親友に彼女が出来たらクラスメイトに抱かれる事になった

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 幼なじみの親友を、どうやら恋愛的な意味を含んで好きなのだと気づいたのは、もう随分と前のことだ。知られたら友人関係も終わってしまうと思って必死に隠す自分に、彼はいつだって無邪気に飛びついてくる。ふざけて頬へキスをする。躊躇いなく大好きと笑う。
 付き合いの長さから、それらに友情以上の想いなどないことはわかっていたのに、それでもやはり期待はした。いつか、同じ想いで向かい合えたらと願っていた。
 そんな親友に彼女が出来たのは高校2年の終わり頃だ。小柄で笑顔の可愛らしい彼女は、同じく男にしてはやや小柄で童顔の彼とは、はためにも似合いのカップルだった。
 内心落胆してはいたが、表面的には祝福もしたし、彼らの恋が上手くいくよう応援もした。
 期待は所詮願いでしかなく、親友という立場をなくしたわけではないのだからと、自らを納得させるしかない。けれど時折やはり胸が痛んで、彼の隣で幸せそうに笑っている彼女を見るたび、泣きたいような不安に襲われる。
 そんな自分に気づいて声をかけてきたのは、同じ中学出身で現在もクラスメイトではあるが、特に普段から親しくしてはいない男だった。顔と名前には多少馴染みがある程度の仲だ。
「やらせるなら慰めてやるが?」
 その言葉の意味を、最初はまるで理解できなかった。
「アイツを本気で好きだったくせに、友人でいることを選んだのはお前自身だろう」
 疑問符のない断定に、知られているならと頷いた。
「そうだよ。でもっ」
「そんな顔をするくらいなら、泣けばいいじゃないか」
「いい年した男がそう簡単に泣けるかよ」
「だから泣かせてやるって言ってる。アイツがお前に与えてくれなかったものを、俺が代わりに与えてやる」
「なんで?」
「ただでとは言ってない。お前が俺に抱かれるなら、というのが最低条件だ」
「ヤリ目的かよっ!」
「まぁ間違ってはないな」
「断る」
「そうか。ではもしその気になったら声をかけてくれ」
 男相手に悪びれもせずヤリ目的で優しくしてやると豪語する割に、口調も態度も淡々とした変なヤツだと思った。普段交流がないので、まったく知らなかった。
 その場は相手があっさり引いたけれど、そのやりとりが心にずっと引っかかっている。そして結局、自分から声をかけてしまった。
「後腐れなく一回だけ、とかでも優しくしてくれんの?」
「構わない」
「あと俺、まったく初心者だけど」
「まぁそうだろうな」
「入るかな?」
「むりやりねじ込んだりはしないから心配するな」
「でもそれだと、お前の言う最低条件がクリアできない」
「抱く、というのは突っ込む行為だけをさすわけじゃないだろう」
「そうなの?」
「そうだ。だからそんな顔をするな。お望み通り、めいっぱい優しくしてやる」
 ふわっと頭に乗せられた手が、あやすように頭を撫でつつ髪をすく。指先が頭皮をすべる感触に、ゾクリと背筋を走る快感のようなもの。
「ぁっ……」
 小さく漏れた吐息は、すでになんだかイヤラシイ響きをしていた。

続きました→

 
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