二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった34

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「ふっ、むりっ、ははっ」
「ぁ、っ、そ、なっ、ぁぁっ」
 笑いながらも宣言どおりに自身が動いて繋がりを深めていけば、あっさり無理だと却下されて抗議のために開けられていただろう口から、押し出されるような息が漏れ出ている。
 多少苦しそうではあるが、痛みを堪える顔はしていないし、痛みを訴える声もない。なので、とりあえずは無理なく進めそうな所までは押し込んでみる。
「うっ、ぁ、っ、う゛……ぐぅ、っ」
 辛そうな呻き声に変わったところで、ここまでかなと動きを止めた。さすがに全てが埋まりはしないが、8割ほどは埋まっていると思う。
「苦しい?」
「だ、だいじょぶ、です」
「ん、でもこれ以上は突っ込まないから、ここでもっかい、ちょっと馴染むの待とうか」
 なるべく楽にしてと促し、相手の足はとっくにこちらが支える状態になっているので、律儀に腿を抱え続けていた手も外して構わないと伝えたが、相手は小さく首を横に振ってこのままでいいと言う。なんでと聞いたら手のやり場に困るからと返されて、そういや足を抱えさせた理由がそれだったことを思い出す。
「じゃあ俺に掴まってろよ」
「え?」
「手、どうすればいいかわかんないんだろ?」
 ほら、と少し前屈みに身を寄せてやれば、おずおずと相手の手が伸びてくる。そして両肩を掴んだ手には、無意識か単に重力に従ってか、わずかに引き寄せる力が掛かっていた。
 これ以上突っ込まないと言った手前、下半身にかなりの注意を払いながらも、その力に従い更に相手に身を寄せる。顔が近づけば相手も察した様子で瞼を下ろしたから、遠慮なくその唇にキスを落とした。
「ん……ふっ……」
 キスも深く貪るようなものではなく、啄む程度の軽いものを何度か繰り返すうちに、焦れったそうな息を吐き出すようになる。軽く開かれた唇は、こちらの舌の侵入を待ち望んでいるんだろう。
 焦らす気もないので、求められるまま舌を差し出し相手の口内の弱い部分を舌先で擦ってやりながら、埋めたまま動かさずにいたペニスをゆっくりと引き抜いていく。
「んぅっ……」
 ゆっくりとはいえ開始された律動に、驚きなのか戸惑いなのか、相手の舌がふるりと震えるのがわかった。
 宥めるように舌同士を擦り合わせながら、それでもペニスの動きを止めるようなことはしない。ただし、舌も腰も意識的にかなりゆっくりと動かした。
「んっ、……んぁっ、……ぁ……は……」
 続けていれば割合すぐに、キスの合間に漏れ出る息が随分と甘くなる。感じているのはキスの方かも知れないが、少なくともキスで気持ちよさを受け取れるくらいには、お尻の中をペニスで擦られることに慣れてきたんだろう。実際、抜き差しする時の抵抗感も緩んでいる。
 もっと感じさせてやりたいと、抱えていた足を下ろして両手を相手の体に這わせていく。ペニスはゆっくり大きく抜き差しするのを止めて、前立腺に亀頭が触れるくらいの位置であまり動かさずに、たまに小さく揺すったり短く前後させる程度にしていた。
「んぅ、…ぁ、ぅあ、んっ、んんっ」
 反応が変わるのは結構早かった。やはり特に胸が弱いらしい。
「ぁ、ぁっ、ぁあ、や、やっ」
 口を塞いでいるのが苦しそうだったのでキスも中断してしまえば、抑えられないらしい喘ぎが次々と溢れてくる。
「すごく気持ちよさそーだけど」
 嫌なの? と聞きながらも、返事は待たずに片方の乳首に唇を寄せた。

続きました→

 
 
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