雷が怖いので45

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 言葉によって自分が彼だけのものであり、また彼が自分だけのものであると互いに刻みながら、その証として彼の吐き出したものを全て飲み、当然、自分が吐き出したものもまた彼の喉の奥に流れ落ちた。
 自分のものをして貰う前、元々男を性対象としてたわけでもないのに、本当に女性を知らないままでいいのかと聞かれたが、そんな今更の質問には呆れ顔とともにもちろん良いと返した。先手を打つように、自分の子供も要らないと言っておく。
 なのに彼は結局、彼のものと刻む言葉の中に、童貞を捨てたくなった時と子供が欲しくなった時は隠さず彼に伝えるようにと盛り込んだ。
 最初はもちろん、彼だけのものにしてくれると言ったのに、そんなのは嫌だと抵抗した。彼が認めるような、自分のためにと選んで連れてきた相手だろうと、童貞を捨てるためだとか、子供を作るためにだとかで、好きでもない女性を抱くような真似はしたくない。
 それを聞いた彼は、どうしてもって時にお前の童貞食うのは俺だし、お前の遺伝子を持つ子供を作るだけなら必要なのはセックスじゃなくて、金と金で動いてくれる人だよと言った。体というかアナルも金もコネも、提供する用意があるということらしい。抱かれる側はやらずに済むなら二度としたくないなと、いつだったかホロリとこぼしていたくせに。
 どちらの話も、じゃあそういう気持ちになった時にはよろしくお願いします、なんて言えるようなものじゃない。どう反応していいかわからず戸惑ってしまえば、いつか抱く側を経験してみたいとか、自分の子供が欲しいと思うようになったとしても、お前のペニスが俺以外に反応するのを許さないよって言ってるだけだと言い直された。それならわかる。
 だから受け入れて、気持ちが湧いてしまったら隠さずに伝えることを、自分も言葉に変えて彼に誓った。
 サイズの差もあるだろうが、それよりはやはり経験値の差から、彼は当然、こちらが吐き出した物を受け止めきれずにこぼすような事はない。口内で最後の一雫まで吸い取るように綺麗にしてくれた後、顔を上げた彼は随分と満足気だった。
「さて、これで残ってるのはお前のお尻の穴とその中、だな」
「今日は中に出す?」
「そりゃあね。簡単に届かないような一番深い場所に、俺のものだって印を刻むように注いでやるよ。けど意識飛ぶような抱き方はしないから、今日はちょっとだけ覚悟して?」
 なるべくキモチイイようにはするけど、色々キツいかもと言われて、嬉しいばっかりだから大丈夫と返す。
 奥の深い場所ももちろん開発されているのだが、そこで感じさせられる時は、あまりの快感に大概途中で意識を手放してしまう。たとえ意識が飛ばなくたって、頭の中は真っ白かぐちゃぐちゃかになっているから、当然まともな会話なんて成立しない。彼だけのものになると誓う言葉はきっと吐き出せない。
 そして、そこまで感じられる前に彼の大きなものがそこへ入り込めば、キモチイイより先に苦しさと痛みに顔をしかめてしまう。彼もそれを十分にわかっているから、普段は浅い場所で何度もイかされて、体も心も頭の中も全部がトロトロになってからじゃなければ奥にまで入っては来ないし、奥を突かれず終わる場合だって多い。
 でも今日は確実に、しかもあえて感じきる前に最奥まで入れた上に、そこへ彼の精液を注がれるのだ。
 中に出してとお願いしたことは何度かあって初めてではないのだけれど、あとの処理が大変になるからと、深い場所に出されたことはなかった。中出しは、吐き出されたものを彼の手で綺麗にされるまでがワンセットのプレイだということも、その何度かの経験で理解している。出される時もその後の処理も、深い場所だとどんな感じになるのかと、期待とわずかな恐怖とで興奮していく。
 ある程度慣らしてきた体は、彼の指で手早く解されて、亀頭を飲み込むまでは早かった。でもやはりすぐに奥までは入ってきたりせず、いつも通り浅い場所にあるイイトコロを擦られて突かれて善がり喘いでしまう。
 ただ、どんなに気持ち良くなっても、イかせてはくれなかった。イきそうになると快感のポイントをずらされて、達せないままジリジリと焦らされていく。吐精を我慢させられることにはこれまでのプレイである程度慣らされていたが、中でイくことを我慢させられることには実はあまり慣れていない。そういうプレイをされたことがほとんどないからだ。むしろいつもは、お尻だけで何度も絶頂すると褒めてもらえるくらいなのに。
「お前のここも、俺だけのものになるんだろう? イき始めたらキモチイイばっかりになってすぐ何も考えられなくなっちゃうんだから、今日はイかずに、まず俺をしっかり全部覚えなさい」
 すすり泣いてイきたい、イかせてと頼んでも、返ってくるのはそんな言葉ばかりで、そう言われてしまえば耐えるしかなかった。

続きました→

 
 
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