多分、両想いな二人の大晦日

多分、両想いな二人のクリスマス後 の続きですが再度視点が変わってます。

 冬至にもクリスマスにも押しかけてきたのだから、当然、大晦日だって押しかけてくるんだろうと思っていた。もっと言うなら、こちらが正月休みに入ったら連日押しかけてくる可能性だって考えていた。
 人間不信を極めているが、寂しがり屋のお調子者という性質が、そうそう変わるわけでもないんだろう。色々あったあの土地から離れてからは、自宅に籠りっぱなしではなくなったし、バイトまでするようになった。
 いい傾向だと思うし、あの土地から離したのは正解だと思うし、彼の力になれたことを嬉しく思う気持ちもある。
 もっと力になりたいし、もっと頼ってほしいし、もっとこちらに依存してしまえばいい。
 そんな気持ちが湧きそうになるのを極力抑え込んで、友人としての距離をどうにか保っている。多分、保てている。はず。
 だって、いずれはまたたくさんの友人を作って、可愛い彼女を作って、今度こそ幸せな家庭を築くだろう。今はまだ傷が癒えていないから、友人として彼の隣に立てるのが自分しかいない、というだけだ。
 そもそも、同じ中学出身で部活が一緒だった、というだけの縁で細々と繋がっていた友人なのだから、今の自分たちの距離こそが異常と言っていい。
 元から気が合って一緒にいた親友などでは決してなく、どちらかというと彼は憧れの存在だった。自身の性的指向に気づいてからは、まぁ、そういう対象としてオカズしたこともなくはないが、そこまでだ。相手が自分を選ばないことは確定だったし、それ以上を望んだことなんて、少なくともここに越してくるまではなかった。
 今だって、極力そんな願望からは目を背けているし、気をつけてもいるけれど。相手が自分を選ばないのは、今だって同じと信じているのだけれど。
 彼との近しい友人関係を経験してこなかったせいで、今の彼が向けてくる態度やら発言やらが、友人として普通なのかどうかがイマイチ判断つかなかった。いやまぁ、経験してても判別が付いたかは怪しいけれど。
 時々、誤解しそうになる瞬間が、ある。相手の信頼やら好意やらに、恋愛的な意味合いが含まれているのではと、感じてしまう瞬間が。
 でもまぁきっと、気のせいなんだろう。もしくは自身の願望がそう錯覚させているだけだ。
 今までは大勢の友人やら恋人やらが担っていた彼との関わりが、ただ一人残った友人に集中しているのだから、きっと仕方がない。彼の傷が癒えてまた恋人ができたら、誤解しそうになる瞬間やら、恋愛的に好かれているなんて錯覚は、きっと無くなる。
 そう考えたら、大晦日になんの連絡もなく、突然押しかけてくるわけでもない現状は、好転の兆しという可能性もあるだろうか。新しい友人でも出来て、大晦日はそちらと過ごすのかも知れない。
 なんていうのが、現実逃避だってことはわかっていた。
 元々の関係なら、大晦日に誰と過ごそうがお互い知ることなんてなかったけれど、今の関係なら、別の誰かと過ごす場合は何かしら連絡がくるだろう。今現在、彼に一番近しい友人である自覚はあるし、そんな存在を無碍にしない性格なのもわかっている。
 確認した時刻は既に夕方の5時を過ぎていて、外は遠くがうっすら赤みを残しているだけで、随分と暗くなっていた。
”今日は来ないのか?”
 そんな短なメッセージを送れば、返信はすぐに来た。
”行きたいとは思ってんだけど”
”風邪でも引いたか?”
”いや、元気元気”
 体調でも崩したのかと思ったが、そういうわけではないらしい。
”じゃあ今から行くわ”
「は?」
 こちらが返信する前に追加でそう送られてきて、思わず声が漏れた。
”は?”
 取り敢えず素直な気持ちとして、漏れた声そのままを送ったものの、それに対する返信はない。
 まさかこちらが誘うのを待っていた?
 いやでも来ないのかと聞いただけで、誘ったと言える内容ではないか。だとしたら、もっと遅くに押しかけるつもりが、こちらから連絡したせいで来訪が早くなっただけか。
 その可能性が高そうかな、と思う。一緒に年を越そうとか言って日付が変わる少し前に押しかけてきて、またそのまま泊まっていく気だったのかも知れない。
 そう思ってから、最初から、一緒に年を越すつもりだろうと考えていたことを自覚した。相手がまた泊まっていく想定だった。
 だってそれは、友人としてそうオカシクはない大晦日の過ごし方だろう?
 あまり自信はないけれど。彼以外の誰かと、そんな年越しをした経験もないけれど。
 
