理解できない43

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 もし隠しているなら暴かれたくないのかも知れないと思えば、尚更聞きにくい。ついでに言えば、何も隠されてなかった時にどうするのか、というのも問題だ。
 何かしら理由があって抱きたいと言わないだけで、巧妙に隠されているのだとしたら。もしくはこちらがぼんやりと見逃していただけなら。次にどうするかはそれなりに手がありそうだった。
 でも本気で、もう抱かなくてもいいと思われていた場合に、自分がどうしたいのかはわからない。というか、考えていなかった。
 そっちの可能性だって、ないわけじゃないのに。
「企みっていうか、の続きは?」
 黙ってしまったせいで続きを促されたけれど、こんな場面になって思い至った事実の方に気を取られて、続く言葉は出てこない。
 相手をじっと見返しながら、抱きたい気持ちがないのだと言われる事を想像してしまう。
 セックスなんて、しなきゃしないで楽だと思う気持ちは確実にあるし、相手も同じように考えているなら、それは喜ばしい事かも知れない。自分から求めようとは思わない、というだけなら、自分だって同じだった。なのに。
 嬉しいよりも、苦しい感じで胸が痛い。
「あー……とりあえず、今、何考えてるか口に出す気は?」
 大丈夫だから言ってみろと、何がどう大丈夫なのかもさっぱりわからないような事を言われて、でも、きっぱりと大丈夫と言われると、それだけでなんとなく安心してしまう。安心して、話してみようかと思ってしまう。
 自分のことなのによくわからない、この矛盾した気持ちを、彼なら上手に解きほぐして、わかりやすく教えてくれるかも知れない。だって、自分よりもよっぽど、自分を理解してくれている。いつかみたいに、どんだけお前を見てきたと思うのって、言ってくれるかも知れない。
「俺のこと、抱きたい気持ち、なくなっちゃった?」
「は?」
「前に、早くもう一度抱きたいって、言ってたの、どうなったのかなって、思って」
「ああ、そんなことも言ったか」
「やっぱ、今はもう、抱かなくていい、って、思ってる?」
 言われて思い出した、みたいな言い方に胸の痛みが強くなって、吐き出す声が少し震えてしまった。
「抱きたい気持ちはちゃんとあるよ!?」
 じわっと涙が滲んでしまえば、相手が焦った様子で声を上げる。
「今だって、早くもう一度抱きたいとは思ってるし、二回目をどう誘うかだって今も悩んでる」
「嘘だっ」
「嘘じゃないよ。ただ、急いではいないし、抱かなくても満足できてる部分は大きくて、そのせいで、もう抱かなくてもいいんだとお前に思わせたのはあると思う」
 気持ちのままに声を荒げてしまえば、こちらの気持ちを落ち着けようとしてか、相手の言葉はことさら柔らかにゆったりと吐き出されてくる。だからこちらも、気持ちを落ち着かせるように、一度大きく息を吸って吐いてから口を開いた。
「でも、早く抱きたいのに急いでないって、おかしくない?」
「おかしくないだろ。早く抱きたいとは思っても、お前を急かして抱くんじゃ意味がないんだって」
「でも俺、もう、気持ちは育ったと思うんだけど」
「まぁ、育ってはいると思うけど」
「つまり、まだ足りないから、抱こうとしないだけ?」
 これは想定外だぞと思いながら聞けば、そうじゃなくてと否定されてよくわからない。
「気持ちが足りないって話ともちょっと違ってて、何て言うか、お前がさ、そこまで俺に抱かれたいと思ってなさそうと言うか、今の状態を気に入ってそうというか、」
「えっ、待って。つまり、俺のせいで抱きたいって言えないって話?」
 これもある意味想定外だ。何かしらの理由があって巧妙に隠されている、って部分は想像通りなのかも知れないけれど。

