雷が怖いので おまけのオマケ6(終)

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 体勢のせいか、確かに先程よりも奥まで指先が届いた。指先がイイトコロを捉えてしまえば、そこを擦るのが止まらない。彼の視線の真下で、アナルに指を突き立てズプズプと腸壁を擦った。
「ぁ゛あ、ああ゛あ゛、ぃい゛い゛っっ」
 注がれる視線に、先程よりもずっと彼に見られていることを意識させらるから、抑えの利かない声もあふれっぱなしだ。はしたなくて、イヤラシクて、恥ずかしくてたまらないのに、それもまた興奮に変わる。
「すごく気持ちよさそうだ。いい声だよ。可愛いね」
 酷い声を上げていると思うのに、可愛いなんて言われて、安堵しながら喜んでしまうからどうしようもない。
 けれどやっぱり体はもうそろそろいい加減限界だった。体はと言うか、アナルをぐちゅぐちゅと掻き回している指と手が限界だ。それでもどうにか快感を拾おうとして、腰をくねらせ揺らして突き上げてしまう。
 更にはしたない痴態を晒している自覚は頭の片隅にあった。勝手に体が動いてしまうのが辛い。
「ぁっ、あ゛っ、あ゛っ、や、やだっ、やだぁっ」
 別の片隅では、それもこれも全部全部薬のせいだと思いながら、それでも耐えきれない気持ちが声に乗ってこぼれ落ちた。ついでのように、涙もボロリボロリと流れ落ちている。
「えっちな動きも、必死なとこも、すごく可愛いから、もう一回くらい自分でイクとこ見せて貰おうかと思ってたけど、さすがにそれは無理そうかな」
 ペニス弄っていいよって言ったらもう一回イケるかと聞かれて、無理だと首を横に振った。言われるまで、お尻を弄るだけで快感を得ていたことに、まるで気づいていなかった。さっきは当たり前のようにペニスを同時に扱いていたのに。
「じゃあ指を抜いて。代りに、そうだな……」
 言いながら脇の棚へ手を伸ばした相手が、既に何度も使われたことのあるバイブを手に取った。それによって与えられる強烈な刺激と快感を思い出して、お腹の中がキュウと蠢く。アナルが指を締め付ける。
「これを自分でお尻に入れて、イイトコロに当てなさい。上手に当てられたら、自分で弄るのはおしまい」
 その後はいっぱいご褒美をあげようねと言いながら差し出されて、嫌だ無理だなんて言えるわけもない。準備として洗う以外に、自分で自分のお尻の穴を弄り回すのだって初めてだったのだから、当然、玩具を自分で挿入するのだって初めてだ。
 でも戸惑い緊張していたのは、アナルにバイブの先端を押し当てるまでだった。
 薬を塗られて発情し、散々自身の指で弄り回しながらも結局中ではイケていない体は、抜けた指の代わりを欲しがっている。弄りまくって蕩けたアナルは、埋めていた指より二回りほど太いバイブ相手でも、あっさり口を開いて飲み込んでいく。
「ぁああああ」
 さすがに苦しさはあるが、ミッチリとした質量とあちこちに施されたおうとつに、拡げられながら擦られる気持ち良さは格別だった。
「上手に飲み込めてるよ。そのまま、イイトコロに押し当てて」
 わかるよねと促されるまま、中を捏ねるように半分ほど埋め込んだバイブを動かせば、先端が前立腺を抉っていく。
「ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ」
「当たったね。お疲れ様。手、放していいよ」
 よく出来ましたと酷く機嫌の良い声に優しく褒めて貰ったのを最後に、後はもう彼の与えてくれるキモチイイに翻弄されるまま、ひたすらに泣き喘ぐだけだった。
 結局何回イカされたのかわからない。途中からかなり朦朧としてしまった意識が少しずつはっきりしてきた時には、彼の腕に抱かれながら、彼の指が宥めるみたいにゆっくりとお尻を出入りしていた。お腹の中の疼きやアナルの淵の腫れぼったい痒みはだいぶ引いていて、ただただ緩やかに気持ちがいい。
「なに、して、の」
「今日は媚薬使ったせいで酷使しちゃったから、別の薬を塗ってるだけ。媚薬の効果はもう殆ど抜けてるだろ? どこか痛いか?」
「きも、ちぃ」
 正直に答えたら、ふっと柔らかに笑う気配がした。
 そのまま暫くの間、イかせる目的じゃなく優しい心地よさを与えられた後、今日は終わりと言われてシャワーブースへ促される。
 シャワーを浴びながら、今日のプレイを振り返る。媚薬を使われるプレイなんて二度とされたくないような気もするけど、でもすごく嫌な思いをしたかと言えばそんなことはなかった。結局最後には優しく甘やかされて終わっているし、あの時間が有るなら二度目があってもいいなと思ってしまう。
 こういうところ、本当、相手の思うつぼなんじゃないだろうか。なんて思ってしまう気持ちはあるものの、結局、彼の家を出る前に今日のプレイについて言及することはしなかった。もう嫌だと本気で言えば、ちゃんと考慮してくれることを知っているからだ。
 二度目があるかどうかは彼次第でいい。

