今更なのに拒めない16

1話戻る→   目次へ→

 無理やり閉じた壁を開かれ押し入られる代わりに、互いにあれこれ試行錯誤しつつ、より深い場所を目指す。
 どうしたって何度も奥を突かれることになったし、そこでの快感を覚えた体は否応なく昂ぶっていった。つまりはまた、蓄積していく快感に悶えて、イキたくて仕方がなくなっている。
 半泣きでイキたいと訴えながら、どうにか奥の壁を開こうともがく。
 もう一回イッてもいいよと言われてキスされそうになったけれど、それは嫌だと跳ね除けた。次は一緒にイキたい。S字の先を抜かれて、バカみたいに気持ちよくなって、好きだと繰り返しながら果てたい。
 次は一緒にイキたい、という部分だけ伝えれば、相手は納得した様子でわかったと笑った。その笑顔だって、もうかなり切羽詰まってきている。
 S字の先を諦めて、一緒にイッてとねだればいいのかも知れない。とっくに好きだよって言ってしまえば良いのかも知れない。でも諦めたくなかった。だってもうちょっとな気がする。
 心も体も彼を受け入れたくて、後はコツさえ掴めれば、そこはちゃんと彼を迎え入れると思う。玩具でさえ経験のない真っ更な場所に、初めて触れてくれるのは彼のペニスが良いい。
「ぁ、ぁぁあっ、も、もっ、いきた、ぁっ、はぁ、ねっいれ、て」
 とうとう、強引に押し開かれてでもいいから奥まで来てくれとねだった。
「ぁっ、も、いれて、ねっ、おねがっ」
 多少強引にだって、これだけ開発の進んだ体ならきっと気持ちよくなれる。だから挿れて欲しい。
 キモチイイがたまりすぎて苦しくて、早くイキたくて、でももっと奥まで暴かれたい。それらを全部を満たすためなら、この際強引にだろうと無理矢理にだろうと、突っ込んでくれて構わなかった。
 けれど相手はわかったと頷いてはくれなかった。代わりに、体位を変えてみようと提案される。こちらが上に乗ったら自重でより深く繋がりやすくなるだろう、というのが相手の主張だ。
 正直それでうまく体が開くかどうかはどうでも良くて、それで入らなかったら強引に押し入ってでもS字の先を抜いてくれると言ったから、わかったと頷いて従っただけに過ぎない。
 それでも確かに、体を起こして相手と抱き合う対面座位の姿勢は、より深く相手のペニスを感じることが出来た。より深くと言うか、開かない壁を押し上げる圧がグッと強くなっている。つまり、蓄積されたまま開放されないキモチイイも相まって、結構苦しい。
 どうしても強張ってしまう体を相手の手が優しく撫でてくれながら、深呼吸を促してくる。
「息して、体の力抜いて、リラックスして。お腹の中の力も抜けたら、きっと柔らかく開いて、ずっぽり俺のちんぽの先咥えにくると思うんだけど」
 もうちょっとっぽいんだけどなぁと続いたから、相手だって感じ取っているのだ。強引に無理矢理に押し広げなくたって、後少し、なんらかのコツを掴めばそこは自ら開いて彼を迎え入れる。
 ひっひっと苦しげな息を吐きながら、それでも、少しでも深い呼吸を繰り返そうと頑張った。深呼吸して、体の力をなるべく抜いて、リラックスを心がける。
 でもやっぱり、お腹の奥をグッと押し上げるペニスの存在感に、呼吸はすぐに乱れてしまう。圧迫感と気持ちよさがぐちゃぐちゃに混ざりあって、呼吸だとかリラックスだとかに意識が向けられない。
 どれくらいそうやって藻掻いていたのか、ふいに頬と言うか目元近くを相手の指先に撫でられて、もういいよと優しい声が耳に届く。何が、と思う間もなく頭の後ろへ回った手に引き寄せられるまま、顔を寄せて唇を触れ合わせた。
 一緒にイキたいからキスは嫌だと突っぱねたし、それを相手も理解した上でのこれだから、つまり、強引に押し入ってくれる気になったって事なんだろう。ホッとしながら自ら舌を差し出して、相手にちゅうっと吸い上げてもらう。
「ふぅんんぅっ」
 舌先でビリビリと強い快感が弾けて、期待に思考がグラグラ揺れた。強い絶頂が押し寄せているのがわかる。
 何度か頭を撫でた後、彼の手はスルルと背中を撫でおりていく。お尻の丸みを確認するように大きな手の平で覆ったかと思うと、もう片手もお尻に回ってきて、両手の平で包まれたお尻がむにむにと柔らかに揉まれた。
 きっともうすぐその手ががっしりと尻タブを掴んで、強い力で引き寄せられることになるんだろう。タイミングをはかっているのだ。
 早く。早く。奥まで欲しい。知らない場所まで貫かれたい。
 そう思っていたのに、その手はやがてお尻を離れて、腿裏を撫でながら膝頭まで到達する。そして、なんで、と思う間もなく掴まれた膝頭を持ち上げるようにしながら大きく開かれた瞬間、ぐぽっと響く音を感じながら体が下に沈んだ。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