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理解できない42

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 いつだったか、早くもう一度抱きたいと思っていると、言われたことがあったはずなんだけれど。こちらの気持ちが育つのを楽しみに待っている、とも。
 でもそう言われたのは一度だけだし、今も同じように思っているとはとても思えない。
 気持ちが離れたわけでもなさそうだし、不満がある様子だってないし、多分間違いなく、交際は順調に進んでいるはずだ。なのになんで、抱きたいと言ってくれないんだろう。抱きたいと思っていたはずの気持ちは、一体どこへ行ってしまったんだろう。
 気にはなるものの、はっきりと問い詰めるべき問題なのかがわからない。だって不思議には思うけれど、不都合は特になかった。むしろ抱きたいと言われない方が都合がいい面も多い。
 なんせ、抱かれるには何かと準備が必要だ。いつ相手がその気になってもいいように、常に体を準備しておく、なんて態度を相手が望んでいないのは明白だったし、そうやって準備をしてしまったら、せっかく準備したんだから抱いて欲しいと考えてしまうだろう。そんな理由で抱かれたがるのだって、絶対に望まれていない。
 つまり、そう思って体の準備なんて全くしていないから、いざ抱きたいと言われたら、慌てて体を慣らす羽目になってしまう。今日は抱きたい気分だ、なんていきなり言われたって断るしかないだろうから、抱きたいなんて言い出さないなら、それはそれでありがたい事じゃないかとすら思えてくる。
 でももし、相手もそれをわかっていて、気持ちが盛り上がってこのまま抱きたいって思っても、どうせ無理だと口に出さずに居るだけだったら……
 いやでも、このまま抱きたい、みたいなギラついた様子は見た記憶がない気がする。触れ合う時の相手は、だいたいいつも、満足げで楽しげで、甘やかな優しい顔をしていると思う。
 それとも、見逃している可能性はあるだろうか。そういえば抜き合うような時はいつも、安心しきって相手の手に心ごと体を委ねてしまうし、素直に喘ぐ方が相手が喜ぶようだから、相手のくれる快楽に浸ってばかりで、相手のことを注意深く観察するなんて真似はしたことがなかった。
 しかし、そう思って相手の様子を探ろうとしたら、あっさり気づかれ、今日は気が乗らないのかと問われてしまった。
「そういうわけじゃ……」
「じゃあまた、何か企んでる?」
 今回は何? なんて聞かれたって、正直に言えるわけがない。まぁ抗った所で、気づかれた以上は聞き出されてしまうんだろうけれど。でもそう思ったからって、こういうわけでと素直に事情を言えるかは別問題だ。
「というかさ、なんですぐ、何か企んでるって思うの」
「いやでも実際、何か企んでんだろ?」
「だからなんでそう言い切れるのって聞いてんだけど」
「何も企んでなかったら、というか思い当たることがなかったら、お前はこういう反応しないから」
「こういう反応って?」
「教えるわけ無いだろ。意図的に反応が変えられるかはわからないけど、もし今後、出来るようになられると俺が困る」
 気づけないと大事なものを見逃しそうだと続けた相手の手が頬に添えられ、すっと顔が近づいてきて、ちゅっと唇に軽い音を立てた。
「で、どうしたら教える気になる?」
 頬に添えられていた手が頭に移動して、あやすみたいに何度か撫でられる。髪を梳いて頭皮を滑る指先が気持ちいい。
「企みっていうか、」
 促されるまま口を開くものの、どこまでなら口に出せるかを瞬時に考える。だってまだ迷っていた。抱きたい気持ちがどこへ行ってしまったのか、こちらが気づいてないだけで今も隠し持っているのか、直接問いただしていいのかどうか。

