしに行こう」
 大丈夫だからとなだめていると、異変を察知したキャストさんが飛んでくる。男は女の子が泣き出した瞬間には逃げ出していて、当然この場に居はしない。
 そのキャストと一緒に迷子の女の子を迷子センターまで送り届けて、保護した状況や不審な男の特徴などを一通り告げている間にその迷子のお母さんが見つかったので、泣いていた女の子のキラキラの笑顔とありがとうを貰って、気分よくその場を後にした。
 それが昨日の話で、こちらの顔を見るなり飛んできた男に、大事な話があるから講義の後にちょっと付き合ってと言われたのが1時間半ほど前だ。そしていま現在、妙に深刻な顔をしたイケメンに拉致られて、人気のない空き教室で2人きりというわけのわからない状況に追い込まれている。
 いやもうほんと、意味がわからない。
 まさか昨日の誘いを素気なく断わったことを根に持ってるなどとは思えないが、けれどそこ以外にまるで接点がないのだ。
「で、要件って、何?」
 出来ればさっさと済ませたい。早く開放して欲しい。そんな気持ちで急かせば、相手はスマホを何やら弄った後、画面をこちらに向けてくる。
「あのさ、突然変なこと聞くけど、この子に会ったこと、ない?」
 そこに写っていた少女に目を見開く。
 会ったことは確かにあった。1度だけだけだけれど、忘れられるはずもない。だって、初恋の女の子だ。
「やっぱ、会ったことあるんだ……」
「え、お前、これ、知り合いか?」
「知り合いっていうか、俺」
「はっ? えっ?」
 俺? 俺って言ったか? つまりは目の前のこの男が、初恋の女の子ってことか?
「ああああ、まじ、ショック〜」
 混乱に感情がついていかない中、なぜか目の前の男がショックだと言って嘆いている。

続きました→

 
 
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