彼との撮影では二回もオモチャでトコロテンしたせいか、そういった物もなにやら色々と用意されていたけれど、無機物に感じさせられるのは嫌だと言えば、そこまで食い下がられることはなかった。
慰めエッチとしてうんと甘やかしてくれ、とまでは言わないが、ちゃんと抱かれて感じたい。と伝えたのが良かったのかも知れない。
数時間前に散々弄られまくって使われた穴は、あっさり彼の指を何本も受け入れただけでなく、やっと感じられるとばかりに喜んだ。
台本的には、嫌々だろうと感じてしまう淫乱な体的なのを期待していたようだし、もしかしたら前回の撮影中、オモチャで感じまくったのが伝わっていたのかも知れない。でも撮影二回目の素人に、演技でだって感じてるフリなんか出来なかったし、勃たない事実はどうしようもなかった。結果、こちらを感じさせるのは早々に諦めて、惨めに泣いて許しを請いながら少々手荒に穴を嬲られる的展開に落ち着いたのだという認識はある。
だから余計に、優しく触れてくれるだけで酷くホッとするし、彼の指を気持ちいいと感じられるのも嬉しかった。ただ、そのせいか、少々派手に感じすぎても居るらしい。
比較対象が前回の撮影だけなのは仕方がないが、あれは初撮影の緊張やらもあったから。なんて言い訳がきかないくらい、初っ端から、彼の指で中を擦られるだけで、簡単に一度目の吐精を果たしてしまった。さすがに早すぎて恥ずかしい。
「もしかして、撮影では一度もイカなかった?」
「それは、その、それどころじゃなくて……」
「そっか。それは辛かったね」
よしよしと頭を撫でられて、なんだかまた泣いてしまいそうだ。年下の、自分よりもよっぽど可愛い男の子相手に、甘えるつもりなんてなかったのに。というよりは、どう甘えていいかがわからない、というのも大きいのだけれど。
仕事でなければ関係を持つことがなかっただろう彼は、今までセックスを経験してきた相手と、あまりに違いすぎて戸惑っている部分はある。年齢も見た目も雰囲気も、好みからするとかなり外れているとも言える。
なのに、頭を撫でられて泣きかけるほど、安心を貰っているのが不思議だった。この後も続く彼とのセックスに、間違いなく、期待してもいる。
「慰めエッチは要らないよって言われたけど、でも、俺が勝手に甘やかすのはいいよね?」
「うん」
目のふちに滲んでしまった涙を拭われながらの言葉にも、期待を持って頷いてしまう。どう甘えていいのか戸惑う部分があっても、なんだか上手に甘やかしてくれそうな気がしてしまう。
年下で、自ら合法ショタっ子だなどど宣うような見た目の男の子なのに、この滲み出る頼もしさというか、大人顔負けの包容力はなんなんだ。なんてことを思った矢先。
「年下の、見た目からして幼い俺じゃ、ちょっと頼りないかもだけど、」
「そんなこと!」
ちっとも頼りなくなんかない。相手の言葉を遮って声を上げてしまったからか、最初は驚いた様子を見せたけれど、でもすぐに、嬉しそうに笑ってくれる。
「なら、良かった」
大丈夫そうだから挿れるよと言われて頷き、挿れやすいようにと自ら足を開いた。ゴムは会話の途中で素早く装着されている。ゴムの装着は相手が居なければ練習が成り立たないものではないから、もしかしなくてもしっかり練習済みなんだろう。
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