イケメン相手にこんな関係になる予定はなかった10

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 同じ男でもそう思ってしまうのだから、イケメンって本当にズルい。
 でも嫌いにならないなんて言ってやらないし、絆されて抱かれてやる気だってない。ここで抱かれてしまったら、本当に人生が変わってしまう気がしてならないからだ。
 それに、相手は童貞でもなければ抱く側なのだから、最後の思い出に程度で気楽に提案できるのだろうけれど、その程度のものに対して、こちらが差し出すものが大きすぎるのも納得がいかない。
「つれないなぁ」
 相手は苦笑とともにそうこぼしながらも、ローションボトルを取り出しベッドの上にタオルを広げ始めたから、これ以上こちらの譲歩を引き出す気はないらしい。
「服、全部脱がせていい?」
「なにする気だよ?」
 いつも通りなら、軽く捲くりあげて置くだけでも、服を汚すようなことはないのに。
「なにするって、ローション使っていいんだよね?」
「それと服って関係すんの?」
「あー……酔ってあんまり覚えてないかな?」
「覚えてないって?」
 酔っ払って指を突っ込まれたことがあるのはわかっているが、記憶がおぼろげな部分が多いのも確かで、なにか忘れているのかも知れないと焦る。
「ローション使う時、服汚さないように、俺結構上の方まで捲りあげてるんだけど」
 なんだそんなことか。と思って少しばかり安堵したけれど、でもじゃあなんで過去と同じようにしないんだよ、と思ってしまう。
「そうだっけ? てか、なんでそれで今日は脱ぐ必要があんだよ」
「両手とも濡れる予定だからと、重力があるから?」
「は?」
「それとも、そっちが服、胸の方まで持ち上げててくれる? もしくは、寝転がったまま最後まで頑張ってみる?」
「あー……わかった、かも」
 ペニスを合わせて扱かれる時は双方座っている場合が多くて、寝転がってした経験は確かに殆どない。確か、寝転がった状態でスタートしたことは何度かあった気がするが、結局果てる前には身を起こしてしまったというか、横になった状態でイッたことはなかったはずだ。なんとなくもどかしいのと、横向きに寝転がった状態で果てるのに多分慣れていない。
 そして、ローションを使われる時はこちらが仰向けになって足を開かされている場合が殆どで、ついでのようにローションに濡れた手でペニスを扱いてくれる時も、わざわざ身を起こしたりしていないし、仰向けに寝転がったまま果てている。正直、その時の服がどうだったかなんて記憶はないが、汚れないようにと上の方まで捲くり上げられていたとしても不思議じゃない。
 理由がわかったので、さっさと服を脱いでいく。自分で服を捲りあげてペニスを差し出すよりは、多分脱いでしまったほうがいい。
 相手もそれを追うように服を脱いで、ついでのようにエアコンのリモコンを弄っている。
「別に寒くないけど」
「一応ね。一度しか上げてないし。それより」
 来てと呼ばれてベッドの上の短な距離を移動する。相手のそばにはタオルが広げられているので、お前が来いよとは言えなかった。
 まだローションに濡れていない乾いた手が頬に伸びて、相手の顔が近づいてくる。キスはもう何度も繰り返していていまさら躊躇う理由もないので、だまって目を閉じ受け止めた。

続きました→

 
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