今更なのに拒めない15

1話戻る→   目次へ→

 大きな快感の波が引いて最初に思ったのは、一緒にイッたりはしなかったんだな、ということだった。お腹の中はまだ時折、こちらの意志と無関係に蠢いては甘い疼きを生んでいるけれど、勝手にキュッキュと締め付けてしまう相手のペニスは全く萎えていない。
 相手を気遣う余裕なんてなかったけれど、それでも、ぎゅうと抱き返してくれる腕は感じていたし、相手が息を詰めたのも聞いていた気がする。つまり、耐えたのだろう。
 いやでも、棒扱いで勝手に締め上げただけだから、一緒に射精できるほど気持ちよくなれなかった、という可能性のほうが大きいだろうか。ああ、こっちの方がありえそう。
「ゴメン、また、俺だけイッた」
「全然いいよ。つか、持ってかれないようにすんの、大変だった」
 前立腺でイクのより奥でイクほうがやっぱり凄いなと言いながら、やっと相手も、こちらを抱きしめる腕を解いて顔を上げた。照れ笑う顔から、隠しきれない興奮がだだ漏れている。
「もしかして、一緒にイけるほど気持ちよくなかった、って訳、じゃない……?」
 確かめるように聞けば、なんだそれと笑ったあと、めちゃくちゃ気持ち良かったから、めちゃくちゃ耐えたと返された。
「お前も、イッてよかったのに」
「んー、まぁ、でもほら、お前をメロメロにして、俺に惚れて貰う計画なわけだから。俺が気持ちよくなるのは後回しでいいって言うか、お前が気持ちぃって言ってくれる硬さ維持して置きたいって言うか」
「なんだそれ」
 胸の奥がキュンとして、うまく笑えたか自信がない。だってもう気づいている。愛しい愛しいと隠すことなく注がれる甘やかな気配を、喜んでいる。隠すことなく晒す痴態を見ても変わらない彼の想いに、安堵している。
 彼の想いはもう自分の中にしっかりと受け止められていて、今更それを手放せそうにはない。だからこの先、好きかと聞かれたら好きだと返すし、惚れてるかと問われたら惚れていると返すだろう。他の誰にも渡す気がない、という意思を込めて。
「ここ出てく前に、お前が俺に惚れてくれないかなっつう、悪あがき?」
 やっぱり照れくさそうに笑う顔を見ながら、好きだよと出かかった言葉を飲み込んだ。だってその悪あがきに付き合って、もっともっとメロメロにされてみたいと思ってしまった。好きか惚れてるかと聞かれたら正直に返すけれど、聞かれてないのに自分からさっさと告げてしまうのは少し惜しい。彼はまだ、こちらの変化に気づいていない。
 だから、それはきっと既に成功してる。と教えてやる変わりに、彼の腰を挟むように立てている膝をグッと左右に開くよう倒してみた。
「ぅっ……」
 急に締め付け方が変わって、結構驚いたらしい相手が小さく呻く。それを無視して、もぞもぞと開いたり閉じたりを数回繰り返せば、相手が少々の焦りと多大な困惑を混ぜて、何をしているのかと聞いてくる。
「えっ、ちょ、なにしてんの?」
「股関節、って、どうやったら開くんだろ?」
「股関節? って、え、それって……」
 何を言い出しているんだという顔が、何かに思い当たったようで、ますます困惑と焦りが大きくなったらしい。アナニー道具を見つけられてから先、彼もそれなりに色々と情報は漁ったらしいから、話が早くていい。
「ん、S字の先、抜けないかなって、思って」
「いや、だってお前、そこまだ、何か入れたことってないだろ」
 それとも一人で試したのかと言われて、試してないよと返す。何をしようとしているかはわかったようだが、なんで今それを、という所にまでは思考が巡っていないようだ。
「S字抜かれたら、頭バカんなるくらい良いとか聞くから、そんな状態の時に好きかって聞かれたら、好きって答えちゃうんじゃないかなぁと」
 やってよとねだりはしなかったし、やっていいんだなと聞かれもしなかったが、言葉はなくとも通じたのはわかった。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