<終>

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彼らへのリクエストにお応えするのはこれで最後になります。たくさんのリクエストと長い期間お付き合い、本当にありがとうございました。

 
 
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雷が怖いので おまけのオマケ5

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 そのままの体勢で、しばし呼吸を整える。……つもりだった。
「ぅ、……んっ……」
 吐き出したのに、体の中の熱は一切引いて居ないどころか、アナルを弄る指の動きを止めたその時から、ジクジクとした疼きがお腹の中で膨らんでいく。早くもっと擦ってと、咥え込んだままの自身の指を、キュウキュウと締め付けてくるのがわかる。
「ぁ、ぁ、ぁ……」
 イッたのに終われない。ジッとしていればしているだけ、疼きも痒みも増していく。それに耐えられるわけもなく、指を揺すってしまう。
「ぁ、きも、ちぃ……」
 中を擦るように、入り口を捲るように。揺するだけじゃ足りずに指を前後させてしまえば、痺れるみたいな快感が広がっていく。間違いなくキモチガイイ。でも、吐き出したばかりの体を落ち着ける間もなく、急かされるように快楽を拾ってしまうのが怖い。
 しかも自分で弄るのでは、どうせ中途半端にしか気持ち良くなれない。先程までは安堵していたどうしようもないもどかしさが、満たされない辛さに変わってしまう。
「ぁ、あっ、やだっ、……ゃ、ゃぁ、……とどかな、……も、くる、し……」
 彼の手でむりやり快楽を引き出されるのなら、彼の手でもどかしいまでに焦らされるのなら、まだ、諦めも付くのに。
 そう思いながらも、自分自身の体を追い詰めるように、半ばむりやり二度目の吐精は果たした。けれどやっぱり、続けざまにイッて辛い体を休ませることは出来なくて、アナルに突っ込んだままの指をグチュグチュと動かし続けてしまう。
「も、ゃだぁ……ぁ、ああ……」
 ボロっと涙がこぼれ始めて、お願い助けて許してと彼に救いを請う。彼が立ち上がって近づく気配に、安堵のあまり更にボロボロと幾つかの涙を零した。
「もう限界?」
 背中に声が掛かって、彼の手が腰に触れる。ギュッと目を閉じて必死に頷けば、腰に触れた手がススッと滑り降りてきくる。目を閉じていても、横顔に彼の視線が突き刺さっているのを感じた。
「あああああっっ」
 こちらの手の甲を覆うように押さえつけながら、彼の長い指が一本、既にアナルに突き立っているこちらの指に沿うようにして、つぷぷと侵入してくる。自分の指では届かないイイトコロまでかんたんにたどり着いた彼の指先にその場所を押されれば、背中を突き抜けるみたいなゾクゾクとした快感が走って、たまらず背を反らしながら声を上げた。
「ここ、全然届いてないもんな。ペニスいじってイクことは出来ても、これじゃいつまでたったも満たされないよな」
 少し体勢を変えようかと言われながら、彼の指が引き抜かれるのと一緒に自分の指もその場所から引き出されてしまう。途端に空っぽになったアナルが、切なく疼いてハクハクと開閉してしまうのがわかる。
 とっさに息を詰めてその疼きに耐えようとしたが、その間にクルリと体勢を変えられて、気づけば仰向けに足を開いて彼にアナルを晒していた。正確には、ベッドに乗り上げて胡座をかく彼の足の上にお尻というよりもむしろ腰を乗せるようにして、やや折りたたまれる形で足先を頭の方へ投げ出し、思いっきり彼に向かってお尻を突き出している。
「じゃ、ちょっとこれで弄ってみようか」
「ひぅっ」
 言うなり両尻タブに当てた手を左右にグッと押し開くから、情けない悲鳴が上がってしまう。
「ど、……して」
「頑張ったのは認める。だから次は、もっと気持ち良くなれるように手伝ってやるから、もーちょい頑張れ」
 つまりはまだまだ全然終わりじゃないらしい。
「ほら、早くもっと弄ってって、言ってるぞ」
 尻タブを拡げたまま、意地悪くアナルのすぐ近くまで左右の指を伸ばしてくると、彼の目に晒された期待から余計にイヤラシく震えて息づくそこを、わざとらしくクパクパと開閉させる。
「ひぃ、や、やめっ」
「大丈夫だからおいで」
 急に柔らかな口調で促されて、思わず相手の顔を見つめてしまえば肯定するみたいにやっぱり優しげに頷かれて、おずおずとではあったものの、結局股の間に手を伸ばしてしまった。本当に、ズルい。