 しばらくしてチャイムが鳴った。迎えに出れば、そこには明らかに中身は酒瓶とわかる縦長の袋を持った相手が立っている。
「はいこれ。てか酒は持ってきたけどツマミとかってどうなってる? 夕飯とかどうすんの?」
「お前こそどうしたいんだ。ちなみに買い出しとか行ってないから大したもんはないぞ」
「そうなの? 今日とか何してたわけ?」
「ここ数日は大掃除と仕事」
「仕事!?」
「終わらねぇんだよ」
「なんていうか、家でも作業できる系の仕事、大変だな。呼んでくれれば掃除なり買い出しなり手伝ったのに」
「勝手に来たらこき使ってやろうとは思ってた」
「そりゃ残念」
「どっちの意味で?」
「えっ?」
 こき使えなくて残念だったなというよりは、来ればよかったと言っているように聞こえてしまったから、ついそんなことを口走ってしまったけれど。驚かれて、余計なことを言ってしまったと反省する。
「いや、なんでもない」
「やっぱ年越しそばは食べたいし、今から一緒に買い出し行く?」
「そうだな」
 じゃあここで待ってると言われて、急いで上着やら財布やらを取りに部屋へと戻った。

続きました→

今年も一年間お付き合いいただき、どうもありがとうございました。
来年も変わらず書き続けそうなので、お付き合いよろしくお願いいたします。

 
 