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理解できない41

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 デート先に相手の家が追加されてから先は、そこで過ごす事が大幅に増えた。代わりに、彼が実家へ戻ることは減った。
 休日におじさんもおばさんも不在という確率は低かったし、いきなりドアを開けられるような事はないとわかっていたって、やはり鍵の掛からない自室よりは完全に二人きりで過ごせる空間が気楽なのは、自分も相手も同じだろう。
 勝手に食事が用意されることがないので、イチャイチャの内容に食事の準備というのが増えたのも、実のところ結構楽しんでいる。以外なことに、相手はそれなりに料理ができた。
 以外というのは、自分は全くと言っていいほど料理なんて出来ないからだ。お茶くらいは自分でも入れるけれど、基本的には食材も調理器具も勝手に触っていいものじゃない。
 勝手に使っても怒られはしないと思うし、料理を教えてくれと頼めば嬉々として教えてくれそうな気もするが、勝手に料理をしてみたことも習いたいと頼んだこともなかった。
 そしてそれは相手も多分同じだっただろうと思うからだ。この家に招かれる以前に、彼の手料理を食べたことはなかったし、キッチンに立つ姿を見たこともない。
 一人暮らししてから覚えたと言っていたけれど、まず、自分で作ろうと考えた事が凄いなと思う。素直にそう言えば、お前は金がないと言ってカップ麺とかで済ませそうだと返されたけれど、その可能性は大いにある。いつかは自分だってあの家を出るつもりだけれど、毎食外食やら弁当を買って済ますような金銭的余裕がある生活が送れるとは到底思えない。
 まぁ多分、あっさりそれを認めた上に、せめてご飯くらいは自分で炊けよと言った相手に、炊き方なんて知らないと返してしまったのが、大きいのだろうと思う。イチャイチャと一緒に食事の準備をする、の本当のところは、半強制的に自炊手段を叩き込まれているに過ぎない。
 それでもそんな風に過ごす時間を楽しいと思えているし、いつか一人暮らしになった時に本当に自炊するかはともかく、出来ないよりは出来た方がいいだろうから感謝だってしてる。もちろん恋人としてのスキンシップだって増えていて、ハグやキスはかなり頻繁にするし、触れ合っていればだいたいは抜き合いにも発展してしまうから、性的にも満たされていて大きな不満はない。
 不満はないけど、不思議ではあった。不思議というか、本当にこれでいいのかな、という疑問のような、不安のような感情だ。つまりは、いい加減、突っ込めばいいのにって話でもある。
 焦らしてやろうなんて気はもうないし、気持ちだって多分もうちゃんと育っていると思うのだ。ハグの合間に、キスの合間に、抜き合うその時に。好きだと言われば好きだと返すし、自分から好きだと告げてキスをねだることだってある。
 そんな時、相手は満足そうに笑っているから、そろそろ試してみたっていいんじゃないのと思ってしまう。セックスの合間にやり取りする好きだって、そう大きく変わると思えない。
 でも抜き合う以上の触れ合いに発展したことはないし、まだ抱かないの? と聞いたこともあるけれど、どうしても抱かれたいなら考えると返されてしまった。焦らしてやろうなんて考えたから、こちらが抱かれたくて仕方がなくなるまで焦らしてやろうって魂胆かと思ったけれど、どうやらそれも違うらしい。抱かれたいって言えば、焦らさず抱いてくれる気はあるようだ。
 そこまでわかっているのだから、気持ちは育ったはずだから抱いてくれと言えばいいのかも知れない。でも特に抱きたいとは思っていない様子の相手に、自分から抱いてくれと言い出す理由がなかった。