続きました→

 
 
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雷が怖いので おまけのオマケ4

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 降ろされたベッドの脇には、既にアレコレ乗せられた棚が横付けされている。
「その上にあるものは好きに使っていい」
「はい……ぁ……」
 棚の上の玩具やらに気を取られているうちに相手は離れてしまって、途端に心細さが増した。離れたって言ったって、ベッドから数歩分の距離に置かれた椅子に腰掛けたってだけなんだけど。
 じっと見つめてしまえば、思いの外柔らかに笑い返される。
「始めるのはお前のタイミングでいいよ。やり方も、取り敢えずは一番やりやすいと思うやり方でいい。なんなら家にいるつもりで、俺に見せることは考えずにやってごらん」
 優しい声音はこちらを気遣ってくれるようでいて、でももう既に、彼はこちらの観察を始めている。ただ待ってさえいれば、どうせすぐに、薬の効き目に耐えきれなくなるのがわかっているのだ。
 お腹の中の強い疼きにも、アナル周りがむず痒さで熱を持っていることも、そのせいで時折もぞりと腰を揺すってしまうのだって、彼が気づいていないはずがない。
 彼の目から逃れるみたいにもう一度、彼が座る場所とはベッドを挟んで対角の位置にある棚に顔を向けた。首の後に彼の視線を感じてゾワゾワする。
 彼に見せることは考えずにやっていいと言われたけれど、彼に見られていると強く意識することで、興奮が増してしまうのはわかっていた。わかっているからこそ、彼の目を意識する。
 彼が見たいと言ったからそれに応じるだけなのだと、言い訳みたいに胸の中で唱えながら、とりあえずローションボトルを手に取って中身を手の平に出した。
 手の中でローションを捏ねながら、体ごと少しひねって彼に背を向ける。前傾してお尻を少し突き出すようにして、背中側からローション濡れの手を伸ばす。
「ふぁあっ」
 指先をアナルに押し当てただけで、待ち焦がれた刺激に大きく体が跳ねて、噛みそこねた声が漏れた。キモチガイイ。
「っ、……んっ……」
 むず痒さを宥めるようにアナル周りを掻くように撫でれば、早くもっと奥も掻いてというように、アナルがヒク付いて指先を飲み込もうとする。自分の体の欲求に促されるまま、そろりと指を侵入させた腸内は熱かった。
「ぅ……ふっ……」
 そのままツププと中指を押し込んでいく。でも初めて触れる自分の腸内を、じっくり感じている余裕などはない。わかったことは、一番疼いている場所には、そう簡単に指先が届かないってことだった。体勢が悪いのかもしれないが、今この場でそれを試行錯誤するのは、いくらなんでも憚られる。
 落胆でこぼれかけるため息を噛み殺して、こわごわ中を掻き回し、ゆっくりと指を抜き差ししてみる。そうしている間は、間違いなく、体の疼きが多少なりとも満たされる。
 もう片手でペニスを握った。お尻だけでイクところを見せろと言われたわけじゃないし、お尻を弄りながら気持ち良くなる所を見せればいいなら、構わないだろう。事実、彼からそれを咎める声は掛からなかった。
「……っは、……ふ……」
 息が荒くなる。早くイッてしまいたい気持ちから、なるべく素直にキモチイイを追いかけている内に、お尻に挿し込む指は二本に増えたし、結構激しくズプズプと突いてしまってもいた。
 そうしていても、肝心の所にはやっぱり指は届いていないのだけれど、そのもどかしさに安堵してもいる。やっぱり彼に弄ってもらうからこそ、あれだけ気持ち良くなれるのだ。
「ぁ、」
 きゅうっとお腹の奥が重くなって、絶頂が近いのを感じる。
「い、きそ……ぁ、イクっ……いっちゃ、う」
 本当に家で一人でしていたなら、それすら飲み込んでいたかもしれないけれど、さすがに彼に見られていることを意識して、密やかながらも絶頂を宣言した。

続きました→

 
 
