じゃあ動くねと言って、足を抱え直されたあと、まずはゆっくりと腰が引かれていく。
「ぁあ……」
それだけで腰に甘い痺れが走って、うっとりとした吐息が口から溢れてしまう。一度そこでの刺激で果てた、という経験が、確実に体を変えた気がする。
「一度イッて、中、なんかすごい敏感になってるよね」
「ああっっ」
気持ちよさそうと指摘されながら、今度はぬるるとペニスが奥まで入り込んできて、それには明確に嬌声を上げてしまった。
相手は再度、気持ちよさそうと満足気に言って、そのまま何度か緩やかにペニスを前後させている。
相手の勃起ペニスを見たとき、おののくほど長大には感じなかったが、相手の肌が尻たぶに触れるくらいまで押し込まれると、さすがに相手のペニスの長さを意識させられる。
奥のほうがなんだかジクジクとして、ガツガツ突かれたら多分間違いなく痛みで呻いていたと思う。明確に気持ちいいと感じるのはもっと手前側なのははっきりしていて、でも、ゆるやかに長いストロークで狙って前立腺を擦りながら奥までトンと柔らかに突かれると、前立腺で拾う快感に紛れてしまうのか、ジクジクとしたそれを痛みと認識することはなかった。
「奥も、そのうち気持ちよくなれそ、だね」
「ううっ」
痛くないでしょと言われながら、押し込まれた時にさらにグッグッと奥の方を数度突かれて呻いたけれど、それでも確かに痛みはない。
「あー、奥の方、すごい、気持ちぃ。うねってるし、吸い付かれてる」
さっきは彼のペニスにまとわりついて、キュッキュと締め付けてしまう自身の腸内の動きを自覚出来ていたけれど、今は彼が動いているせいか、そこまではっきりと、体の奥の動きを感じ取ってはいなかった。奥ではあれ以上の動きで、彼のペニスに絡みついているということだろうか。
「っはぁ、感じてるお尻の中、やばい、ね」
ちゃんとお尻気持ちよくなってる、ってのがもう色々ヤバいんだけど、と言いながら、今度は腰を引いて前立腺ばかりを狙って擦ってくる。
「あ、あっ、それ」
「うん、一番キモチぃとこ」
当たってるでしょと言われて思わず何度も頷いてしまえば、いっぱい突いてあげるって約束したもんねと返ってきた。
声は随分と甘ったるくて、でも、気配がどこかギラついている。
「っふ」
前立腺で感じることに少し慣れてきたのもあるんだろう。雄臭いと思ったら小さく笑ってしまって、でも、相手はもう、この場面で笑うのかとむくれたりはしなかった。しかし、笑われて何も感じなかったわけじゃないのは明白だ。
「あ、あっ、アッ」
「そんな余裕かましてると、また、お尻だけでイカされちゃうかもよ? いいの?」
さっきトコロテンしてしまった時と同じくらいのスピードで、グッグッと前立腺を押し込まれて、次々と声が溢れてしまう。
ただ、相手は本当に腰を振るのに集中していて、他の感じる場所を同時に刺激されては居ない。それに、一度吐き出した体は、そう簡単に何かがせり上げってくるような状態でもない。
「ね、本当にもっかい、お尻だけでイクの?」
そう聞かれるのにはちゃんと理由がある。その理由はわかっている。
次はペニスで気持ちよくなっていいよって言われて、自身のペニスを握った状態では有るんだけど。一応勃起してるし、再度射精も出来そうではあるんだけど。
「そ、じゃないけど。まだ、怖く、ない」
このペニスを扱いて気持ちよく果ててしまったら、今度こそ終わりだとわかっていたから、手を動かしてはいなかった。
「じゃあ、怖くなったら、おちんちん扱いて。あと、イクときは、ちゃんとイクって言って、ね」
もっかいトコロテン見せてくれてもいいけどねと言いながら、また奥の方までペニスが押し込まれてくる。ただスピードがさっきとは段違いに早い上に、ストロークも長い。
抜けてしまうのではと思うほどに引き抜かれた後、グッと奥まで勢いよく押し込まれると、ゴリゴリ擦られた前立腺を起点に、強い快感がお腹の奥で弾けてしまう。甘い痺れが腰を覆う。
やはり奥を勢いよく突かれると鈍い痛みを感じたけれど、その痛みすら、快感に転嫁しそうだった。
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