相手が自分を可愛いと思うことと、自分が相手を可愛いと思うことは両立できる。
相手にイイトコ突かれて気持ちよくなってるのは事実で、それを相手が喜んで嬉しく思うことを否定する気はないし、そんな反応を返すこちらに対して、可愛い愛しいって感じているなら良かったと思うし嬉しいとだって思う。
そして相手だって、きっと同じように感じられるはずだった。だって女装でこちらを抱いて、可愛く喘ぎながら果てたのだって、現実に起きたことだ。
まぁ、抱いてるのに抱かれてるみたいな錯覚を嫌がって、わざわざ女装を解いてるわけだけど。でも残念ながら、女装してなきゃ可愛くないわけじゃない。女装したら見た目がより好みに近くなるのと、彼の女装がこちらの愛を乞うものだと知っているせいで、より愛しさが増すってだけだ。
中身は一緒なんだから、雄臭くて獰猛な気配を纏おうと、必死にこちらを求めるならば、やっぱり愛しい恋人には違いなかった。今まであまりそういう雄臭さを表に出されなかったせいで、馴染むのに少し時間がかかっただけだ。慣れてしまえば、こちらを求める欲求が溢れ出ているだけだと、気づいてしまう。ギラつきを抑えられないくらいに求められるのだって、別に、嫌だなんて感じない。というか嬉しい。
今までは隠せていた欲を、隠せなくなったとか、隠さなくても大丈夫だと察知したとかで見せているなら、良かったと思うし嬉しいとだって思う。
相手が素のまま自分を抱く時に見せる、そんなあれこれによってだって、相手を愛しく思う気持ちは膨らむようだった。つまりは、女装時とは方向が違うだけで、より愛しさが増すって意味では、そこまで大きく変わらないのだ。
だからなんだろう。この愛しさが、抱かれながらだって、尻の刺激に喘ぎながらだって、自分の中の雄を刺激するんだと思う。不安なんてないまま、安心してとろけるみたいに気持ちよくなって欲しいし、可愛く喘いで見せて欲しい。多分間違いなく、興奮するから。
「ぁっ、少しはりかい、できた、かよ」
話してる途中で相手がゆっくりと動きを再開させたので、じわりと広がる快感に抗いながら喋るのはなかなかに大変だった。でも、人の話は最後まで聞けと止めることはしなかったし、相手にだってこちらの話を止める気がないのは、ゆるい腰使いからも明白だった。
「少しどころか、充分に」
「で、かわいく、あえいで、見せてくれん、の?」
「そこまで言われて、やだとか、無理とか、言うわけないよね」
「だよなぁ」
ははっと笑えば、緩やかにではあるものの、グッと奥を突かれて「ああっ」と少し大き目の嬌声が溢れる。
「ねぇ、大好き。っていうか愛してる。俺の恋人がかっこ良すぎて、優しくて、めちゃくちゃ愛しい」
「あっ、あっ、知って、る、ぁあっ、し、おれもっ、ああっ、そこっっ」
少しずつ早くなる腰の動きに喘ぐ方が多くなってしまうのに、その上、狙ってイイトコロを突かれれば続く言葉は簡単に奪われてしまう。ただ、続くはずの言葉は相手も聞きたかったんだろう。そのまま何度も突かれることはなかった。
「イイトコ当たると、中がギュンギュン締め付けてくるから、俺も、すごい、気持ちくて」
「ば、っか、俺にも、好きって、言わせろ、よ」
「ごめん、愛しさが暴走して、つい。てか、好きしか言ってくれないの?」
「散々、お前が愛しいって、もう、言った」
確かにと笑う顔は満足げだ。
「愛してるよ。お前が愛しい。俺はまだ、言い足りない」
「好きなだけ、言え。俺も、どうせまた、言うから」
楽しみだと笑う顔は愛しげで、嬉しそうで、とろけるまでもう一歩って感じに見える。可愛く喘げというこちらの要求に、応じようと頑張ったり演じているわけではないだろう。
ちゃんと安心できたら、こちらの好きとか愛とかを実感しまくったら、そうなるってわかっていた。あんなに言葉を重ねまくって説明してやった成果がきちんと出ている。
「ね、も、イきたい」
「いつでも、好きに、イケよ」
「うん。でも、お前がキモチくとろけるとこ、俺だって、見たいよ。だから、ね」
おちんちん扱いて気持ちよくなるとこ見せてとねだられるまま、握る手の圧を強めて扱くスピードも上げていく。
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