今更なのに拒めない14

1話戻る→   目次へ→

 頷いて体を反転させれば、すぐに足の間に相手が入り込んでくる。
「じゃ、もっかい、挿れるよ」
 更にこちらの足を大きく開かせた相手に、ペニスの先端をアナルの縁に当てられて、期待でゴクリと喉が上下した。ふっと柔らかに笑んだ相手に、なんだか恥ずかしいなと思いながらも頷いて見せれば、ペニスの先端がアナルを開いて押し込まれてくる。
 ゆっくりと奥まで到達したそれが、結腸の入り口に押し付けられれば、じんわりと痺れるみたいな気持ちよさが広がっていく。でもそれに浸っていられる余裕はない。先程から体の中に燻り続ける気持ちよさも刺激されて、あっという間にもどかしさが襲ってきた。
 イキたくてイケない苦しさを思い出して、縋るような気持ちで相手を見上げてしまえば、一つ頷いて顔が寄せられてくる。唇が触れる。
 先を急かすようににさっさと口をあけて舌を差し出せば、わかっていると言いたげに食まれた舌を舐めて吸われた。キモチイイ。
 もっともっとと大きく口を開いて、引き寄せるように肩を抱けば、やっぱり、わかってると言いたげに相手の舌がぬるりと侵入してくる。しかも、前回のキスで口の中のキモチイイ場所をある程度把握済みらしく、あれこれ探るというよりは、最初っから弱い場所を狙ってきている。ほんと、きもちぃ。
「んっ、んっ、ふ……ぅ、」
 甘やかに鼻を鳴らしながら、だんだんと頭の中に霞が掛かってぼんやりしていくのを感じて、ああこれだ、と思う。今奥を捏ねて貰ったら、今度こそ間違いなくイケる。
 このまま突いて、と頼めば、相手はこちらの望み通りに動いてくれるだろう。わかっていたが、それより先に、自ら腰を揺すってしまった。
 それだけ切羽詰まっていて、体は焦れきっていて、とにかく早く体の中の熱を開放したかったのだと思う。
 結果、結腸の入り口に押し当てられたペニスの先端が中で揺すられ、ビリビリと痺れるような強い快感が走る。
「んぁあっっ」
 たまらずのけぞって喘げばキスは中断されてしまったけれど、でももう後は、大きな快感の波に飲み込まれていくのを待つだけだ。
「んっ、んっ、んっ、いいっ、きもちぃ」
 相手の肩に縋りながら、より強い快感を得ようと更に腰を揺すってしまうが、止める気なんてさらさらない。えっろと呟く声が聞こえて、チラリと確認した相手は、興奮を滲ませたニヤケ顔だった。引いてないんだ、と思うとやっぱりホッとしてしまう。
 動かずにただ見ているだけなのは、多分、こちらが気持ちよくなるのを邪魔しないように、今はただただペニスを貸してくれている。結局棒扱いで申し訳ない気もしたが、こちらの痴態を楽しんでくれているようだから、取り敢えずはまぁいいかと思う。というかまずは一度イッてしまいたい。相手のことまで考えられない。
「ぁ、ぁあっ、くる、っ、ぁ、くるっ」
「ん、おいで。いいよ。きもちぃな」
 絶頂の予感にぎゅうと相手を抱きしめれば、相手の顔は見えなくなったけれど、代わりに甘ったるい声が応えくる。胸の奥が疼いてしまって、ああくそ、と思った。相手の甘やかしを、今この瞬間、間違いなく嬉しいと思ってしまった。
 呼応するように、ギュンギュンとお腹の中が蠢いて、相手のペニスを絞ってしまう。
「ぁ、いく、イッちゃう」
 はしたなく目一杯腰を揺らして、大きな波の中に身を投げた。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