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理解できない40

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「忘れてると言うよりは、当時全く自覚してなかっただろうから、もっと早く好きになってればとか言えるんであって、高校時代のお前に、誰かを好きになるような気持ちの余裕なんて全然なかっただろう」
 どういう意味かと問うて返された答えに、言われてみればそうだったと思い出す。
「あー……確かに」
「もしあの頃に俺のお前への気持ちが恋愛感情だと知ったって、同じ想いを返そうより先に、それをどう利用すれば高校生相手に抱く気になるかを考えただろうよ」
「まぁ、同じ想いを返されたいって誘導されなきゃ、そうなるよね」
「誘導したらしたで、想いを育てさえすれば抱いて貰える、みたいに考えそうだったけどな」
「ああ、うん、確かにそうかも」
 指摘されるたび、その通りだと思ってしまうくらい、本当によく覚えている。というよりも、よくそこまで見ていたな、という気持ちが近いかも知れない。
「そう思うと、なんで今、そんな気持ちになれてんだろ? って逆にちょっと不思議になるな」
 高校を卒業したってだけで、余裕が生まれるものなのだろうか。と考えると、そんな簡単な話には到底思えなかった。
「それを成長って呼ぶんだろ」
「そ、っか……」
「まぁ、卒業したら抱くって約束が果たされたから、というか、今までの礼を体で払わないとって気持ちが落ち着いたから、ってのが大きそうだとは思うが」
 高校時代はどうやって抱かせようか、卒業したら本当に抱いて貰えるのか、って気持ちが強すぎたし、卒業後は分割払いで今までの礼を体で払うのだと思い込んでも居たわけだから、誰かと恋愛をするなんて気持ちを持ちようがなかったんじゃないかと言われてしまえば、そうなのかも知れない。
「なんか、ほんと、俺のこと、俺以上によく知ってるよね」
「どんだけお前を見てきたと思ってんの」
 少し呆れた声音に、やっぱりまた、その通りだなと思う。初めて出会ったあの夏からずっと、彼には成長を見守られてきた。きっととてつもなく大きな愛で。
「うん。ありがとう」
 嬉しいと笑ったら、一瞬面食らった様子で驚いていたけれど、すぐに柔らかに笑った顔がゆっくりと近づいてくる。
「なら、良かった」
 そんな囁きとともに唇が塞がれて、ちゅっと唇を吸い上げていく。ちゅっちゅと柔らかなキスが繰り返される中、彼に体を預けるつもりで体の力を抜いていけば、支えるように背を抱かれてキスもだんだんと深まっていった。
 さっきみたいな一方的な乱雑さのないキスが気持ちいい。ゆっくりと探られる口内から、触れ合う舌先から、ぞわぞわと快感が広がっていく。
 再度服の下に差し込まれた手には、やっぱりビクリと体が跳ねてしまったけれど、それは肌に触れた手に引き出された快感からであって、驚きも焦りも混乱もない。そのまま彼に体を預けきって、気持ちいいに集中していいのだと、わかっている。
 ただ、気持ちよくなれば当然下半身が反応してしまう。もぞっと腰を動かしてしまえば、こちらの状態は相手にもすぐに伝わった。
「ここまでにするか? それとも、抜いてやろうか?」
 そんな二択、選ぶまでもないのに。
「して。抜いて」
「んー、でも、お前、俺を焦らしたいんじゃなかった?」
 ニヤッと笑われて、うっ、と言葉に詰まってしまう。意地が悪い。そんな企みは浅はかだったと、とっくに認めている。
「そんなの無理って、も、わかった、ってば」
 実際今だって、焦らしたいんだろ? なんて言っている彼よりも、間違いなく自分の方が焦らされている。
「ね、焦らさないで、よ」
 甘えるみたいに自分から顔を寄せて唇を触れ合わす。キスの続きをせがむように差し出す舌は、願い通り相手の唇に食まれて吸われ、上半身を撫で回していた手がようやく下半身の膨らみに触れた。

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あけおめとコネタとメルフォお返事(雑記)

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願い致しますm(_ _)m

昨日の投稿記事の最後にも書きましたが、6日までは一応不定期更新になります。
ただ、明日(2日)は多分更新できるはず。

さすがに今年は昼寝まではしてないけど、昼からそれなりの量飲んで、先程帰宅しました。例年行事。
でもってその後、何か年明けネタ書けないかなぁと久々に診断メーカー弄って、結果、短い話を書きました。
短いのでこのままここに文字色変えて載せますね。

 帰省しない一人暮らし連中で年越しパーティーをしようと誘えば、相手は誰が来るのと聞いた。参加決定メンバーの名前を挙げていけば、あっさり彼も参加を決めたけれど、その理由はわかっている。彼が密かに想いを寄せる男が参加するからだ。
 なぜ彼が想う相手を知っているかと言えば、彼が自分の想い人だからだ。想う相手を見続けていたら、その相手が見ているのが誰かもわかってしまった。
 男ばかりの不毛な一方通行片想いに、気づいているのは自分だけだと思う。

 当日は一番広い部屋を持つ自分の家に総勢7名ほど集まった。
 想い人の隣席を無事ゲットした彼の、反対隣の席に腰を下ろして、彼を挟んで彼の想い人と話をする。だって彼との会話を弾ませるには、彼の想い人を巻き込むのが一番いい。彼の想い人に、彼へ返る想いなんて欠片もないとわかっているから、胸が痛む瞬間はあるけれど、割り切って利用させて貰っている。
 年明け前からいい感じに酒が回っていたが、年明けの挨拶を交わした後もダラダラと飲み続けて、気づけば大半が寝潰れていた。そして隣の彼もとうとう眠りに落ちるらしい。
 先に寝潰れた連中同様、寝るなら掛けとけと傍らに出しておいた毛布を渡してやれば、広げて被るのではなくそれにぼふっと顔を埋めてしまう。酔っ払いめ。
 そうじゃないと毛布の端を引っ張れば、顔を上げた彼がふふっと笑って、お前の匂いがする、なんて事を言うからドキリと心臓が跳ねた。
 そんな顔を見せられると、男が好きになれるなら俺でも良くない? って気持ちが膨らんでしまう。いつか、言葉にしてしまう日が来そうだと思った。