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多分、両想いな二人のクリスマス後

多分、両想いな二人のクリスマスイブ の続きですが視点が変わっています。

 ベッドの上にごろりと寝転がり、ゆっくりと握った手を開けば、そこには鈍く光る銀色の鍵が1本。しばらく眺めて、再度それを握りしめて、またベッドの上を右に左に何度か転がった。
 頬が緩んでいる自覚はあるし、時折、緩んだ口元からは「うへへ」だとか「ふはは」だとか、客観視したらドン引きしそうな変な笑いが溢れてもいる。
 平日のクリスマスなんてしないと言われていたのに、大量の食べ物持参で押しかけてクリスマスパーティーを強行した結果、とうとう、あいつの家の合鍵を手に入れてしまった。
 前夜雑に片付けただけの惨状にプラスして、寝坊という慌ただしい朝に、ちゃんと片付けしてから帰れよと言い捨てて出社してったってだけだけど。合鍵を貰ったってよりは、預かったってだけにすぎないんだけど。
 それがこんなに嬉しいのはちょっとどうなんだろう。そう冷静に判断する思考もほんの僅かには残っているが、いやもう好きってことでいいんじゃないのと、半ば投げやりな気持ちが大半って気もする。
 男同士ってのも、最近はそこまでタブーってこともないらしいし。全く脈がないってこともないような気がしないこともない。……ような気がするし。
 いやでも憐れみとか同情とかで、付き合い続けてくれてるだけって気もする。なんせ、友人と呼べるような相手は、もう彼しか残っていないので。それを相手も知っているので。
 中学からの友人である彼とは、もう結構長い付き合いになる。
 降って湧いた遺産相続で手にしたそこそこの資産によって、金に困らない幸せな生活を手に入れたはずだった。なのに気づけば友人も恋人も仕事も無くしてしまった。
 人間不信とあれこれのトラウマでまともに働けてないけど、リハビリ兼ねたバイトはなんとか続いているし、手放さずに済んだ資産による不労所得で一応生活は出来ている。
 あいつは、遺産が入る前も、潤沢に金があったときも、それを無くしたあとも、変わらずに接してくれた唯一の人間と言ってもいい。利用したりたかったりすることもなく、見捨てることもなかった。
 そんな彼は、自分にとっては間違いなく特別な唯一人の友人だけど、相手にとって自分がどんな存在でどんな位置づけなのかは知らない。
 寂しいとかしんどいとかで押しかけても、めちゃくちゃ親身になってくれるわけでもない、けど冷たく突き放すでもない態度で受け入れてくれるから、つい甘えて頼ってしまうのだけど。どん底だった時に、呆れたような溜息と一緒に、力になれることがあれば協力は惜しまないと言ってくれたその言葉に、ずっと縋っているんだけど。
 あの土地から少し離れたらと提案してくれたのもあいつで、ご近所ってほど近くはないけど歩いて行き来できなくはない微妙な距離に同時期に越してくれたのもあいつで、つまりは頼り切るのはダメだけどいざって時には頼っていいって、これはそういう距離なんだろうと、勝手に思っているんだけど。
 実のところ、協力は惜しまないと言った自身の言葉に縛られて、相手をしてくれているだけって可能性さえある。だって責任感強めな男だってことも知ってる。
 多分、間違いなく、好きなんだと思う。でも恋愛感情なのかはわからないというか、そもそも男で友人で、本来なら恋愛対象になんかなるはずもない相手だ。
 それでも、もっと一緒にいたいし、なんなら引っ付いてみたいし、抱きしめたり抱きしめられたりしてみたいと思う。今のところ、キスだのセックスだのまでしたいわけじゃないけど、でも抵抗はないというか、絶対無理とかキモいとかって感情は湧きそうにない。
「うーん……」
 妙なことで考え込んでしまって、思わず唸り声が漏れた。
 だって好きを自覚したって、今あるこの関係を変えたいわけじゃない。変わってしまうのは困る。というか怖い。
 唯一の友人を、この感情のせいで失くすのはゴメンだ。絶対に嫌だ。
 再度手を開いて、鍵を見つめる。やっぱりじわじわと嬉しくて、頬が緩んで、ふへへと変な笑いが溢れる。
 ああ、好きだなぁ、と思う。思うと同時に、これは絶対秘密にしなきゃ、と思った。

続きました→

 
 
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多分、両想いな二人のクリスマスイブ

 先日、冬至だと言って南瓜と柚子を抱えて来た友人には、クリスマスは平日だし特に何かをやる気はないと明言していた。つまりは来るなと言ってあった。
 正月休みに入る前に終えなければならない仕事が山積みで、その冬至の日だってろくに相手をせずに自宅でも仕事をしていたのに。そんな状況で定時で帰れるはずがないことなんか、わかりきっていると思っていたのに。
「なんでいるんだ」
 帰宅した自宅ドア前、身を縮めて丸く座り込んでいる男を前に、驚くよりも呆れて溜息がこぼれ落ちる。ただ、呆れてはいるが、想定通りでもあった。
「寒い」
「当たり前だ。というか遅くなるから帰れって送ったろ」
 まだ帰ってこれないの? というメッセージを受け取ったのは1時間ほど前だ。どれくらい待ったあとでそのメッセージを送ってきたのかはわからないが、既に相当待った後だろうことは想像がつく。
 相手が自宅に押しかけていることを知って、もちろん即座に帰れと返信していた。返したが、素直に帰らない可能性が高いともわかっていたから、これでも相当急いで帰宅している。
「だってクリスマスイブだし」
「だってじゃない」
「つかマジ寒いから。早く」
 家に入れろと急かされて、再度、盛大に溜息を吐いてから家の鍵を開けてやれば、勝手知ったるとばかりに家主である自分よりも先にさっさと中へ入っていく。だけでなく、暖房のスイッチを入れ、抱えていた荷物をキッチンに持ち込み、慌ただしくゴソゴソと動き回っている。
 またしても軽い溜息がこぼれ落ちたが好きにしろと諦めて、こちらも普段通り過ごす事にした。普段通りというか、スーツを脱いで風呂場へ向かった。