今更なのに拒めない13

1話戻る→   目次へ→

 何度かその長さを知らしめるように腰を大きく前後させた後は、小さな動きで奥だけをコツコツと叩いたり、ペニスの先端を結腸の入り口に押し当てた状態でグニグニと押し上げ捏ねられる。
 アナルパールでどう感じたかを覚えていて、ペニスでも同じように刺激してくれているのだ、というのはわかる。
 実際、どんな風に動かれても、ただただ気持ちがいいばかりだった。前立腺ばかり責められて二度もトコロテンを決めた後で中が充分に解れているのもあるだろうし、早くもっと奥へと焦らされまくっていた充足感もあるだろう。
 ただ、ひたすら蕩けるような気持ち良さがあるのに、その快感はいつまでも体の中に蓄積するばかりで、だんだんと苦しくなってくる。
「ぁ、ぁあ、ぃい、きもちぃ、ぁんっ、ぁっ、いき、たいっ、もっ、いぃっ、ぁあ」
 気持ちがいいと喘ぐなかに、イキタイ、という単語が混ざりだす。
「ぁあ、ぁああ、いきた、っ、いき、たいっっ、ぁ、んんっ、もっと、はげし、の、して」
 気持ちがいいのになかなか極められない苦しさに、もっと強い刺激が欲しいとねだった。躊躇するように一瞬相手の動きが完全に止まって、本当に? と確認される。
「ん、んんっ、いぃ。い、から。も、いきたっ」
「わかった。でも、痛かったら言えよ」
「ん、わかっ、ね、も、はや、くっ」
 こんなに気持ちがいいばかりなのだから、多少乱雑に奥を強く突かれたって、多分そこまで痛みなんて感じない。もしくは、痛みを快感が凌駕するだろう。
 そんな予想は当たりで、優しく奥を叩き捏ねていた動きが激しくなって、奥をガツガツと突き荒らすような動きになっても、痛みや嫌悪感や違和感が膨らみはしなかった。
「あっ、あああっ、ぁあ゛あ゛っっ、いぃっっ、きもち゛ぃい゛い゛」
 激しく揺らされて吐き出す声がみっともなく濁る。
「ははっ、すっごい声。激しくされても、ちゃんときもちぃのな」
 そりゃ良かったと、安心と愛しさとを混ぜた声が降った。玩具で散々遊ばれた中で、こんな声で喘いだことはない。
 引かないんだなという驚きと安堵が脳裏をかすめて、でも、そのことをじっくり考えたり堪能する余裕はさすがになかった。体の中のキモチイイが益々膨らんで、それどころじゃなかったからだ。
「ぁあ゛あ゛っ、い゛き゛たいっっ、はぁあん、ぁあ゛っ、もっ、や゛ぁ゛っっ」
 こんなに気持ちがいいのに。激しく突かれたら押し上げられてそのままイケるだろうと思ったのに、蕩けるみたいな優しい快感だったものが暴力的なまでに鋭く強い快感に変わっただけで、出口がないまま体の中にたまっていく。キモチイイが体中を、頭の中まで暴れまわって、おかしくなりそうだ。
「ぁ゛、も゛っ、やぁ、こわ、こわい゛っ、やだっ、いき゛たっ」
 とうとう、いきたい、いかせて、怖いと啜り泣けば、ビックリしたらしい相手がずるるとペニスを引き抜いてしまう。
「あ、あっ、や、やだっ」
 抜かないで欲しいとか、続けて欲しいとか、そんな気持ちが思いっきり漏れた、未練たらしい声を出しながら背後を振り返れば、困ったような苦笑顔が近づいてくるところだった。苦笑顔だけれど口元はおかしそうに緩んでいて、目元も愛しくて仕方がないと言わんばかりに柔らかい。
 ちゅっちゅと何度か軽いキスをされて、それから、体位を変えようと提案される。
「正常位で、抱き合って、こないだみたいにキスしながら、しよう」
 そしたらきっとイケるよと言われて、そう言えば、キスしながら奥を突かれて絶頂したんだっけと思い出す。高校時代に彼とセックスする時は、双方恋愛感情なんてなかったし、少しでもこちらの体の負担を減らす目的で、相手を受け入れるのは後背位でしか経験がなかったから、今日も当たり前みたいに四つ這いで相手に尻を向けてしまった。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