有坂レイの元旦へのお題は『不器用な独占欲・「あなたの匂いがする」・片恋連鎖』です。 https://shindanmaker.com/276636

 

それと、メルフォから年末のご挨拶を送ってくださったMさま。
「理解できない」のお風呂シーン、楽しんで貰えたようで嬉しいです(´∀`*)
今回視点の主の生育環境が複雑だったせいか、いつも以上に気持ち整えるのに時間が掛かってダラダラと続いてしまってますが、ラブラブな二回目エッチを書きたくて堪らないので、もう暫くお付き合いよろしくお願いします。
色々と振り切って乗り越えた先、甘々な二人になって欲しい気持ちは私もかなりあるので、続きも頑張りますね〜

短編や1話完結の話も好きと言って下さってありがとうございます。
せっかくツイッターやってるんだから、もうちょっと遊べたらいいなとは思っているのですが、なかなかそちらにまで手が出せず残念です。でも1年分纏めると、1記事に充分な文字量はあるので、今年も機会見つけて書いていきたいと思います。

よほどのことがない限り、今年も変わらず書き続けるつもりですので、本年もどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m

 
 
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ツイッタ分(2019)

ツイッターに書いてきた短いネタまとめ2019年分です。

有坂レイのバレンタインへのお題は「夢はいずれ醒めるもの」、ゆるいBL作品を1ツイート以内で創作しましょう。 https://shindanmaker.com/666427

街にチョコが溢れる季節になったら、そっとあれこれ吟味して、これだという一つを選んで購入する。最近はじっくりあれこれ眺められるから、ネット通販することも増えた。
どんな風に渡すか、渡したらどんな顔をするか、どんな反応が返ってくるか。バレンタインまで何度も繰り返し考える。告白して、受け入れて貰って、晴れて恋人になるような、そんな甘い夢を見る。
そして14日になったら箱を開けて、たくさん重ねた甘い夢ごと、自分でバリバリむしゃむしゃ食べる。だって、僕から君へのチョコなんて、渡せるはずがないんだもの。

1ツイート短縮版 → 街にチョコが溢れる季節になったら、これだという一つを選んで購入する。渡したらどんな反応が返ってくるか、何度も繰り返し考える。晴れて恋人になるような、そんな甘い夢を見る。 そして14日になったら、重ねた夢ごとバリバリ食べる。だって、僕から君へのチョコなんて、渡せるはずがないんだもの


エイプリルフール

 今日は入社式だなんだで、まともに仕事なんて出来ないのはわかりきっている。しかし後々の事を考えたら、少しでも進めておきたくて、ほぼ始発に近い電車に乗って出社した。
 最寄り駅の改札をくぐる辺りで、声を掛けられ振り向けば、同じ部署の同僚が苦笑顔で片手を上げている。
 少しだけ立ち止まって、他愛ない話をしながら並んで会社へ向かう。随分早いですね、だとか、お前もだろ、だとか、入社式面倒、だとか、仕事させろよなぁ、だとか。
「ところでさ、凄くいい機会だと思うから、ちょっと告白したいんだけど」
 会社のビルに入ってからは周りに誰も居なかったけれど、それを口に出したのはエレベーターの中だった。二人きりの密室ってやつだ。
「え、懺悔的な何かですか?」
 当たり前だが仕事絡みと思われたようだ。
「いや、恋愛的な方」
「ああ、そっち」
 面倒事を想像してか嫌そうな顔をした相手に、にやっと笑ってそう伝えてみれば、相手はなんだと言いたげにあっさり流してしまう。
「なんだつまらん」
 もっと驚けよと言えば、だってエイプリルフールですもんと、不満げに口先を尖らせる。なんだか拗ねているみたいでドキリとする。
「なんつー顔だよ」
 ドキリとしてしまった事に内心少々慌てながら、それをごまかすように、告白されたかったのかと聞いてやる。わかりやすく、からかい混じりの口調と顔で、相手の顔を覗き込んだ。
「そうですよ」
 不満げに口先を尖らせたままの拗ねた顔が近づいて、一瞬の接触の後で離れていく。
 言葉なんて出ない。ただただ目を瞠って相手を見つめてしまう中、目的階への到着を告げる音が鳴り、エレベーターが停まった。
「エイプリルフール、って事にしておきます?」
 クスッと小さな笑いとそんな言葉を残して、開いた扉から相手が出ていくのを、やっぱりただただ見送ってしまった。
 ゆっくりと扉が閉じて行く中、振り返った相手が、やっと驚く顔を見せていたけど、もちろん欠片だって楽しくない。降り損ねたエレベーターが動き出して、一人きり、小さく呻いて頭を抱えた。