 シャワーを浴びてリビングへと戻れば、テーブルの上にはフライドチキンやらローストビーフやらピザやら、大変クリスマスらしいメニューが山盛り並んでいて、小ぶりながらも丸いケーキまである。
 彼が持ち込んだ大荷物は見えていたから、ある意味これも予想通りではあるのだけれど。
「重っ」
「え、なに?」
「いやお前、この時間からこれ食うとかマジか」
「この時間になったのはお前が帰ってこなかったからじゃん」
「だから元々、平日ど真ん中のクリスマスなんてやらないって言ってたっつーの」
「あーもー、別に半分くえとか言わねぇし。食える分だけ食ってくれればいいから。とにかく俺に付き合って。クリスマス一人とか寂しいから一緒にメシ食ってお祝いしてってだけだから!」
 口を尖らせて不満を示すものの、すぐに満面の笑みを作って開き直られてしまった。
 まぁ付き合う気がなければ、頑張って帰宅なんてしないし家にも入れないのだけど。でも文句も言わずに甘い顔をして受け入れていたら、どこまでも付け上がっていくんだろうから、取り合えず釘は刺しておこうというだけで。
 はい座って座ってと促されて席につき、平日には極力酒は飲まない主義なのに、注がれるままワインで乾杯して、用意されたご馳走に手を伸ばす。
 まぁ、睡眠時間やら明日の仕事やらを考えなければ、悪くない時間だった。ボリューム満載のご馳走も、結局、雰囲気と酒の力とで思ったより食べれてしまって胃が苦しい。
「んーさすがにこれ以上無理〜」
 カットせずに直接フォークを突き刺して食べていたケーキはまだ半分ほど残っているが、どうやら相手もここでギブアップらしい。
「無理して食うなよ」
「だって持って帰るの面倒だし、置いて帰ったらお前絶対また文句言うし」
「そりゃ言うだろ。っていうか」
 言いながら確認した時計は23時を超えている。帰宅が遅かった上に、大量の料理を前にダラダラと飲み食いしていたせいだ。
 言葉を止めて溜息を吐けば、相手が気まずそうな顔になって、そそくさとテーブルの上を片付け始める。ただその手つきはなんとも怪しい。手つきどころか足元もなんだかふわふわとおぼつかない。
「飲み過ぎだ、バカ」
「んーゴメン」
 素直に謝るくらいには自覚があるらしい。
「ああ、もう、片付けは俺がやるから、お前ちょっとシャワー浴びてこい」
「え? なんで?」
「泊まっていい。が、さすがにそのまま布団を使われるのは抵抗がある。部屋着は貸す」
「え、マジ? いいの?」
「寒い中何時間も外で待たせた上にこんな時間に追い出して、風邪でも引かれたら寝覚めが悪い」
「やった! じゃ行ってくる!」
 こちらの気が変わらないうちにとでも思ったのか、さっきのおぼつかない足取りはなんだったんだと言いたくなるくらい、しっかりとした早足でささっと風呂場へ行ってしまった。
 もしや、相手の酔っ払って帰れないという演技に、まんまと引っかかったんだろうか?
 そんな思考がチラリと掠めたものの、どちらにしろ後の祭りだった。

続きました→

 
 
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親切なお隣さん(目次)

