今更嫌いになれないこと知ってるくせに29

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 入学決まったよという連絡が来たのは、当初の予想に大きく反して、秋の気配が濃くなる10月の半ばごろだった。ギリギリ出願に間に合ったからと言った甥っ子は、どうやらAO入試で合格を決めてしまったらしい。
 とは言っても高校生活が残っているので、引っ越して来るのは卒業後ということに変わりはない。少しでもお金を貯めておきたいからとさっそくバイトを始めてしまったので、会える機会が特別増えたわけでもなかったが、それでもクリスマスやら正月やらのイベントを気兼ねなく誘えるのはありがたかった。
 卒業したら恋人にという約束ではあったが、好きだと告げて腹をくくったら、安心したのか落ち着いてしまった甥っ子とは逆に、こちらのほうが我慢が効かなくなっていて会うたびに苦笑が深くなる羽目になっていた。クリスマスも正月も、母と姉と3人分の手作りチョコ持参でやって来たバレンタインも、よくハグとキスだけの節度ある関係のまま放してやれたと、自分を誉めてやりたいくらいだ。
 下手したら犯罪と忠告したのは姉らしいが、多分その言葉もかなり甥っ子のストッパーになっていたと思う。息子の性格を的確に見抜いたうえでの忠告だったのかもしれない。
 思いの外強固にそれを守る姿勢に、もちろん感謝もあったが、余計なことをと思う気持ちもなくはなかった。おかげで世間的なイベントごとに、嫌というほど焦らされた。
 そんなこんなで新しい部屋を決めて、一足先に自分の引っ越しを終えて待つ事数日。
 ようやく甥っ子が引っ越してきた日の夜は、早々に甥っ子を自室に引っ張り込んで広いベッドに押し倒す。さすがにそれぞれ部屋は分けたし、甥っ子の部屋にも当然ベッドが運び込まれているが、実質自室をメインの寝室にする予定で、古いシングルベッドをダブルサイズへ買い換えていた。
「ベッド、おっきくしたんだ」
 素直に押し倒されながらも、やはり格段に広くなったベッドに驚いてはいるらしい。
「同じ家に住むからって、やった後は自分の部屋戻れなんて、ちょっと言いたくないだろ?」
「てことは、ここでそのまま一緒に寝ていいの?」
「もちろん」
 そうして欲しくて変えたんだと言えば、嬉しいと言いながら幸せそうに笑う。その唇を、そりゃ良かったと言いながら塞いでやった。
 軽いキスを数回繰り返してから、性急だなと自嘲しながらもあっさり深いものへと変えていく。思いの外強い意志で、高校生のうちは節度ある関係をと求められてしまったので、性感を煽るようなキスを仕掛けると途中で逃げられてしまうことが多かったが、性感を煽るように口内を舐め啜っても、さすがに今日は途中で止められる事もなさそうだ。
 これはやはり、相手の覚悟も充分と思って良いんだろう。
 途中で逃げられることもあったが回数そのものはそれなりに重ねているのもあってか、キスの合間にうっとりと甘い呼気を漏らすことへの躊躇いはないようだ。性急に性感を煽られ、戸惑いを滲ませつつも必死で応じる様が、堪えることなくこぼれ落ちてくる甘い声と相まってたまらなく可愛らしい。
 服の裾から忍ばせた手で直接肌の上をあちこち撫でれば、要所要所でピクリピクリと手の平の下の肌と、口内で触れ合う舌が震えて、弱い場所を晒してくる。腹から上へ向かって撫でていた手が胸の先の小さな尖りに触れれば、ひときわ大きく肌が波打ち舌が震えた。
 ねだられて繋がる直前まで触れた夏の行為を思い出す。あの時も胸の先への強い刺激で随分と反応していた。思い出しながら、同じように爪先で掻いて捏ねるように押しつぶし、摘んで引っ張り指の腹を擦りあわせて挟まれた乳首を転がしてやる。
「ふっ、んん、…っ、んぁっあっ!」
 肌が波打つどころではなく腰が跳ねて揺れた。
 軽く覆いかぶさる形で押し倒しているので、腰が跳ねたついでの一瞬だったが、相手の熱が自分の股間へと押し当てられた。既に充分な固さを持っているようで、ぶつかった衝撃からか、触れ合わせる口の隙間から幾分高く鋭い声がもれる。
 更に腰を落としてのしかかり、下半身を密着させた。互いにラフな部屋着というのもあって、相手の熱も固さもはっきりと感じ取れる。キスも胸への刺激も続けたまま、更に押し付けた腰を揺すってやれば、たまらないとばかりに口内に熱い息が吹き込まれた。
 最初はギュッとこちらの肩を掴んで耐える様子を見せていた相手の限界が来たのか、押しのけようと腕を張る気配に従い、腰の動きとキスを止めて少しばかり身を離す。
「そんなされたらイッちゃうよぉ」
 涙目で見つめられ、戸惑いの色濃い弱々しい声で訴えられたが、それを見ても内に湧く感情は愛しいばかりだった。

続きました→

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