親友に彼女が出来たらクラスメイトに抱かれる事になった2

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 共働きで親の帰宅はいつも遅いという相手の家にあがりこみ、さすがに緊張しつつ並んでベッドに腰掛ける。
「無理強いする気はない。嫌だ、と思ったら言葉でも態度でもいいから、わかりやすく示せよ」
「わかった」
「緊張してるな」
「そりゃあね」
「いや、可愛くていい」
「ばかじゃねーの」
「お前は可愛いよ。少なくとも、俺にとっては」
 じゃなきゃこんな風に誘わないとは言われたが、素直に受け取るには恥ずかしすぎる。
「サービストーク?」
「そういう事にしておいたほうがいいなら」
「だって、アイツが俺にくれないものを、代わりにお前がくれるんだろう?」
「確かに。しかし、その場合、アイツに可愛いと言われたかったって事になるぞ?」
「そうだね。言われたかった、かな?」
「ならいくらでも言ってやるが」
 しごく真面目な顔で、お前は可愛いと繰り返されてさすがに笑った。
「どうなんだろ。友達としてでなく好きって言いたかった。くらいしかわからないや」
「いくらでも言えばいい。なんならアイツの名を呼んだっていい」
「お前に色々されながら、アイツを呼べって?」
「ああ」
「無理だって。あんまそういうこと考えないようにしてたけど、どっちかって言ったら、その場合は俺が抱く方だって気がするし」
「そんなことないだろう。アイツは小柄で童顔かもしれんが、中身は凄く男らしいじゃないか」
「うん。てかお前、けっこうちゃんとわかってんのな」
「一応中学から知ってるからな。お前ら二人はその頃からけっこう目立ってたし」
「お前の見立てだと、もしアイツと俺がそういう関係になったとして、その場合は俺が抱かれる側っぽかったりする?」
 うなずかれて、そっかと返した。だから抱かれるのが最低条件だなんて言い出したんだろうか?
「というか、そういう想像をしたことがないとは思わなかったんだが……」
 少し迷うような素振りを見せたので、なんとなく、その想像は当たりな気がした。
「でも、自覚がまったくなかったってだけで、お前に抱かれてもいいかなって思ったってことは、やっぱり多少はそういう願望があったって事じゃねーかな?」
「だといいんだがな」
「怖気づいたならやめとく?」
「やめるわけがないだろう。ただ少し、慎重にはなるな」
「だからまったく初心者だって言ったのに」
「さすがに頭の中までまったくの初心者とは思わないだろうが」
 男に抱かれるということを、どこまで具体的に想像したことがあるかと聞かれて、ケツ穴に突っ込むってことは知ってるよと返す。
「もう一度言うぞ。嫌だ、と思ったらすぐにちゃんと知らせろよ」
「わかったって」
 不満を示すように少し口を尖らせたら苦笑されたけれど、一応困り顔なのに、なんだか優しさがにじみ出ているようでドキリとした。
「てかそんな凄いことすんの?」
「なるべくしない」
 聞いたらそんな返答の後、ふわりと抱きしめられる。そのまま耳元で本当に可愛いなと囁かれて、ドキドキが加速していく。

続きました→

 
 
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