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雷が怖いので おまけのオマケ3

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 お腹の中がじわっと温かくなって、ああこれ、もしかしなくてもちゃんと本物なんじゃないのと思う。そういえば、今回は使ったらどんな風になるかも教えてくれなかった。前回は少しだけぼんやりして、少しだけ感度をあげる薬だって言われてから飲んだし塗られた。
 あれは風邪の症状を薬の効果と思わせるためだったって、今はもうわかっているけど、じゃあ今回はそういう説明が一切ないのは何故だって話になる。つまり、説明なんてしなくても、効果が充分に自覚できるってことなんだって、熱い息を吐き出しながら思った。
「薬効いてきたかな。じゃあ今日は何をするか、お前に選んでもらおうか」
 指を抜かれながら頭を上げてと言われて従えば、彼の方から回り込んで来て目の前に立たれた。見上げた顔はニヤニヤと意地悪そうで、そのくせこちらを見つめる瞳だけは優しく柔らかだから少し困る。
「えらぶ、って、何を」
「俺は今日、お前に、自分でお尻弄って気持ちよくなってるとこ、見せてもらうつもりだった」
 薬の効果はこれからもっと強く出てくるから、もし彼が手を貸さずに放置すれば、自分で弄るしかなくなるってことらしい。こちらが嫌がること前提で、否が応でもやらせるつもりの薬利用だったようだ。
「や、ったこと、ない、です」
「そう。それな」
 彼はそこはちょっと誤算だったと言いながら苦笑した。
「でもこのまま俺が手を引いたら、お前は俺の前で、初めて自分で自分のお尻を慰める事になるんだ」
 見せてくれるかと言われて、もちろんすぐにわかりましたなんて返せるはずがない。
「俺がえらぶ、なら、嫌って言った場合も、あるんですよ、ね?」
「そうだ。さっきお前が、俺に弄って貰うからお尻が気持ちいいんだって思ってたい、って言ってたの可愛かったから、どうしても自分でするのが嫌だってなら俺がしてもいい」
 ただし拘束椅子を使うよ、と続いた言葉に、どっちも選べないと泣きそうになる。縄だったり専用の器具だったりで体の一部を拘束されるのなら、せめて上半身だけがいい。中でも、足が閉じられないように固定されるのはかなり苦手だった。それは彼もわかっている。
「お尻でイけるようになってから、そういう拘束はしたことないよな。俺に任せるってなら、確実に、オカシクなるくらい気持ち良くしてやるけど。でも俺が本当に見たいのは、お前が自分でするところ、な」
「ずる、い」
 素直に、自分でする所を見せなさいって命令してくれればいいのに。選べって言ったって、彼の比重が自分でする所を見たいって方に大きく傾いているのなら、そうじゃない側は相当きついプレイになるのが目に見えている。確実にオカシクなるくらい、という言い方が怖すぎる。
「どっちでもいいよ」
 嘘つき、と出かかる声を飲み込んで、自分でしますと返した。わかったと答える彼の顔が、嬉しそうで何よりだ。
「じゃあベッドに。自分で歩ける?」
 薬効いてきただろの言葉に、甘えるみたいに連れて行ってとお願いすれば、いいよと快諾されて短な距離を抱いて運ばれる。
 縋るみたいに抱きついて深く鼻から息を吸い込めば、彼の香りに満たされた。一人でするにしても、少しでも多く彼を感じながら、したい。
 なんでそんなことをしたのかわかっているのか、彼にはクスッと笑われてしまったけれど、でもそれに怯んだり恥じたりして抱きつくのをやめることはしなかった。むしろ更にギュッと腕に力を込める。
 お腹の中の熱が膨んでいることへの怖さもあった。
 元々期待で昂ぶって過敏になっていた体だ。ここに到着した最初から、お尻は早く弄られたくてキュンキュンと蠢いてしまっていた。そこに加わった薬の効果は絶大で、じわっとした温かさは、今はもう、ズクズクとした強い疼きに変わっている。今まで感じたことのあるお尻の疼きとは、やはり何かがぜんぜん違う。
 そこを彼に弄られることを想像しながらペニスを扱いて吐き出せば、取り敢えず体が落ち着くなんてことは、絶対にないだろう。直接弄って、かき回して、熱を散らせと、お腹の奥から訴えられている。
「こわい……」
「大丈夫だって、わかってんだろ。ちゃんと見ててやるし、ちゃんとご褒美もあげるから」
 上手く出来なくてもいいのはわかってる。どうしようもなく辛くなったら、手を差し伸べてくれるのも知ってる。頑張った分だけご褒美をくれるってことも、知ってる。
「頑張ろうな」
「はい……」
 いい子だと楽しげに呟きながらも、トントンと宥めるように軽く背を叩く手は、酷く優しかった。彼の手は優しいのに、そんな僅かな振動さえも、体の奥に響いて体が震える。彼の腕の中でお尻を振ってしまいそうで、また腕に力を込めてしまえば、やっぱり彼がクスリと小さな笑いを零した。

