鐘の音に合わせて

 大晦日は泊まりに来いよと言われて、当然そういうつもりで訪問していたから、やり納めと笑いながらベッドに誘われるのも想定内で、紅白最後まで見たいんだけどなんて事は言わずに素直にその手を取った。
 慣れた手順で繋がって、けれど普段とは違うことに気づくのはすぐだった。
 酷くゆったりと、長いストロークで穿たれる。ゆるい動きなのに、グッと最奥を抉られれば痺れるような快感が背を貫いていく。じわじわと追い詰められていく。
「あ…、あぁっ……ィイ……っん……も、っと……」
「ふはっ、かっわいい。まさかお前がこんななると思わなかった」
 早くもっと激しく突かれたい。ねだる言葉を吐いて、はしたなく腰を揺すって。なのに相手は悪戯真っ最中と言わんばかりの子供みたいな笑顔で、変わらぬゆったりとしたリズムを崩すことがない。
「ひっ、……ひぃんっ、も、イきたい、よぉ」
「ばっか、そんな煽んなって」
 啜り泣くまで焦らされて、相手の興奮が増しているのもわかるのに、何を意地になっているのか変わらないリズムがもどかしすぎる。
 こんな風に焦らされるのは初めてだった。ひたすらゆっくり捏ねられるのが、こんなにたまらなく気持ちがいいのも初めて知った。
 でもガツガツ突かれて押し上げられるように精を吐き出す、トコロテンの快楽を知っている。早くいつもみたいに貪られたい。奥を優しく捏ねられるだけでは、いくら気持ちよくても達せない。
「な、っで……も、して、よ……も、っと、……いっぱい、突いて」
「もーちょい我慢だって。後30回」
「さんじゅ、っかい……??」
 何の話だと思った矢先、会話をしながらも変わらず動いていた相手がまた深く奥を穿ってくる。それと同時に、微かに耳に届いた鈍い響き。
「まさ、か……」
「気付いてなかったか」
 そ、除夜の鐘。と笑った顔はやっぱり子供の顔だ。というか後30回ってことは、ずっと数を数えていたのか?
「ば、っかじゃ、ない……の」
「でもお陰で、今まで知らなかったお前が見れてる」
 ゆっくり奥突かれるのキモチィんだろと、また一つ鐘が鳴るのに合わせて奥を突かれる。
「っぁあ」
「ほら、すっげ善さそ。こんな気持ちぃならさ、トコロテンじゃなくてメスイキってのも出来んじゃね?」
 メスイキってのは確か、吐精もないままお尻だけでイッちゃうことだっけ?
「む、りぃ」
「ま、今日は無理でも、いつかな」
 お前はきっとイケるようになるよと、そんな断言嬉しくない。
「そ、なの、やだぁ」
「なんで? 俺は見たいけどなぁ」
 今度トコロテン出来ないように根本押さえたまま突いてみようかなんて、また新たな遊びを思いついたとばかりに言われて、嫌々と首を横に振った。でもきっと、忘れた頃にやられてしまうんだろう。そんな予想に、吐き出せないままガツガツ突かれて無理矢理押し上げられることを想像して、ブルリと体を震わせる。
「あ、期待した?」
 そんな言葉とともに性器の根本をキュッと握られた。慌てて止めてと声を上げたが無視されて、そのまま数度、鐘の音に合わせた律動が繰り返される。
 ゆっくりとした動きは元々イケるような刺激ではないのに、吐精を許されないと思うとなぜか余計に追い詰められる。さっきよりも更に気持ちがいい、気がする。
「やぁあ……」
「嘘ばっか。中、めっちゃうねってんだけど」
 イケそうならこのままイッてと言いながら、結局、除夜の鐘が鳴り終わるまでそのままゆっくりと突かれ続けた。つまりキモチイイは増したものの、やはり達するまでには至らなかった。
「はは、残念。じゃ、年も明けたみたいだし、焦らすのはここまでな」
 俺ももうさすがに限界との言葉を最後に、根本を押さえ続けていた手が外される。そうして漸く、いつも通りガツガツと貪られて、あっと言う間に頭の中が真っ白に爆ぜた。

明けましておめでとうございます。
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