金に困ってAV出演してみた6

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 イッたからか一度休憩が入るらしい。渡されたバスローブのようなものだけ羽織って、連れ出されるまま控室らしき所へ移動した後は、並んで一緒に歯磨きをした。
 こちらは彼のを口に出されたわけではないけれど、フェラした後の口でキスをされたくない気持ちはわかるし、相手にはアナルをがっつり舐められたどころか中にまで舌先を突っ込まれたわけで、まさかの歯磨き休憩なんてものがあったことには驚いたけれど、正直とてもありがたい。
 そして誘われるまま、というか、雰囲気に流されるまま、歯磨き後にはキスを繰り返していた。カメラが回っているわけではないけれど、撮影再開直後にいきなりさっきの続きになんて戻れないだろうから、少しでも気持ちや体を中断直前に近づけて置こうとかなんとか言われたからだ。
 でも多分、実験台にされている。本当にファーストキスだったのかという問いには、唇が触れ合うだけのも含めるなら初めてでは無いけどと返されたので、舌を触れ合わせたり相手の口内を探るキスは本当に初めてだったということなんだろう。
 だからこそ、チャンスとばかりに、今、自分相手にキスの練習をしている。そう思ったから、どうされると気持ちがいいかを隠すことなく教えてしまった。
 だってこの後の撮影でもキスは何度もするのだろうし、どうせなら気持ちよくなれたほうがいい。それに、彼とのキスが全く嫌じゃない、というのも結構大きかった。
 撮影だからとか、お金のためにだとかで、嫌々ながら受け入れるような相手だったら、きっとこんな場所での誘いからは逃げ出していた気がする。そう思うと、初めての撮影相手がこの子だったことは、本当にラッキーだったとしか言いようがない。
 そうこうしているうちに、撮影を再開するからとスタッフの一人が呼びに来る。
 開かない部屋のセットはそう大きく変化はなかったけれど、怪しげな白い箱の蓋は開いていて、その中に入っていたのだろうローションやらゴムやら大人のオモチャやらがベッドの上に散らばっていた。投げ出されているオモチャは定番とも言えるピンクローターが一つと、アナルスティックがサイズ違いで二本。それとアナル用のバイブが一本だ。
「あー……そうかぁ……」
 オモチャか。そうか。これ、使われるのか。
「どうかした?」
「童貞の学生に、この後オモチャで好き勝手されちゃうんだ、みたいな」
 AV撮影に玩具類が出てくるのなんて想定内ではあるけれど、当初考えていたのとはかなり違った撮影に、すっかり頭から抜け落ちていたらしい。
「ちなみに使ったことは?」
「あるから嫌なんだよ」
 アナルを舐めたいとは言わなかったが、あれこれオモチャやらを試したがる男と付き合っていた。最初の頃はそれなりに抵抗があったし、自分が感じると言うよりは相手がかなり興奮してくれるからという理由で受け入れていたけれど、何度もしつこく使われているうちに、オモチャでも感じる体になってしまった。
「オモチャでかなり感じちゃう?」
「多分……」
「好き勝手ってどんなの想像してる? こういうのはヤダっていうのあれば、気をつけるけど」
「感じるの、からかわれたり、エロい体だって指摘されたりは、あんまり……」
 オモチャでこんなに感じてって言われるのは嫌だったけれど、相手が凄く楽しげだったから、それで興奮が増すんだって知ってたから、受け入れていた。好きだったから、恋人だったから、許せていたんだって部分はかなり大きい。でもその事実が、信じていた男に裏切られた今は苦しくもある。
「ああ、煽られて興奮が増すタイプではない、ってこと?」
「あー、うん、そうかも?」
 指摘されるまであまり自覚はなかったけれど、そうなのかも知れない。
「なんかちょっと、わかる気はする。優くされるセックスが好き?」
「え、そりゃあ」
「だよね。じゃあ、なるべく優しくするし、未経験なりにいっぱい気持ちよくなって貰えるように頑張るから、また、どうすると気持ちよくなれるのか、色々教えてね」
「えっ?」
 にこっと意味深に笑われてドキリとする。
「そろそろ行こうか。さっきから監督もスタッフも待ってくれてる」
 言われて初めて、ベッドの上の玩具類に動揺して足を止めてしまったせいで、気持ちの整理を待たれていたのだと気付いた。なので、彼がこの後どういう展開を想定しているかは聞きそびれてしまった。

続きました→

 
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