キャラ名ありません。全46話。
隣に住む社会人✕貧乏大学生(視点の主)。
明確な年齢差は出てませんが、7歳位を想定。出会った時、視点の主18歳・お隣さんは25歳くらい、みたいな。

真夏にエアコンが壊れてしまって途方に暮れてた視点の主を、昔周りの大人に助けられた経験を持つお隣さんが、今度は自分が困ってる子どもを助ける番! と思って張り切って助けてくれる話。
視点の主は中学時代にパパ活経験あり。それがキッカケでアナニーを覚えて、一応処女だけど自己開発済み。だけど性経験はそのパパ活のみの童貞。
お隣さんはアナルセックス未経験の非童貞。視点の主に抱きたいって言われる可能性を考えてアナニーチャレンジ経験あり。
視点の主には毒親とその親に甘やかされて歪んだ弟がいて、作中、その弟にアナニーを知られて襲われかける展開があります。
弟から視点の主に向かう恋愛感情はないので当て馬とは少し違うかもですが、弟は放置されたまま特に救済なく終わります。

下記タイトルは内容に合わせたものを適当に付けてあります。
性的描写が多目な話のタイトル横に(R-18)と記載してあります。

1話 真夏に壊れたエアコン
2話 オカシナお隣さん
3話 お隣さん宅で過ごす
4話 今後も食事作り継続
5話 大家さんに挨拶
6話 お弁当も作るよ
7話 祖父の他界
8話 喪服のお礼持参
9話 お隣さんの下心
10話 お隣さんの特殊な要望
11話 結婚なんて……
12話 巻き込みたくない
13話 抱かれたくてアナニー
14話 帰省しないお正月
15話 弟相手にも強気
16話 3人で夕飯
17話 弟と自宅に戻る
18話 実家の闇
19話 弟の来訪理由
20話 実家に戻る気はない
21話 弟から見たお隣さんとの関係
22話 弟にアナニーばれ
23話 お隣さんに助けられる
24話 お隣さんに報告
25話 弟とはキスだけ
26話 結婚諦めてない宣言
27話 今すぐ抱いてって言ったら?
28話 ひとりH中の声
29話 ラブホへ
30話 お隣さんの経験値
31話 パパ活経験済み認定
32話 あっさりイっちゃう(R-18)
33話 相手をイカセたい(R-18)
34話 飲んでやった(R-18)
35話 いっそ全部話してみる?
36話 怖い笑顔
37話 こんな体になったのは
38話 必要なものは持ってきた
39話 性急に(R-18)
40話 繋がる(R-18)
41話 また自分だけ(R-18)
42話 奥は未開発(R-18)
43話 とにかく必死
44話 エロい意味で好き(R-18)
45話 ゆっくり気持ちよく(R-18)
46話 今日の予定

 
 
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Mさんへ(メルフォお返事)

親切なお隣さんの感想メッセージどうもありがとうございました。
感想下さる前に頭から読み返してくださったそうで、くり返し読んでもらえるのも本当に嬉しいです。ありがとうございます。

今回の話がもしお隣さん側視点だったら、お隣さんは相当ヒヤヒヤしながら隣の学生の昔話(パパ活話)を聞いただろうなと思います。
本人呑気にラッキーとかいい人と当たったとかで済ませちゃってますけど、色々フィルター掛かってそうというか認識歪んでそうだなとも思うんですよね。でもそれを外から判断できる大人は中学時代の彼の周りにはいなかったので、真実は闇の中です。
中学時にパパ活した相手側視点とか書く機会はないと思うんですけど、そっちはそっちでちょっと興味が湧いてたりもするんですよね。
書く機会ないとは思ってますけど、でも今これ書きながら、パパ側でパパ活したことあるよってキャラもなしではないような気がしてきました……

