雷が怖いので プレイ15

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 お願いだからイかせてとも言えなくなって喘ぐ中、ようやく、限界っぽいからそろそろイッていいよと声がかかる。達せるようにと手を動かしてくれる。
「ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛……」
 喉から絞り出るような声を、気持ち的には張り上げながら体を震わせた。頭の中も目の前もバチバチと白く弾けて、吐精そのものの強烈な快感は若干苦痛でもあったけれど、ようやく開放された安堵と吐き出した後の余韻は焦らされた分だけ大きいようだ。
 全身をチリチリとした甘い痺れが覆っている。長々と続く余韻は間違いなく気持ちが良かった。さっきのオナニーにしろ、今回のこれにしろ、こんなの絶対、自分ひとりじゃ経験できない。
 じわりと霧散していく余韻をひたすら堪能する。
「ぁ、ぁぁ……ぁ…………、ふぅ…」
 閉じることをすっかり忘れきった口から零れる音がなくなって、最後に一つ、大きく息を吐き出した。
「よく頑張ったね。お疲れさん」
 耳の端を満足気な吐息が掠めていく。それにつられて、自分も甘い吐息をこぼした。
「さすがに三度目ともなると薄いな。量も少ない」
 顔の横に汚れた手を掲げられたが、そんなものにコメントをしようがない。というかそもそも見たくない。
 眉を寄せて顔を背ければ、背後でククッと笑いを押し殺すような音がした。
「えっ……」
 戸惑い発する声は自分のもので、慌てて背けた顔を戻した先にはもう、汚れた手は掲げられていない。濡れた手はまたこちらの股間に移動し、萎えたペニスを握り込んでいた。
「ちょ、えっ、待っ、て」
 お疲れさんと言われたから、さっきので終わりだと思っていたのに。薄くて量も少ないと評された、吐き出したばかりの白濁をまるで擦り付けるみたいにして、ペニス全体を彼の手がゆるりと撫でている。
 さすがに三度も放出したペニスの反応は鈍い。しかし萎えたペニスを弄られたことで、ブルリと体が震えた。
 おしっこ、出そう。と思った瞬間に別の意味で血の気が引いた。さっきみたいに、弄られて先走り以外の何かが出そうなんて仄かな感覚ではなく、それははっきりとした尿意だ。
「待って、待って」
 意識してしまった尿意に、これはヤバイと必死に待ってと繰り返す。でも手の動きは止まらない。激しくもならないが、依然ゆるゆると弄り続けている。
 必死に頼めば聞いてくれることが殆どだったから、止まらない手に困惑と焦りとが押し寄せた。
 どうしてって気持ちから、無理に首を回して背後の相手の顔を覗き見ようと試みる。それを察したようで、背中にピタリとついていたままの熱が離れていった。そしてこちらの目に映るようにか、振り向いた先を逆に相手が覗き込んでくる。その顔は、にやりと楽しげだった。
「薄くなっても、まだ出るだろ?」
 言うと思った。そのつもりで弄り続けているんだとわかっていた。出来れば違って欲しいとは思っていたけど。
「も、やだぁ」
 半泣きで訴えた。言っても無駄と知りつつも、言わずに居られなかった。
「泣いてもだぁめ。これ以上気持ちよくしないで、は聞かないよって何回言わせるの」
 涙腺はとっくにおかしくなっていて、半泣きどころかダラダラと流れ始めている。崩れ落ちないようにと抱えてくれているせいで両手が塞がっているからか、目尻に宥めるようなキスが繰り返される。でも、手は止めてくれない。
「お願い、せめて、きゅうけい、させて」
「連続でイかせるのがいいんだろ」
「だって、だって」
「だって、何?」
「五分、でいーから。ごふんだけ、休ませて」
 必死で言い募ったら、今度は若干また反応しだしているペニスを弄る手の動きが止まった。止まっただけで放してはくれないけれど。
「んーじゃあ、ざっくり五分な」
「って、まさか、このまま……?」
「まさかってなんだよ。弄らないし動かさないでいてやるから、休憩できるだろ」
「違う。そーじゃな、くて」
「何が違うって?」
「あのだって、休憩……」
「うん、だから、休めてるだろ?」
 ふふっと笑った顔に、ああ、わざとはぐらかしてるんだとわかってしまった。
「わかってる。その顔、絶対わかってる」
 また意地悪されてるんだと思ったら、ぶわわと涙が溢れてくるから、本当に涙腺がどうにかなっている。
「そのまま漏らしていいよ?」
 言うと思った。そんなの、出来るわけないのに。
「でき、ないっ」
「どうして? 今なら服も汚さないで済むのに」
 お漏らしも見せてよと甘ったるい声がねだる。上手にオナニー見せれたんだから、お漏らしだってきっと上手に出来るよと、甘やかに繰り返されて頭の芯がぼんやりする。その声に流されてしまいそうになる。

続きました→

 
 
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