一回り以上年下の従兄弟を恋人にしてみた16(終)

1話戻る→   目次へ→

 今日は深夜に開始した上に翌日仕事だった前回と違ってあれこれ余裕があるので、余韻を堪能して繋がりを解いた後も、即シャワーを浴びには行かずに、ベッドの上でゴロゴロイチャイチャしていた。
 そんな中、相手のお腹が派手に鳴ったのは、ちょっとお腹が減りましたと自己申告されたほぼ直後で、相手は少し恥ずかしそうにお腹を押さえている。
「ははっ、凄い音でたなぁ。無事に2回目セックス気持ちよく終えたら、安心して食欲戻った?」
「うっ……まぁ、多分、そうです」
「じゃあ、今から夕飯食べに出ようか」
 疲れ切ってる感じじゃないから今日はまだ動けるだろ? と問いながら確認した時刻はまだ20時をまわったくらいだった。
「行きます! 行きたいです。てか撮影の続きとか、します?」
「んー、それはまた今度でいいかな」
 何軒も回る都合で基本軽めのツマミと酒、という選択になりがちだし、しっかり夕飯を食べるには不向きな店も多い。安心したみたいだし、気分良くふわふわと酔っ払ってくれるってなら、もうちょっと飲ませてみたい気持ちはあるが。
 でもまぁがっつり夕飯が食べれそうな店にだって、大概アルコールメニューがあるものだ。今日はもう飲むの禁止、とでも言わない限り、こちらに合わせて一緒に酒を飲むだろう。
「お、俺のせいで、すみません」
「え、何が?」
「俺がてんぱって酔っ払ったせいで、今日の撮影中断になっちゃったから」
「それ、そんな気になるの?」
 何度否定しても繰り返すってことは、よほど気に掛かっているらしい。まぁこっちだって何度も繰り返し否定するだけなんだけど。
「え?」
「今日のはデートだし、お前が撮影同行でって言うからそうなっただけで、元々別にどこでも良かったっつうか、クズいこと言うならヤることヤれて俺的には今日のデートは既に充分成功してるんだけど。ってかその点、お前も割と同じじゃないの?」
 ヤりたい気持ちは自分のが強い、みたいに言ってたくらいだし。とからかうつもりで言ってやれば、再度すみませんとしょぼくれた声で謝られてしまった。可愛く照れてくれるかなと思っただけで、別に謝らせたくて言ったわけじゃなかったので少々焦る。というか、何を謝られているのかよくわからない。
「お前が謝るようなこと、なんもないはずなんだけどなぁ。てか自分ががっつり経験してきたことなのに、若者が持て余す性欲に気づいてあげれなくてごめんな。って、むしろ申し訳なく思ってるのは俺の方なんだけど」
 枯れてはいないが昔ほど性欲に振り回されていないのは事実だし、自分的にはそれがプラスに働いていると感じることが多いけれど、がっつかれるのを喜ぶ若い恋人には物足りなさもあるかもしれない。
「てわけで、一応まだヤル気はしっかり残ってるから安心してくれ」
「へ?」
「とりあえず一旦お腹満たしに行くけど、戻ってきたらまたヤルぞ。って言ってんだけど」
「えっ? ええ!?」
「いやお前、なんでそんな驚いてんの」
 まだ20時で明日は仕事も休みだって言うのに。
 さすがにこちらがイクのはあと1回くらいかなと思いはするが、相手のことはもう2回くらい搾り取ってやれないかと思ってたりもする。もちろん、もっとイケそうならそれ以上だっていい。
「だ、だって、今日のデートはもう充分成功してる、って」
「それ、動画撮影中断なんて気にするようなことじゃない、って部分がメインだぞ。まぁ既に充分成功してるから、何が何でもまだヤルぞ、とまでは思ってないし、お前の体の負担次第なとこもあるけど。てか体、2回目突っ込むのは無理かもな感じ?」
「え、いや……多分無理ではない、ですけど、えぇ……」
 なぜそんなに動揺しているのかわからなすぎる。
「突っ込まれるのしんどければまた手とか口とかで気持ちよくなってくれればいいから、無理なら無理って言っていいんだぞ?」
「あの、無理とかじゃなくて。だって今日、お互いにもう2回もイッてます、よね?」
 まだするんですか、みたいな驚きらしくて、逆になにかが腑に落ちる。
「あー……ちなみに、お前の一度のオナニー回数、最高で何回?」
「えっ? 一度の回数? ですか? えっ、一度の?」
「なるほど。一回出せばだいたい満足して終わりなタイプか」
 ちなみに、ヤりたい盛りだった頃は一度のオナニーで2・3回抜くのは当たり前だったし、1度のホテルインで最高7回射精した過去もある。なんて言ったらドン引きだろうか。
 いやもうホント、ある程度性欲が落ち着いてからのお付き合いで本当に良かった。夕飯食べた後にもう1回、に驚く相手では、過去の自分なんてすぐに「無理です」と言われてしまいそうだ。
 そしてもう一つ、なるほど、と思ったことがある。ヤりたいばかりのクズで振られる、に全く実感がなさそうなのも、きっと彼自身の性欲基準なせいだろう。
 こちらの性欲解消という意味では別にここで終わったって構わないというか、ヤり足りない不満が残っているわけでもなし、求めすぎて振られる展開は避けたい。ただ、求めまくったらどこまで喜んで応じるんだろうとか、一回のデートで何回くらい相手を射精させられるだろうとか、ゲスい欲求がチラリと頭のすみを掠めていく。
「あ、あの、嫌とかではないんで! あなたが、し、したいだけ、して下さい!」
 こちらが考え込んだ理由の一部に気付いたらしい相手の意気込みに、思わず笑いがこみ上げる。
「う、嬉しいですし、あ、あの、信じてます、から」
 だって俺が本気で嫌がるような酷いことはしないでしょう? と続いた声は、本気でそう信じている声だと思った。
 相変わらずの盲目的発言だと思う気持ちもあるが、わかってるなぁと思う気持ちもある。確かに、本気で嫌がられてもなお、自分の欲を優先することはしないだろう。
 そんな信頼に、むず痒いようなくすぐったさを感じなくもないが、同時に、嬉しいとも思うし、裏切りたくないなとも思う。
 だからきっと、大丈夫。
「確かにそうだな。じゃあ、戻ってきたらもっかいヤルのは決定で」
 でもまずはシャワーと夕飯だなと言って、二人一緒にベッドを降りた。

