理解できない1

親戚の中学生を預かり中の続きですが、視点は変わってます。
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 自分の家が、というよりは親が、二人揃ってどうしようもなくオカシイってことには小学校の高学年辺りにはもうはっきりと気づいていたし、その親に育てられた自分も充分にオカシイのだという自覚だって、中学に上がる頃にははっきりとあった。ただ、そんな親元から逃げられるのは高校を卒業してからだと思っていたし、高校に入ったらこっそりと逃げる準備を始めるつもりだった。
 つまり中学を卒業する前にあれこれ露呈させるつもりなんかなかったし、迂闊だったし、バカだった。
 結果的には、オカシサを必死に取り繕った親と親戚たちのおかげで、自分はかなり遠方の、一応は親戚だというとある家庭に預けられる形で収束したのだけれど、その過程で、親と親戚の間では、悪いのもオカシイのも自分ひとりだけという事になったらしい。そうなるだろうという気はしていたけれど、離婚くらいはするのかと思っていたら、自分ひとりが居なくなれば万事解決的な結論になったようだ。
 高校卒業後にこっそり逃げるという当初の予定よりもダメージはかなり大きかったけれど、予定していたよりも早く逃げ出せたので、気持ち的にはプラマイゼロだろう。本当は悔しくて悔しくて仕方がないのだけれど、そうとでも思ってなければ自分自身を保てない。
 最初は何も知らずに、夏休みの間だけと言われて預かってくれていたこの家の夫婦は事情を知ってドン引きだったけれど、事情を知ってますます義憤に駆られたらしいこの家の次男によって説得されて、今はそれなりに当たり障りのない関係を築けていると思う。
 実のところ、7つ年上だというこの家の次男が、ひと夏だけ預かると言われていただけの自分に興味を持ってあれこれ構ってくれなかったら、この結果には絶対にたどり着かなかった。
 彼が自分の問題に積極的に関わってくれたことには、間違いなく感謝している。ただ、同時にめちゃくちゃ戸惑っても居た。
 だってなんで彼がそこまでするのか、さっぱりわからない。どうにも自分の理解を超えている。
 下心はあると認めているのに、ハグ以上のことを要求されたことがない。というよりは、頑なに拒まれている。
 最初は中学生相手に手を出すようなオカシナ大人の仲間入りをしたくない、みたいなことを言っていたけれど、高校に上がってもそれは変わらなかった。高校生だって充分に子供で、成人を超えた大人が手を出していい対象じゃないだの言っているけれど、結局の所、この体への興味は多分もうないんだろう。
 元々見た目に惹かれて構ってくれていたのだろうし、まさか中学生があれこれ経験済みなんて思っていなかっただろうし、他人の手垢が付きまくったこの汚らわしい体相手にそんな気になれないと言われたら、まぁそうだろうなとしか思えない。でもそうならそうと言えばいいのにと思うのだ。
 この家の夫婦を説得して自分をこの家に引き入れた張本人で、夫婦よりもよっぽど保護者面をしているのだから、可哀想な子供として保護してやっただけだと言って、そのまま保護者に徹してくれればいい。感謝はしているのだから、目的は体じゃなくて金だと言われれば、バイトを増やしてもいいし、待ってくれるなら働きに出てから返していくんでもいい。もちろん、金じゃなく何か別のものだとしても、言ってくれればそれを返すし、かんたんに返せないものでも返すための努力はする。
 なのに、一緒に暮らしたい下心で関わったと言うし、嬉しそうに楽しそうに構ってくるし、それなりの頻度でハグを要求してくるし、そのくせキスひとつしてはこない。こちらから触れようとしても体格差で拒まれてしまう。
 本当に、彼相手にどう振る舞えばいいのか、ここで暮らし始めて一年近くが過ぎても尚、わからなすぎて落ち着かない。

続きました→

長い秋休みを終えて戻ってきました。初っ端から午前中更新が出来ずにすみません。また暫くは偶数日に更新を続けていくつもりなのでよろしくおねがいします。

 
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