今更嫌いになれないこと知ってるくせに6

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 えっと思う間に、その勢いのままベッドに押し倒される。いささか勢いがつきすぎて、ベッドがギギッと嫌な音を鳴らしたが、当然そんな事を気にしている余裕はなかった。
「ちょ、っえ、なに」
 慌てて身じろぎ、とっさに掴んだ両肩を思い切り押して、甥っ子の体を引き剥がそうと試みる。しかし相手はびくともしない。それどころか、こちらの顎を右手でわし掴むと、今度はかなり強引に唇を押し付けてくる。
 互いの身長にそう差はないのだけれど、相手はつい先日まで運動部に所属していた現役高校生で、こちらはもう何年もデスクワークを続けているサラリーマンだ。元の体力も筋力も明らかに相手が上なのは認める。しかも押し倒されて伸し掛かられている状態の今、そう簡単には逃げ出せなかった。
 代わりに必死で唇を引き結び、唇を押し付けるだけでは飽きたらず、口の中に侵入しようとする舌を断固拒否する。しかし顎を押さえるのとは逆の手に、今度は股間をわし掴まれて、たまらず声を漏らしてしまった。
「うあぁっ」
 その隙を逃さず入り込んだ舌に口内をめちゃくちゃにかき回されながら、寝間着代わりの短パン越しに熱を持ったままの息子を擦られて何度も呻く。それくらいしか出来る事がなかったからだ。
 突然始まったいささか乱暴とも言える行為に混乱していたし、ずっと口内を舐め回されてまともに呼吸が出来ない酸欠状態でもあった。そこに更に加わる手淫によって、頭のなかはあっさり真っ白になる。
 嫌だともやめろとも言葉に出来ないまま、達することなくタイムリミットを迎え、中途半端に放置されていた体は、布越しでも容赦の無い強烈な刺激に正直だった。余計なことを考える余裕がなく気を散らすことがなかったせいで、熱を吐き出すことを求めていた性器は、与えられる快感に素直に従い簡単に吐精を果たす。
「んぐぁあ゛ぁ゛ぅぅ」
 閉じることの許されない口から、相手の舌を押しのけて漏れ出る酷い声と、ビクビクと跳ねた後弛緩した体に、イッてしまったことは伝わっただろう。
 ようやく顔が離された。息苦しさから開放されて、思わずおもいっきり息を吸い込んだら、今度は咽て息苦しい。
 ゲホゲホと咳こんでいたら、短パンに掛かった手が下着ごと短パンを引き下ろして行くから、驚きのあまり息を吸い込み余計に咽た。
 しかし相手はお構いなしで、あろうことか達したばかりの性器を握り、先ほどのような激しさはないものの、ゆるゆると扱いて刺激を与えてくる。頭のなかには嫌だとかやめろとかの声が響いているのに、咳き込む苦しさと過ぎる刺激の前に、それらが言葉として発されることはなかった。
 イッたばかりの性器を弄られる辛さに耐えながらなんとか息を整えるが、それを見越したように、今度は口を使っての刺激が始まった。体力的にも気力的にも既にヘトヘトで、逃げる気も起きない。
「うぅっ、も、…やめ……」
 それでもなんとか訴える声は、掠れて弱々しく漏れ落ちた。力のこもらない声は当然のように無視されて、黙々とフェラチオを続けられる。
 股間を見やれば甥っ子の頭が揺れている。ドキリと跳ねる心臓は、やはりそこに義兄の面影を見るからなのか。決して上手いとは言い難い、絶対に慣れていないことがわかるような拙い口淫でも痛いほど感じてしまうのは、達したばかりだからだけではないのかもしれない。
 わからない。わからない。わからない。
 なんでこんな事になっているのかも、自分に触れる手が誰のものなのかも、自分が誰に興奮しているのかも。
 ぎゅうと目を閉じ、酷く重たく感じる腕をなんとか持ち上げて、前腕で目元を押さえつけた。閉ざした視界の中、そこに映る相手の顔は、果たして義兄なのか甥なのか。
 わからなくても、どちらかを選べと言われたら、選ぶ方は決まっている。これは義兄に届かぬ想いを抱いた結果で、甥はそれに巻き込まれているだけ。甥が自分に手を出したのも、きっと、無意識に自分が誘っていたんだろう。
 口先だけ帰れと言いつつも手元に置いて、褒めておだてて感謝して、そうやって明確な自覚もないまま誘惑していたのだ。きっと免疫なんてない子供相手に、恋愛駆け引きの真似事をしてしまった。
 誘っておいて触れる手を拒んだように感じたなら、彼が怒るのも納得だった。

続きました→

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