<終>

リクエストは「再度撮影兼ねて遊びに行き、可愛い年下の恋人を態度でも金銭面でも甘やかす攻めと、こんな優しい人が自分なんかとずっと付き合ってくれるはずないと思ってギクシャクする受け。そんな受けに甘えていいと説明してくれる攻め。恋が続くうちに一生懸命イチャイチャしようとする二人」でした。
まさか3週間放置してるとは思ってなくて、書いてびっくりな出だしになりましたが、彼らのその後を楽しく書かせてもらいました。リクエストありがとうございました〜

1ヶ月ほどお休みして、残りのリクエストを4月1日(月)から更新再開予定です。
次に書くのは「エイプリルフールの攻防」のエンド直後初エッチなんですが、思いっきりエイプリルフールなので、先に翌年のエイプリルフール小ネタかなと思います。
残りのリクエスト詳細はこちら→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

「一回り以上年下の従兄弟を恋人にしてみた16(終)」への2件のフィードバック

  1. 「二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった 」の続編をリクエストした者です。
    (特に攻が受に)恋人として振る舞うところや受の見ているこちらの心もくすぐるような可愛らしさ、まだ互いに慣れていない2人の可愛らしい触れ合いを長期にわたって拝読することができてとても嬉しかったです!上手く表現できなくて申し訳ないのですが、受が打算抜きに攻を好きになってしまったことも、攻が己をケチと自認し、実際己の好きなこと以外にお金をつかったりする気がない上で自分のことを心から好いている子を愛しく思い、可愛がりたいと思っているさまもとても素敵でした。このタイミングで恋人同士になったからこそ2人は上手く噛み合っているような気がして、人間関係って味わい深いものだな!というような気持ちになりました。 また「二十歳に…」の受の考え込みがちなところやそれを面倒に思ったり理解しづらいと思ったりしながらも可愛がる攻の姿を見るのが好きだったので、続編でもそのような2人を存分に拝読できてとても楽しかったです。この度はリクエストにお応えいただき有り難う御座いました!!

  2. リクエストの参加だけでなく、感想までありがとうございます〜
    楽しんでもらえたようでホッとしました。
    リクエストを貰わなければ見ることのなかった二人のその後が見れて、私自身とても楽しく書かせてもらいました。

    二人の関係を素敵だと思ってもらえたのも嬉しいです。
    このタイミングで恋人になったからこそ上手くいく、とか、この相手だからこそ上手くいく、みたいな関係がやっぱりかなり好きみたいです。
    人間関係って味わい深いですよね〜

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です