今更なのに拒めない12

1話戻る→   目次へ→

 二回目のトコロテンの後、ようやく根本まで挿入された。ここ最近は結腸の入り口部分を意識する場面が多かったのと、そこでの快感の拾い方を覚えたこととで、お腹の中は見えないけれど、彼のペニスの先端がそこに触れているのがはっきりとわかる。お腹の奥がグッと押し上げられる感じがして、じんわりとしたキモチイイが溜まっていく。
 そしてそれはどうやら彼も同じらしい。それどころか、この後の快感を期待して彼のペニスの先に吸い付く動きまで、きっちり感じ取っているようだ。
「アナルパールずこずこやってる時の抵抗感から、想像はしてたんだけど、これは想像以上だな」
 ちゅうちゅう吸い付かれてるみたいでエロ過ぎる、というのが彼の感想だった。
「少なくともお前の体は、俺を欲しがってくれてる。ってのがはっきりわかるのはいいよな。すげー嬉しい」
 朗らかな声が背中に落ちて、ついでのように唇まで落とされた。だけでなく、その唇がちゅっちゅと肌を啄んでいくから、吸われるたびに小さな快感が弾けて、あっアッと声が溢れてしまう。お腹に力が入ってしまうから、お腹の中のペニスも、より一層リアルにその形を感じ取ってしまう。
 彼のペニスを締め付けながら、少しでも快感を拾おうと浅ましく腸壁が蠢くさまを想像する。事実、彼は腰を動かしては居ないのに、擦られていないはずのお腹の中がキモチイイ。興奮からの錯覚なのか、想像通りに中で浅ましい動きが起きているのか、多分きっと後者だと思う。
 勝手にお腹の中を動かして、勝手に気持ちよくなっていく自分の体が、今は少し恥ずかしくて、なんだかいたたまれない。これが自己開発中のことなら、自分で自分の体を褒めながら、より強い快感を求めて没頭していくとこなのに。
 体は間違いなくキモチイイを感じ取って昂ぶっていくのに、恥ずかしくていたたまれなくて、寂しいような悲しいような気持ちさえ湧いてくる。早くもっとキモチイイに浸りきって、余計なことなんて考えられなくなりたかった。
 ねぇ早く動いて、と思う気持ちを、けれどやっぱり口にできない。だって本当に嬉しそうだから。彼がセックスを楽しんでいるから。彼のペニスを棒扱いして、さっさと気持ちよくしてくれと頼むのはどうしても気が引ける。
 そんな中。
「なぁ、お前の中、めちゃくちゃ気持ちぃ」
 はぁと吐き出す息が近くて、背中が熱い。うっとりと気持ち良さげな声に、なぜか泣きそうだと思った。
「なぁ、お前は? きもちぃ? 俺を好きになれそうな感じとか、してる?」
 ドキッと心臓が跳ねて、次にはきゅうぅと締め付けられて痛い。とてもじゃないが、期待の滲む声に対して、甘やかな声音で俺も好きだよと返せるような心理状況ではない。
「ははっ、ごめん。急かす気はないつもりなんだけど、どうしてもな」
 黙って何も返せなかったせいで、謝らせてしまった。胸の痛みが増していく。
 苦しくて、少しでも楽になろうと、深く息を吐きだした。胸の中の痛みを少しでも一緒に吐き出せればいいのに。
「ん、まずはお前をちゃんと気持ちよく出来てからだよな」
 吐き出した息に何を感じ取ったのか、そろそろ動くよと宣言されて、ゆるりと長いストロークが開始された。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁

