罰ゲーム後・先輩受10

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 相手の子に泣かれでもしたかと聞けば、一週間くらい泣かれましたと返ってきて、さすがに良くわからない。中学生で初めて同士だったなら、相手が十分に感じられる前に挿入しようとして痛がられたのではと思ったけれど、まさか一週間連続でチャレンジして、失敗し続けたなんてことがあるだろうか?
「えっと……」
 相手のトラウマになってるっぽい過去の行為を聞いていいのか迷う。もし自分が過去の彼女との行為の詳細を聞かれても、それを彼に教えはしないだろう。
 それでも、抱えているものの詳細をもう少し知りたかった。なので、前カノとの事だろうし無理に答えなくてもいいんだけどと前置いてから言葉を続ける。
「一週間も泣かれた原因がセックスの失敗だったの? 挿れようとして、相手に痛いって泣かれた……って感じでは、ない?」
「初めて同士だったんで、痛いのはある程度向こうも了承済みで、痛がってたけど止めて欲しいとは言われなかったんすよね」
 でも痛そうな相手に興奮とか全く出来なくてと苦笑するので、それは別に恥ずべきことじゃないだろと思う。
「いやそれ、痛がる相手に興奮するほうがヤバくない?」
「でも俺、焦っちゃったんすよ。このままだとイくまえに萎えそうって思って。痛そうだから無理したくないってちゃんと言って、途中で止めれば良かったんだって、それはあとから気づいたことで、その時は俺、せっかく頑張って受け入れてくれたのに、イケなかったら悪いって思っちゃったんすよね」
 それで相手の体を強引に揺すってしまったらしい。もうちょっと正確に言うなら、力任せにガツガツと腰を振ってしまったようだ。
 中学のどの時期の話かは知らないが、もし既に、体格もペニスも今と同じくらいだったなら、相手の子は肉体的にも精神的にもさぞ怖い思いをしただろう。というか前に大きけりゃいいってもんじゃないと言っていたから、多分、既に今と同じサイズがあったと思って良さそうだ。さすがに相手の子に同情した。
「処女としたら出血する、くらいの知識は俺にもあったんすけど、どれくらいの量とかそれがどれくらい続くとかは全くわかってなくて、なんとかイッて抜いた後、その出血量にまずビビって、それから一週間くらい相手の出血止まんなくて、でも親に相談なんて出来ないし、病院だってそんなの行けっこないって言われて、泣かれて、責められて、」
「ああ、うん。わかった。もういいよ。思い出させてゴメン」
 まだ続きそうだった相手の言葉を、少し強引に遮った。だってなんだか泣き出しそうだ。 
 出血が止まらず不安な相手に一週間も泣かれて責められ続けたのがトラウマになっているなら、抱く側でもセックスするのは怖いと言った相手の言葉にも頷ける。
 初めて同士で、きっと十分に潤っていない状態だっただろう。そんな場所を、あの大きさのペニスで強引に擦りあげたなら、怪我をさせていてもおかしくない。だからこそ、一週間程度で出血が止まったのなら、むしろ運が良かったとも言える気がする。
「お前がセックス怖い理由はだいたいわかった。ならもし、絶対怪我させない、痛い思いもさせないセックスなら、する気になる?」
「それ、本気で言ってんすか?」
「本気だけど」
「男同士って、使うの尻の穴っすよね。女の子以上に、痛くないとか無理じゃないっすか」
「その穴使ってやってる奴らが居て、気持ちよくなれてるんだから大丈夫だろ。たっぷりローション使ってゆっくり慣らして拡げていったらいいんだよ」
 可能かどうかを考えているようだけれど、眉間に力を込めた渋い表情からは、色好い返事は期待できそうにない。
「傷つけるのが怖いだけで、尻の穴に突っ込むのが気持ち悪い、てわけじゃないんだよな?」
「それは、そうす、けど」
「俺が自分で弄って、お前の入っても絶対大丈夫ってくらいに拡げたら、チャレンジくらいはしてくれる?」
「は? えっ?」
「もしくは、俺にお前の尻の穴弄らせて。絶対痛くしないし傷つけたりしない。お前が気持ちよくなれるまで、根気よく慣らして拡げてあげる。突っ込まないセックス慣れてるから、途中で我慢できなくなって無理に突っ込んじゃったりは絶対しないよ。約束する」
「ちょ、待って。待って、下さい」
 慌てる相手にわかったと返して暫く口を閉じて待てば、やがて混乱が落ち着いたのか、おずおずと相手が口を開いた。
「えと、つまり、先輩はやっぱり繋がるセックスがしてみたい、てことすよね」
「そうだね。したい。お前がセックスしたくない理由聞いたら、余計したくなっちゃった、かも」
 余計にしたくなったなんて言ったせいかびっくりされたので、繋がるセックスの気持ちよさをお前にも教えてあげたいよと、出来るだけ甘やかに囁いてやる。
「まるで知ってるみたいな言い方っすけど、先輩、童貞じゃないんすか?」
「は?」
 いぶかしげに問われた内容に驚きすぎて、すぐには意味のある言葉を返すことは出来なかった。

続きました→

 
 
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