雷が怖いので おまけのオマケ2

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 前回同様、服を脱いで彼にお尻を突き出すように頭を下げればプラグが抜き取られ、けれどその後そこに入ってきたのは彼の指ではなく体温計だった。しかもピピッと小さな音が鳴って計り終わった後も、熱はないなと言いながら、抜き取られるどころか更にグッと押し込んで腸内をゆるくかき回してくる。熱はないと言われて安堵する余裕もない。
「ぁ、……ぁ、…ゃっ」
「ここだな」
 小さく零してしまう声や体の反応から、あっさり中のイイ所を見つけ出した相手が、そこを体温計の先端でつつき掻き撫でる。無機物を受け入れることにも慣れてはいるが、それ専用の玩具とはやはり感触がぜんぜん違う。あまりに細くて頼りなくてもどかしい。
 それと同時に、お尻に体温計を突っ込まれて感じているというこの状況への戸惑いというか、居た堪れなさで胸が苦しい。
「ゃ、……ゃ、んっ……ふ、ぅ……っ」
 呼気が乱れて膝が震える。
「熱はないから、今日はもう少し頑張って立ってような」
 言いながらやっと体温計が抜かれて、ホッと息を吐きながらハイと答えて軽く頷いた。
「じゃ、薬塗ってくぞ」
「えっ?」
「こらっ。いいって言うまで頭は上げない、だろ」
 驚きすぎて下げていた頭を上げかけたら、ペチンとお尻を叩かれて慌てて元の姿勢に戻る。そうすればすぐに彼の手が、いい子とでも言うように、叩かれた部分を優しく撫でてくれた。
 痛みなんてほとんどないけれど、軽くでも叩かれればドキッとしてしまうし、その後、宥めるように撫でられると逆に酷く安堵してしまう。彼に身を委ねてしまう。
「塗るよ」
 宣言とともに、ローションとは違うクリームっぽいものがアナルに塗りつけられているのがわかった。
 前回はぼんやりしてる間に塗られてしまって、どんな感触だったかなんて覚えていない。頭は下げっぱなしで薬の外観も見えていないから、どんな薬を塗られているのかはわからなかった。薬が見えてたって、それが本物の媚薬かどうかなんて、わかるわけではないけれど。
「あの、あの、」
「なに?」
「薬、って、なんの……だって熱は、ないって」
「もちろん媚薬だけど。次回は本物使うぞって、言ったろ?」
 わかってるだろと言いたげな口調だし、媚薬と言われるだろうことは確かにわかっていた。でも次回が次週でつまりは今日ってことは、まったくわかっていなかった。
 なんとなく、次に体調不良に気づかずにバイトに来てしまった時、キツイおしおきで使われるのが本物の媚薬なのかなって、思い込んでいた。だからこそ余計に、熱がないのに媚薬を塗られている、ということに動揺してしまっている。
「一週間焦らした分、中のイイトコにはちょっと多めに塗っておこうか」
 オカシクなるくらい気持ち良くなれるといいね、なんて楽しげに言いながら、薬を乗せた彼の指が中へ入ってくる。彼は楽しげでも、こちらはもちろん楽しみだなんて欠片も思えない。何が起こるんだろうって、不安で仕方がない。
「お前、ホントわかりやすいな」
 緊張してると指摘されて、だってそんなの仕方がないだろと思う。
 本物って、本当に本当の本物なんだろうか。本物ですかって聞いたって、本物だって返ってくるに決まってるから聞けないけど。今回も、薬だよって言うことでその気にさせる偽薬だったらいいのに。

続きました→

 
 
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