 

有坂レイへのお題は「ホント、君って奴は」、赤裸々なBL作品を1ツイート以内で創作しましょう。 https://shindanmaker.com/666427

口の中に吐き出されたものをごくんと飲み込めば、焦った様子で名前を呼ばれた。顔を上げて、ニヤッと笑って、口を開けて、何も残ってませんよと教えるように舌を出す。「ホント、君って奴は」呆れた顔が寄せられて、けれど差し出す舌を食まれる瞬間には嬉しそうに笑うから。ホント、君って奴は

 

有坂レイへのお題は「君がいない今」、ゆるやかなBL作品を1ツイート以内で創作しましょう。 https://shindanmaker.com/666427

君がいない今、日々考えてしまうのは、君がどれほど僕を想っていてくれたかと、僕がどれほど君を愛していたかだ。なぜ君が去ったかはわかっているし、君の決意を踏みにじりたくなくて、それらを受け入れ追うことはしなかったけれど、でもやっぱり後悔している。君に、会いたい。会って好きだと言いたい

 

一次創作BL版深夜の真剣一本勝負 第287回のお題は、
・おやつ ・疲れた彼に ・「好き」ってなに?

 なんで、と聞かれて正直に好きだからと言ったら、相手は一気に雰囲気を固くした。
「好き、ってなに?」
「なにって言われても、好きは好きだけど。だいたい、そっちこそ、好きだから受け取ってるんじゃないの。というか、また持ってこいって言ったのそっちじゃない?」
 たまたま放課後下駄箱でかち合った相手があまりに疲れた顔をしていたから、その日の部活で作ったお菓子を一部分けてやったのが始まりで、また持ってこいよの言葉に応じて部活どころか家で作ったものまでアレコレ渡しているのは、彼があまりに美味しそうに食べてくれるから、というその一点につきるのだけど。
「俺が好きなのはお前じゃなくてお前が持ってくる菓子だけ、なんだけど」
 おもいっきり「菓子だけ」の部分を強調して言われて、彼が何を誤解しているかがわかった。
「僕が好きなのもお菓子作りだけだからご心配なく」
「は? つかこれ、お前の手作り?」
「え、今更そこ!? てか市販のお菓子じゃないのはわかって食べてたよね? 誰の手作りだと思ってたんだよ」
「お前の彼女、とか?」
「うっわ最低」
「なにがだよっ」
「僕の彼女の手作りと思いながら、それを僕に渡せってねだるその神経が信じられないんだけど」
「よその男にホイホイ渡せる程度の付き合いなんだろ」
「って思ってたって話ね。勝手な想像で決めつけてましたって話ね」
「あーくっそ、そうだよ。悪かったよ。つか、やめんなよ」
「やめるって何を?」
「菓子、持ってくるのを」
「えー……」
 渋れば焦った様子で、いやほんとゴメン、だとか、また食わせてくれよだとか言い募る。それを黙って見ていれば、今度は情けない顔になって、どうすれば許してくれるんだよと途方に暮れた様子で告げるから、少しばかり驚く。
「そんなに好き?」
「すげー好き」
 言い切ってから、お前が作る菓子の話なと慌てて付け足すから笑ってしまった。
「いいよ。そこまで好きって言って貰ったら、ヤダって言えないよ」
 あからさまにホッとする様子を見ながら、あれこれちょっとマズイかなと思う。好きなのはお菓子作りだけだからご心配なく、という言葉を撤回することになる日が、いつか来そうな予感がした。


これで今年の更新は最後になります。

一年間お付き合い下さりどうもありがとうございました。
今年もまた連載中作品(理解できない)が年またぎになってしまいましたが、年明け後、通常通り更新できるようになるのは6日以降になりそうです。が、連載途中の作品をそこまで放置するのは躊躇われるので、なるべく途中にも更新できるよう頑張りたいと思っています。

 
 
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