ツイッタ分(2020年-2)

ツイッターに書いてきた短いネタまとめ2020年分その2です。
その1はこちら→

有坂レイへのお題は「君がいる日常」、アンハッピーなBL作品を1ツイート以内で創作しましょう。
#140字BL題 #shindanmaker https://shindanmaker.com/666427

この気持ちに気づく前は、当たり前に君がいる日常はただただ幸せだった。でも気づいてから先は違う。一緒に過ごす時間の幸せが、少しずつ恐怖の感情に塗り替わっていく。結局嫌われるなら、気持ちを知られての嫌悪より、勝手に消えたことへの怒りがいい。だから君がいる日常を捨てる俺を追いかけないで

有坂レイへのお題は「実らなくても恋は恋」、あからさまなBL作品を1ツイート以内で創作しましょう。
#140字BL題 #shindanmaker https://shindanmaker.com/666427

これはもう恋なのだと思う。相手は実の弟で、自分は兄で、つまり血が繋がっている上に同性だ。実るはずがないどころか、そもそも実らせる気など欠片もない。だからせめて、この好きって気持ちが恋だってことを、自分だけでも認めてあげたい。


クリスマス(ツイッタ分2019年「一次創作BL版深夜の真剣一本勝負 第287回」の二人です)

 随分疲れた顔をしてるから、なんて理由で差し出された袋の中にはカップケーキとか言うらしいものが入っていて、明らかに手作りとわかる見た目と包装だったけれど、めちゃくちゃに美味しかった。もっと食べたくてまた持ってこいよと言ってみたら、渡されたのはカップケーキではなくクッキーだったけれど、それもやっぱりすごく美味しくて更に次をねだった。
 お菓子作りが得意な彼女持ちなんだと思っていたし、羨ましさと妬ましさも含んでのタカリだった自覚はある。くれと言えばそう強い抵抗もなく渡されるから、こんな不義理な男がなぜモテるのだと不思議に思うこともあった。まぁそれに関しては、結局顔かと、一応は納得していたのだけれど。
 それがまさかそいつ本人の手作りで、菓子作りが趣味と知ったのは数ヶ月ほど前だ。その時に、彼女の手作り菓子を巻き上げてるつもりだったのを知られてドン引かれ、菓子のおすそ分けを停止されそうになったけれど、食い下がって謝って止めないでくれと頼み込んでなんとか事なきを得た。
 既に彼の作る菓子の虜なのだと、彼自身に伝わったせいだろう。頻度も量も変わらず、いろいろな菓子を渡してくれる。
 しかも、貰った菓子はだいたいすぐにその場で食べるのだけど、美味いと言って食べる姿を見る目は、以前よりもはっきりと嬉しそうだ。
 作った相手が目の前にいるということで、こちらも前よりは詳細に味の感想を言うようになったせいか、得意げにこだわりの部分を話してきたりもするし、リクエストに応じてくれることもある。
 キラキラと目を輝かせて楽しげに語ってくれる様子から、本当に菓子作りが好きなことは伝わってくるのだけれど、顔の良さでモテてるんだろうと思っていたような美形の、キラキラな笑顔を直視するはめになったのだけはどうにも対応に困っている。
 好きなのはお前が作る菓子だけと断言した際に、対抗するように、好きなのは菓子を作ることだけだからご心配なくと断言されているのに。最近は菓子を食べながらドキドキしてしまうことがあって怖い。美味い菓子が好きなだけのはずが、美味い菓子を作ってくれる相手のことまで好きになっている可能性を、そろそろ否定しきれない気がするからだ。
「メリークリスマス」
 そう言って差し出された透明な袋の中には、いかにもクリスマスな感じの型で抜かれたクッキーが数枚入っていて、やっぱりクリスマスを意識したらしい赤と緑のリボンが掛かっている。ただ、思っていたよりはシンプルだ。もっと気合の入りまくったものを作ってくるかと思っていた。
「まぁそれはオマケみたいなものだからね」
「は? オマケ?」
「ガッツリデコレーションしたケーキとか、学校持ってこれないし」
「つまりこれの他にデコレーションケーキを作ったって事か?」
「だけじゃなくて、ほかも色々。だってクリスマスだし、僕の趣味家族公認だし」
 彼が自宅で作る菓子の大半は、家族が消費しているというのは聞いたことがある。
「ああ、なるほど。家でパーティーとかするタイプか」
「しないの?」
「しない」
 大昔はそんなこともしていたような記憶があるが、両親は共働きで一人っ子となると、家族揃ってクリスマスパーティーなどもう何年も記憶にない。イベントという認識はあるようで、少しばかり渡される小遣いが増える程度だ。
「じゃあ来る?」
「は?」
「うちの家族に混ざってパーティーする?」
「え、なんで?」
「いやだって、なんか、食べたそうな顔したから」
「そりゃ興味はあるけど」
 彼が作る、学校には持ってこれないという菓子を食べてみたい気持ちはある。それを食すなら、彼の家に行かねばならないのもわかる。わかるけど。
「無理にとは言わないけどさ。でも実は、お前に予定ないなら誘おうと思って、お前の分のゼリーとかも用意してある」
「……行く」
 そこまで言われて、行かないという選択肢は選べないだろう。
 自分の分が既に用意されていると聞いた上で、楽しみだとキラキラな笑顔を振りまかれたら、なにやら期待しそうになる。でも相手は、作った菓子を美味しいと絶賛する人物に食べさせたいだけなのだとわかっているから、零れそうになる溜め息を隠すように、貰ったクッキーを口に詰め込んだ。


今年は6月の5周年を機に不定期更新となり、結果、殆ど更新のない状態ですが、それでも覗きに来て下さっている皆さんにはとても感謝しています。本当にどうも有難うございます。
結局、不定期更新になってから先に書けたものは少ないですが、最悪1年の長期休暇になる覚悟もしての隔日更新停止だったので、チャット小説という新しいことにチャレンジできたり、名前を呼び合うカップルが書けているという点では結構満足してたりです。
CHAT NOVELさんに納品済みの残り2作品の後日談はすでに書き上げてあり、年明け6日と8日にそれぞれ公開されるそうなので、それを待っての投稿となります。これは年明けのご挨拶でもう少し詳しく色々お知らせ予定です。
今年は新型コロナの影響で生活が大きく変わりましたし、この年末年始も色々と制限がありますが、感染対策を取りつつ少しでも楽しく過ごせればと思っています。
今年もあと残り数時間となりました。来年もどうぞよろしくお願いします。

 
 
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