続きました→

 
 
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「雷が怖いので」の彼らのその後について

昨夜、プレイ関係なく本編その後の彼らの日常が読みたい、というリクエストをお題箱に頂いて色々と考えたのですが、もしこのリクエストに応じてしまうと、

・プレイじゃないリクエストにどこまで応じるのか
・隙間埋めじゃないリクエストにどこまで応じるのか

という二点の問題が遠からず出てきてしまうと思うのです。
リクエストの内容によって書いたり書かなかったりというのもケジメがないですし、なのであれは「もっと彼らを見たい・読みたいと思って下さる気持ちに応じるのは、媚薬プレイが最後です」という意味とご了承下さい。

もっと彼らを見たいと思って下さった気持ちは本当に嬉しいです。書きますねとは言えませんでしたが、リクエストどうもありがとうございました。

 
 
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雷が怖いので おまけのオマケ2

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 前回同様、服を脱いで彼にお尻を突き出すように頭を下げればプラグが抜き取られ、けれどその後そこに入ってきたのは彼の指ではなく体温計だった。しかもピピッと小さな音が鳴って計り終わった後も、熱はないなと言いながら、抜き取られるどころか更にグッと押し込んで腸内をゆるくかき回してくる。熱はないと言われて安堵する余裕もない。
「ぁ、……ぁ、…ゃっ」
「ここだな」
 小さく零してしまう声や体の反応から、あっさり中のイイ所を見つけ出した相手が、そこを体温計の先端でつつき掻き撫でる。無機物を受け入れることにも慣れてはいるが、それ専用の玩具とはやはり感触がぜんぜん違う。あまりに細くて頼りなくてもどかしい。
 それと同時に、お尻に体温計を突っ込まれて感じているというこの状況への戸惑いというか、居た堪れなさで胸が苦しい。
「ゃ、……ゃ、んっ……ふ、ぅ……っ」
 呼気が乱れて膝が震える。
「熱はないから、今日はもう少し頑張って立ってような」
 言いながらやっと体温計が抜かれて、ホッと息を吐きながらハイと答えて軽く頷いた。
「じゃ、薬塗ってくぞ」
「えっ?」
「こらっ。いいって言うまで頭は上げない、だろ」
 驚きすぎて下げていた頭を上げかけたら、ペチンとお尻を叩かれて慌てて元の姿勢に戻る。そうすればすぐに彼の手が、いい子とでも言うように、叩かれた部分を優しく撫でてくれた。
 痛みなんてほとんどないけれど、軽くでも叩かれればドキッとしてしまうし、その後、宥めるように撫でられると逆に酷く安堵してしまう。彼に身を委ねてしまう。
「塗るよ」
 宣言とともに、ローションとは違うクリームっぽいものがアナルに塗りつけられているのがわかった。
 前回はぼんやりしてる間に塗られてしまって、どんな感触だったかなんて覚えていない。頭は下げっぱなしで薬の外観も見えていないから、どんな薬を塗られているのかはわからなかった。薬が見えてたって、それが本物の媚薬かどうかなんて、わかるわけではないけれど。
「あの、あの、」
「なに?」
「薬、って、なんの……だって熱は、ないって」
「もちろん媚薬だけど。次回は本物使うぞって、言ったろ?」
 わかってるだろと言いたげな口調だし、媚薬と言われるだろうことは確かにわかっていた。でも次回が次週でつまりは今日ってことは、まったくわかっていなかった。
 なんとなく、次に体調不良に気づかずにバイトに来てしまった時、キツイおしおきで使われるのが本物の媚薬なのかなって、思い込んでいた。だからこそ余計に、熱がないのに媚薬を塗られている、ということに動揺してしまっている。
「一週間焦らした分、中のイイトコにはちょっと多めに塗っておこうか」
 オカシクなるくらい気持ち良くなれるといいね、なんて楽しげに言いながら、薬を乗せた彼の指が中へ入ってくる。彼は楽しげでも、こちらはもちろん楽しみだなんて欠片も思えない。何が起こるんだろうって、不安で仕方がない。
「お前、ホントわかりやすいな」
 緊張してると指摘されて、だってそんなの仕方がないだろと思う。
 本物って、本当に本当の本物なんだろうか。本物ですかって聞いたって、本物だって返ってくるに決まってるから聞けないけど。今回も、薬だよって言うことでその気にさせる偽薬だったらいいのに。

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