弟くんは弟くんで色々歪んだ育ち方しちゃった可愛そうな子ではあると思うので、今後いろんな事実に気づく機会や、支えてくれる誰かとの出会いがあるといいなと思ってはいます。
適当に濁して書いてしまった弟くんの関わってる競技、というのが邪魔をして(そこしっかり設定練るのが面倒ってだけですが)弟くんの話を書くことはなさそうなんですけども、彼にも幸せになって欲しいな〜という気持ちだけはあるんですよね。
先に帰ったお隣さんとのやり取りが実家の歪みに気づくキッカケになる、というのもありかな? なんて思ったりもしますが、二人が帰ってくる前にさっさと帰ってる可能性もありそうです。

弟✕兄で弟が兄を襲う、ってなったら、想いが募りすぎて、みたいなのがやっぱり多い印象ですよね。というか、好きでもない相手を襲う、ってのがちょっと理解の範疇を超えてくる感じがありますよね。苦笑。

今回のお話も楽しく読んでもらえたようで本当に良かったです。
次の更新期間にどんなものを書くのかはいつも通り全く決まってませんが(さすがに25日はクリスマスネタを何かと思ってはいますけど)、更新再開した際にはまたよろしくお願いします。

 
 
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親切なお隣さん46(終)

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 自然と目が冷めて見慣れない天井に慌てて体を起こした後で、昨夜何があったかを思い出す。
 部屋に窓がないので、朝になっているのかすらわからない。いったいどれくらい寝てしまったんだろう?
 キョロキョロと辺りを見回して、ベッドヘッドの時計にやっと気づいた。時計が示す時間はいつもの起床時間とほぼ変わらず、どうやら普段起きる時間を体が覚えていたらしい。
「ん、おはよ」
 慌てて飛び起きたり時計を探したりで、どうやら隣で寝ていたお隣さんを起こしてしまった。
「起こしてすみません。あ、朝飯」
 どうします? と聞くより先に、昨日遅かったからもう少し寝たいと返ってくる。なのにそこで会話は終わらず、相手から次の話題を振ってきた。
「それより体は平気そう?」
「あー、まぁ、ちょっと腰がだるいくらいすかね」
 時計を探してキョロキョロ動いた時も平気だったし、立ち上がることはしないまま軽く体を動かしてみるが、やっぱりどこかが強く痛むとかはない。
「そういや突っ込んだまま寝たりはしなかったんすね」
「さすがにね。だって俺も一緒にイッたし、またゴム変えて寝落ちた君の中に入ろう、とかは考えなかったかな」
「あ、やっぱ一緒にイッてくれたんすね。良かった。てかそんな時に寝落ちてすみません」
「一瞬気絶したかと思って焦ったけど、幸せそうな顔してるし、寝てるだけみたいだし、どう考えても夜ふかしさせすぎたせいだなって」
 こっちこそ長々付き合わせてゴメンねと謝られて、いっぱいしてもらえて嬉しかったから謝らないで欲しいと返す。
 だいたい、ヤリ溜めしたい的なことを自分から言ったし、求められて仕方なく応じたなんて場面は全然なかったんだから、謝られる要素なんて欠片だってない気がする。
「簡単には後始末もしてあるけど、必要ならここ出る前にもっかいシャワー使うといいよ。あ、お湯ためて一緒に入る?」
 広いしと言われて、確かに二人一緒に入れそうな風呂だったなとは思うけれど。
「二度寝するんじゃないんすか?」
「と思ったけど、話してたら目が冷めてきちゃった」
 そして結局、お風呂にお湯をためて朝から一緒に風呂に入った。
 体を洗いあって、そんなことしたら当然気持ちが盛り上がって、でもさすがに挿入はってことで、互いに互いのを握りあって扱いてイッて、結果、風呂上がりに二人してベッドに倒れ込んでいる。
 疲れた……
 てか朝から何をやってるんだ。
「今日の仕事、昼からだよね?」
「そっすね」
