今更嫌いになれないこと知ってるくせに16

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 イかせてという要求を素直に飲むつもりはない。握ってはやったが、達せるほどの刺激は与えなかった。
 まだイけないという事に気づかれる前に、少し冷たいぞと声を掛けてから、直接尻肉の間にローションを垂らす。そうしてから、今度は先程までと逆の手をその場所へ押し当てて、萎えてしまわない程度に前を扱きつつ揃えた2本の指を押し込んでいく。
「ふぁっ、はっ、ぁあっ、んぁあ」
 最初だけ苦しげな息が漏れたが、前と後ろとを同じリズムで弄ってやれば、すぐにまた甘くとろけた声を発する。気持ちが良いかを尋ねれば、躊躇いなく気持ちが良いと帰ってきた。
「ん、イイ、きもちぃっ、あ、ああ、……」
 一段と声が高くなり腿に力が入ってきたところで、前の手を離しつつ後ろの手の動きを一切止めれば、昇りつめる事が出来なかった甥っ子の悲壮な戸惑いが強く伝わってくる。
「な、なんで……いじ、わる……?」
 泣きそうな掠れ声がまた意地悪なのかと問うので、極力優しく伝わるようにと思いながら否定を返した。
「違うよ。もっとこっちが気持ち良くなれてから」
 言いながら後ろだけ先に動きを再開させる。
「大丈夫。もうすぐもっとお尻で気持ちよくなるから、ちょっと我慢しながら、楽しみにしてな」
 それからまた、前後同時の刺激を達しそうになるまで続けては、最後の刺激を与えないという事を何度も繰り返した。
 我慢しきれずにイきたいイかせてと繰り返し始めたところで指を3本に増やせば、さすがにキツそうで、手の中のモノが少しばかり勢いを失くしてしまう。
「くっ、あっ、ぅぅっ」
「痛みはない?」
 問いかける言葉は届いているようで、何度も頷く頭が揺れた。苦しいかと問い直せば、やはり同じように頷いてみせる。
「指3本、初めての太さだもんな。でももう根本まで入ってる」
 これ以上太くはならないよと言いながら、埋めた指は動かさず前だけを弄ってやった。
「ん、ぁぁ…ぁあ……」
「うん。ちゃんと可愛い声も出せるな。また気持よくなれそうか?」
「ぁっ、んんっ、だい、じょぶ…た、ぶん、…ぁあ」
「次気持よくなれたら、今度こそイッていいからな」
 そうは言ったものの、さすがに今度は先ほどと同じレベルまで熱が戻るには、少しばかり時間がかかった。
 それでもゆっくりと何度も繰り返すうちに、甘えた声がもうイかせてと頼み始める。そうなってからは、前に回した手だけギリギリで離し、後ろに埋めた指は動きを止めずに中を突き続けるようにした。
 そんなことを数回繰り返したところで、こちらの意図はすっかり相手にも伝わったようだ。
「あ、ああ、ま、えっ、まえっ、やめな、いで…さわっ、てぇ」
「お尻だけでも、もう気持ちいいだろ?」
「やっ、やっ、こわ、い…まえ、もっ、…あ、あぁ…おねっ、がい…」
「んー、じゃあ、手ぇ離してる間はここ弄ってあげよう。ああ、ほら、乳首もピンピンに勃起してるな」
 一切触れていなかった胸の先を、爪先で掻いて捏ねるように押しつぶす。
「あああん、やぁああ」
「今、お尻凄くシマッたよ。キモチイイんだな」
 もう片側へも手を伸ばし、今度は親指と人差し指で摘んで軽く引っ張りながら、指の腹を擦りあわせて挟まれた乳首を転がした。
「やぁっ、だめっだめぇ」
「ダメじゃないだろ。大丈夫だからこのままイッてごらん?」
「ひぅっんんぁぁあやぁぁあ」
 前屈みになり相手の頭に顔を寄せて、凄く可愛いよと囁きながらダメ押しで耳を舐ってやれば、ガクガクと体を震わせて昇りつめたことがわかる。
「はい。良く出来ました」
 一回抜くぞと声をかけてから、埋めていた指をゆっくりと引き抜いた。
 用意していたタオルで自らの指を拭いた後、途中何度も継ぎ足して背中と尻肉に零れたローションを拭ってやって、それからそっと横臥する相手の肩を掴んで引き倒す。一瞬抵抗を感じたが、すぐに素直に従い仰向けになった相手は、羞恥と戸惑いと疲れとを混ぜた表情を見せながらも、どこかぼんやりとしている。
「どうする? 少し休憩しようか?」
 ドロドロになった相手の股間も軽く拭ってやりながら問いかければ、ようやく視線がはっきりと自分を捉えるのがわかった。

続きました→

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