二十歳になった従兄弟を連れて酒を飲みに行くことになった37

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「それって何の謝罪? というかそもそもなんで泣かれたのかわかってないんだけど、もし泣かせたのが俺なら、謝るのは俺の方じゃないか?」
 結局考えたってわからないことは直接聞くしか無い。
「泣いて困らせたと思うから、の、ごめんなさい、です。泣いたのも、あなたが悪いわけじゃなくて、えと、その、抱かれながら好きって言えなかった分を言いたかっただけで、でも泣くつもりは無くて、でも好きって言ったら泣いちゃってて、自分でもよくわかんないというか」
「あー、口塞がれて言えなかった好きを言いたかった、と。で、好き好き言ってたらなんでかわかんないけど泣いてた、と」
 ほぼ相手の言葉を繰り返しながら、口元が緩んでいくのがわかってしまう。
「そ、です。というか、その、多分、抱いて貰えて良かったっていう、嬉し泣き? かも」
「ふはっ、嬉し泣きときたか」
 堪えきれずに吹き出して、照れ隠しに多少乱雑な手付きではあったが、くしゃくしゃと頭を撫で回してやる。どこまでもくそ可愛い、なんて思いながら。
 事後に体を繋げたままこんなやり取りをするのはもちろん初めてだ。吐き出して冷静になってしまうのはどうしたって避けられないのに、その状態でも泣かれて面倒だの思わず、むしろ可愛いなどと思っているのが我ながらなかなか衝撃的でもある。
 久々の恋人に少なからず浮かれているのか、年齢差が大きいせいで無自覚に対応が甘くなっているのか、もしくは、多少なりともやはり相手の性別が関係してるのか。間違いなく多少は浮かれているだろうが、年齢差の大きな年下女性と付き合った経験も、同年代の男と付き合った経験もないので、残り2つは判断のしようがないけれど。
 もちろん、個人の資質が一番大きいことはわかっているし、可愛くて仕方ない気持ちになる一番の理由が、相手の献身っぷりなんだろうこともわかっている。好きだという気持ちをこんなにも溢れさせながら抱かれてくれる相手とのセックスが初めてなのだから、吐精後も相手が可愛くて仕方ない気持ちが続いたって、衝撃はあっても不思議はない。
「最後ちょっと苦しそうにしてたし、セックス辛かったって意味の涙じゃないなら良かったわ。あーあと、リップサービスで好きとか言われたら泣いちゃう、じゃなかったのも」
「俺に興奮しておっきくなった、とか思ったら、苦しいのもなんか嬉しかったし、恋愛感情かは微妙でも本気で可愛いって思ってくれてるのは事実、というのは信じてると言うか伝わってきたんで、だからもしリップサービスで好きって言ってるだけだなって思っても、きっともう泣きたくはならないです」
「あー、ごめん。リップサービスのつもりで言ってる好きはマジでないんだけど、好きって言われて条件反射的に俺も好きって返してることは、確かに、ある」
 これ絶対気づいてるなと思ってしまったので、思わず言い訳がましく口にしてしまったが、相手は少し笑って正直ですねと言った。それに続けて、条件反射でいいからこれからも好きと言ったら俺もと返して欲しい、とも。
「あなたに好きって言われたら、それがどんな理由からでも、きっと嬉しいって思うから」
 わかったと返して、それからようやくしっかりと体を起こした。出したからといって萎えきってはいなかったし、体はまだ繋いだままでいる。もし相手がまだイッていないなら、体を繋いだ状態でイカせてやろうと思っていた。
 しかし、確認した相手のペニスはだいぶ萎えていて、かろうじて引っかかったままのゴムの中も白く汚れている。

続きました→

 
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