腰をまたがれてしまって何をされているかは見えないが、感触で何をされているかはだいたいわかる。どうやら彼の手で、勃起ペニスにコンドームを着けられているようだった。
無事に装着できたようで、次には腹に落ちてた尻が浮く。予想通りゴムを被ったペニスを片手で握って、位置を調整しながらゆっくりと腰を落としていく様子を、ただただ感嘆と興奮とを持って見つめてしまう。
「っ……ん……」
アナルが拓いて、ペニスの尖端をくぷっと飲み込んでいくのに合わせて、少し苦しそうな、それでも甘さを含んだ吐息が、かすかに零されているのが聞こえてくる。
「……はぁ」
ゆっくりではあるものの、強い抵抗はないままぬぷぬぷとアナルに飲み込まれていく自身のペニスを見ながら、こちらも熱い息をこぼした。
あっという間に、また彼の尻が腹の上に乗る。そうしてから、前屈みになった相手が、股の間に手を差し込んでくる。
何をする気でいるかはわかっていたので、軽く足を開いてその手を受け入れてやれば、迷うことなく彼の指先がアナルに触れた。
「ふぅ……っ……」
彼の指がぬるっと入り込んでくるのを感じながら、やっぱり熱い息を吐く。随分と妙なことをしてるという実感はあって、なんだか笑いだしてしまいそうだった。
本当にこれで、気持ちがよくなれるのかはわからない。少なくとも、相手がこれで達するのはほぼ無理だ。アナルだけの刺激ではイケないし、腰を上下させながらこちらのアナルを刺激し、更に自分のペニスを握って扱く、なんて真似が出来るとは思えない。
それでも、馬鹿なことを試している、という楽しさは間違いなくあった。こちらの体をどこまでも気持ちよくさせたい相手の試みも、可能かどうかは別として歓迎はしている。
ただ、結果から言えば、途中で彼の指はアナルから抜かれてしまった。というよりか、抜いて貰った。そして、腰を降る元気がないなんて言ったけれど、下から思いっきり相手の体を突き上げた。
自身のアナルを彼の指で抉られ刺激されながら、ペニスを彼のアナルで扱かれる、というのも悪くはなかったけれど、アナルとペニスを同時に攻められイクことに慣れていないし、途中でもどかしさが勝ってしまったせいだ。
「ぁ、ぁ、あ、ぁあ、ああっ」
腰を突き上げるたび、腰の上で彼の体が跳ねる。さっきまでこちらのアナルを弄っていた彼の手は、今は彼のペニスを扱いているんだろう。
向きを変えさせてそれを見たいような気もしたが、見えないからこその色気だってある。
「ぁ、ぁあん、いぃ、も、いくっ、いきそっ、あんっ」
「ん、いいよ。イッて」
「ぁ、ぁあああああ」
ビクビクと震える腰を掴んで思い切り引き落としながら、達して収縮する腸壁に搾られるようにして、自分もまた吐精した。
しばしの余韻を堪能するように、小さな痙攣を繰り返していた体から力が抜けて、ふにゃりと倒れ込んでくる体を抱きとめ、そっとベッドマットに転がしてやりながら繋がりを解く。
ちょっと休憩しようと言えば無言のまま頷いて目を閉じたから、どうやら相当疲れさせたらしい。一緒に目を閉じてしまいたい気持ちをどうにか抑えて、なんとか最低限の後始末だけは済ませてから、彼の隣に寄り添うようにして目を閉じた。
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