今更なのに拒めない11

1話戻る→   目次へ→

 早く彼のペニスで奥を捏ねられたい期待は早々に挫かれて、彼のペニスは浅い場所ばかりを何度も往復する。けれど、射精手前までみっちり前立腺を刺激されていた体だ。カリの段差でゴリゴリと擦られれば、あっという間に射精感が高まって、いとも簡単にトコロテンしてしまった。
「はっや。そんな焦れてた?」
 驚きとからかいとが混じる声が背中に落ちたが、荒い息を吐き出す背中から腰にかけてを撫でてくれる手付きは優しい。もちろん、腰の動きもとめて、こちらが落ち着くのを待ってくれている。
「イクときってさ、中がめちゃくちゃうねって、ちんぽしゃぶりつかれてるみたいで、めちゃくちゃ気持ちぃのな」
 奥でイク時が楽しみだな、なんて言いながら再開した動きは、けれどやっぱり浅い場所を擦るばかりだ。しかもイッたばかりのこちらを気遣ってか、酷くゆるやかな動きで。
「な、んで……」
 早く奥まで来てみて欲しいこちらの気持ちは、多分ちゃんと伝わっている。たったこれだけの単語でも、なぜ前立腺ばかりを狙ってくるのかという答えが返された。
「んー、だって、前立腺も好きだろ?」
「すき、だけどっ」
「まぁ、あれだよ。お前にとっては今日のも結腸開発の延長上にあるのかもだけど、俺にとっては違うからだな。お前が俺のちんぽ気持ちぃって思ってくれてるの、初めて実感できてんだから、最大限堪能してやろうって思うだろ」
 苦笑交じりに告げられ、最後に、お前が好きだからだよと甘やかな声音が降ってくる。胸の奥がキュンと疼く気がした。なお、連動して腸壁もキュンと締まる。んふっと飲み込めきれなかったらしい笑いが相手から溢れて、さすがに恥ずかしい。
「かぁいい反応するよな、お前の体」
 笑われた後だけれど、からかわれていると言うよりは、ただただ愛しくて仕方がないと言いたげな甘い声に、ますます体の熱が上がっていきそうだった。
「後でちゃんと奥もするから、もーちょっと俺に付き合って」
 そんなことを言われてしまえば、早く奥まで入れてくれなんて言えなくなる。それに、結腸開発の延長上と指摘されて、確かにそうだと思ってしまってもいた。
 惚れてるだとか好きだとか、できれば惚れて欲しいと言われて開始した行為なのに、彼のペニスで奥を突かれる快感ばかりを想像している。開発用のアナルパールは一種類しか所持していないから、別のを体験できる、みたいな興味と興奮が先行していた。
 相手はこんなにも、愛しさを込めて抱いてくれているのに。
 なんてことが頭の隅をよぎって、それは確かに事実ではありそうだけれど、そんなことを考えた自身に驚く。そしてそれは、これは彼に愛される行為なのだと、認識してしまった瞬間であったようにも思う。
「ぁ、あぁ、ぁつっ、ぁああ」
 彼のペニスの先端が擦れる辺りがぐわっと熱を持った気がして、優しくゆるりと前立腺をこね続けるペニスに、蠢く腸壁がぎゅうぎゅう絡みついてしまうのがわかる。まるで体が喜んでいるみたいだと思って、そんな思考が恥ずかしくて、なのに恥ずかしいと思うほどに、気持ちよさが増していく。
「ぁあ、ぃい、きも、ちぃ、ぁ、ああ」
「ああ、俺も、きもちぃ。すっげ締まる」
 もっかいトコロテン出来るか、という問いかけに迷わず頷けば、緩やかだった動きが加速する。ペニスの先端で優しく捏ねられていた前立腺を、先ほどみたいにカリの段差に引っ掛けるようにして何度もゴリゴリと擦られる。
「ぁあああ、いくっ、いっちゃう」
 イッていいよの声を聞きながら、ペニスの先端から白濁がこぼれ出ていくのを感じていた。

続きました→

 
 
*ポチッと応援よろしくお願いします*
にほんブログ村 BL短編小説/人気ブログランキング/B L ♂ U N I O N/■BL♂GARDEN■


HOME/1話完結作品/コネタ・短編 続き物/CHATNOVEL/ビガぱら短編/シリーズ物一覧/非18禁