「じゃあもう1時間くらいは寝てもいいかな」
「1時間?」
 そこまで遠くのホテルに連れてこられたわけじゃないから、もう少し寝てても大丈夫そうだけど。ああ、でも、一旦帰って何かお腹に入れてからバイトに行きたい。というか家の鍵とかスマホとか、モロモロ全部持ってきてない。ってのを考えると、1時間は妥当な時間でもあるか。
 そう、思ったのに。
「お腹減ってるでしょ。どっかでブランチして、そのあとバイト先まで送ってあげる」
「どっかで? え、外食!?」
「たまにはいいでしょ。お正月だし。って、あー……」
「どうしました?」
「いや、君の弟くんの朝ご飯、考えてなかった」
 家の鍵とかスマホとか取りに戻ったほうがいいよね、って話かと思いきや、心配してるのは残してきた弟のことらしい。この人らしいと言えばらしいんだけど。置いてきた弟のことなんて、出来れば忘れていたいと言うか、あまり考えたくないんだけど。
「や、あれはほっといていいす。てか出来れば顔合わせたくないっていうか」
 多分向こうだって会いたいとは思ってないんじゃないだろうか。
 だってどう考えたって気まずい。あんなことがあったあとでお隣さんと仲良く朝帰りなんて、色々な意味で気まずい。
 何言われるんだろと考えるだけで、気まずいを通り越して、絶対会いたくないって気持ちになってしまう。
「ああ、うん。じゃあ直接バイト先送るのが正解だね」
「ですね。でも一つ問題が。というかお願いがありまして」
 ここで弟の朝飯の心配が出来るこの人になら、甘えてしまっても大丈夫なんじゃないかと思って口に出す。
「お願い? なんだろ?」
「俺のスマホと家の鍵の回収というか、アイツがまだ家にいるかもわかんないんすけど、いっそ鍵開けっぱにして帰っててくれてりゃいいんすけど、もし、まだアイツが家に残ってたら、スマホと家の鍵回収して、アイツ追い出してくれないかなって……」
 アイツと顔合わせたくないんすよと繰り返したら、あっさりわかったと了承された。本当は、これ以上この人をあの弟と会わせるのも嫌なんだけど。
「あの、俺とヤッたってアイツも気づいてると思うんで、もし変なこと言われたらすみません。つか、もし誘惑されても断ってくれるて、信じてるんで」
「兄貴の恋人奪ってやるって?」
「そういうの平気で考えるヤツなんすよ」
「おれが好きなのは君だけだから大丈夫だよ」
 即答でそう言い切ってくれるから、ほんと、嬉しいし安心するし信じられるとも思う。にへっと頬が緩むのが自分でもわかってしまう。
「それより、バイト中にスマホなくて大丈夫なの?」
「それは全然大丈夫す」
「しかし、鍵もスマホも持ってきてないの全然気づいてなかったっていうか、おれも相当テンパってたと言うか浮かれすぎてたね」
「俺はまぁいっかなって。このチャンス絶対逃せないって、テンションぶち上げだったんで」
「まぁわからなくはないかな」
 気づいてても取りに戻れる感じじゃなかったよねと納得されて、ですねと相槌を打っておく。
「さて、じゃあ今日の予定もあらかた決まったところで」
 おいでと両手を広げられてしまって、もぞっと相手に近寄れば、すぐに緩く抱きしめられる。
「アラームかけたから大丈夫だと思うけど、もうちょっとだけ眠らせてね」
 言って目を閉じた相手が、すぐに穏やかな寝息を立て始めて、寝付きいいなと思ってしまう。普段からこうなのか、疲れ切っているのかはわからないけど。昨夜あっさり寝落ちたのはこっちだけど。
 自分の方は、そこそこ疲れては居ても眠いってわけではないんだけど、でも抱き枕よろしく抱え込まれているし、やれることなんてないし。
 そう思いながら目を閉じたら、案外するっと意識が落ちた。

<終>

最後までお付き合いありがとうございました。
1ヶ月ほどお休みして、次回更新は12/25(水)の予定です。

 
 
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