罰ゲーム後・先輩受15

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 さすがに花火は別の日にというわけに行かないし、日々こんなにも触れ合って過ごしているのだから早々スキンシップが不足すると思えないし、多少ストレスや欲求不満がたまった所で、その日は泊まって貰うことになっていたから帰宅後どうとでもなると思ったし、行けばそれなりに楽しめるだろう確信もあって、つまり折角なのでと繰り出した。
 海ほどあからさまに女の子狙いな感じは出なかったのか、はっきりナンパとわかる声掛けはなかったし、会場近くではめちゃくちゃ混み合った人の波に紛れてこっそり手を繋いで歩いてみたりと、少しはデートっぽい気分を感じることも出来たのだが、その結果、溜まったのはストレスや欲求不満ではなく、期待だった。
 わかりやすく花火大会のムードに飲まれて、早く最後まで抱かれたいって気分が、思いっきり盛り上がってしまったのだ。元々、週明けから夏期講習が再開するので、今夜か明日の日中には繋がるセックスを試す予定だったのだけれど、今日も花火大会に出かける直前までベッドの上にいたし、出掛けて疲れて帰った後で試すことはないかと思っていたのに。
 そんなこちらの期待や気持ちの盛り上がりはやっぱりダダ漏れだったらしく、玄関を施錠し振り返った直後、玄関扉に体を押し付けられるようにしてキスされた。部屋へと向かわずに居たのは気配でわかっていたものの、まさかキスするためだなんて思っていなくて驚いた。
 しかも性急に性感を煽るようなキスに、もしかしたら彼自身、花火デートで気持ちが盛り上がって、自分と同じように興奮しているのかもしれないと嬉しくなる。
「なぁ、しよ。最後まで」
 キスの合間、相手を自分の中に感じたくてたまらないのだと訴えれば、名残惜しげに唇を吸われた後、手を引かれて風呂場へ連れて行かれた。
 しかし、このまま一緒に入って汗を流すのかと思いきや、相手は先に準備しておきますと行ってさっさと脱衣所を出ていってしまう。前みたいに、部屋の準備を終えた後で入ってくるのかと少しゆっくり目に体を洗ってみたが、一向に戻ってくる様子はない。
 仕方なくシャワーを終えて部屋へと戻れば、相手は腰掛けていたベッドから立ち上がった。どうやらこちらが出てくるのをわざわざ待っていたようだ。
「俺もシャワー、行ってきます」
「待って。シャワー使う気あったなら、なんでお前、来なかったの?」
 言外に待ってたのにと言う気持ちを含ませ問えば、相手は少し困ったように笑ってみせる。
「もう、失敗したくなかったからっす」
「失敗って?」
「あのまま一緒にシャワー浴びてたら、俺、その場で突っ込みそうだったんで。そんなんしたら、セックスのトラウマ増やす結果にしかならないすよね。だから少し、頭冷やしてました」
 せっかくお互い気持ち盛り上がってる所だったのにすみませんと言われて、慌てて頭を左右に振った。
「あやまんなくて、いい。俺こそ、ごめん」
 お互い童貞じゃなくたってアナルセックスの経験なんてもちろんなくて、だからここ数日ずっと、体を慣らして拡げるという準備を丁寧に行っていたのに、感情の高ぶりに任せて勢いで繋がろうとするところだった。
 もし一緒にシャワーを浴びて、彼の早く挿れたい気持ちに気付いてしまったら、きっとそれを制止することなく、むしろ煽ってその場で繋がっていただろう。だって早く挿れたいなんて思って貰えたら、絶対に嬉しい。その場で突っ込みそうだったって聞いた今だって、こんなにも嬉しいのだから。
 きっと、無茶して多少痛い思いをしたって、そんなの構わないと思ったはずだ。求められる喜びを優先させたはずだ。もしそれでこちらの体が傷つくようなことになれば、彼の心の傷をえぐることになると、あの興奮状態でそこまで思考がまわるはずがないからだ。
「先輩こそ、謝らないで。すぐ戻るんで、もうちょっとだけ、待ってて下さい。そして戻ったら、最後まで抱かせて下さい。先輩の中、俺も、感じたいっす」
 そんな言葉を甘やかに吐き出し、一瞬覚めかけたこちらの興奮を煽った後、宥めるようなキスを残して相手は部屋を出ていった。

続きました→

 
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