雷が怖いので プレイ14

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 壁に手をつき、背後から回された手に勃起ペニスを扱かれ、なんでこんなことにと思いながらもひたすら泣き喘ぐ。腕にも足にもとっくに力なんか入ってなくて、結局のところ床に座り込んでしまわないよう支えているのは胸に回された彼の腕だ。結構しっかり抱きとめられているから、背中には彼の胸がピタリと張り付いている。
 焦らされまくった後のオナニーは、確かに今までしてきたオナニーとは比較にならないくらい気持ち良かったけれど、焦らされるにしろイカされまくるにしろ、彼の手でして貰えるのだと思っていた。だってご褒美って言われていたから。
 それを非難するような気持ちは間違いなくあって、気持ち良くイケたなとご機嫌だった彼に、ご褒美って言ったのにと不満を漏らしてしまったのがいけなかったのかもしれない。キモチイイご褒美ありがとうございました、みたいな態度を取れていたら、もしかしたら今日のバイトはあの時点で終了だったかもしれない。
 実際どうだったかはわからないけど。
 だって、焦らされまくるのとイカされまくるの、どっちも選ばなかったから両方してあげる。なんてのがいつ彼の中で決定したのか知らない。どっちでもいいって言った瞬間に決めたことかもしれないし、それどころかあの選択肢を出されたときにはもう決まっていたことなのかもしれない。だとしたら、ご褒美ありがとうございましたって態度を取ったって、結局はこうなっていたはずだ。
 漏らした不満に、ご褒美がこれで終わりだなんて言ってないけどと告げた彼は、どうやって弄るとキモチイイか教えて貰ったから今度は俺の番だな、なんて楽しげに言って、熱を放って幾分萎えたペニスを握ってきた。しかも結構乱雑で強い刺激を連続で与えられたから、脱力しきっていた体を跳ねて咄嗟に逃げようとしたけれど、もちろん逃げ出せるわけもない。
 ペニスを扱かれながら、意地の悪い甘い声で両方してあげるを告げられて、それを理解するには少し時間がかかった。最初乱雑だった彼の手は、すぐに自分の手よりももっと巧みにペニスを弄り擦りあげてきたから、彼の手管であっさり再度昂ぶった体に頭の中をキモチイイで満たされてしまったからだ。どうしてもそちらに気を取られて、彼の言葉をすぐには飲み込めなかった。
 両方してあげるの意味を理解して震えた時、彼には少し呆れた様子で、だからお前は迂闊だって言われるんだと言われた。しかも、三万分何するかも聞かずに、聞いたら続けてって言えなくなっちゃうなどと可愛いことを言って、彼を煽ったのがいけないらしい。もちろん煽ったつもりなんてなかった。
 それでも、二度目の射精はそこまで執拗に焦らされることはなかった。一度目のオナニーでかなり疲れてはいたけれど、連続二回くらいなら気持ちが盛り上がったときには自分でもしてしまうし、まだこちらにも多少は余裕があったんだろう。あれは確かに、気持ちの良いご褒美を貰ったと言える気がする。
 けれど三度目となる今はまた、かなり焦らされている。さっき以上に気持ち良くイかせてあげるからもうちょっと頑張って、なんて悪魔みたいな囁きとともに焦らされ続けて、頭の中はとっくにイキたいばっかりだった。
 イキたいイキたいイキたいイカセテ。
 もう、自分で腰を振って快感を拾うような余力なんてないし、そもそもガッチリ抱えられていて腰を振らせては貰えないだろう。両手だって辛うじて壁に手を付けている状態で、彼の手を縫って自分で弄るなんて真似は絶対に無理だとわかっている。
 できることと言ったら、泣き喘ぎながらお願いイかせてと何度も懇願するくらいだった。でもそれすらもう、喘ぎ疲れて音にならない。
 気持ち良さそうに泣いちゃって可愛いねと、甘い声が耳の奥をとろかせる。オマケみたいに耳朶を食まれて耳の裏側を吸われると、しっかり立っていられないほどぐずぐずになっている体でも、ビクビクと痙攣するのを知った。
 涙は止まる様子もなく次々に流れ落ちているし、だらしなく開いた口からは、荒い呼吸と掠れて濁った汚い喘ぎと飲み込めない涎が、とめどなく溢れている。そんな顔を、本気の声音で可愛いと言ってくるのだから、本物の変態って凄いなとイキたいばっかりの頭の片隅で感心した。

続きました→

 
 
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雷が怖いので プレイ13

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 相手の手を先走りでぐしょぐしょに濡らしながら、その手にペニスを擦り付けるように腰を振る。随分濡れやすいねと指摘されたけど、他人のカウパー量なんて知らないし、そもそも自分でする時はここまで濡れない。自分で弄ってるわけじゃないからなんとも言えないけど、多分。
 結局、お願いだからイかせてって泣かす方向なのか、焦らすように弄られていたから、我慢汁が溢れまくってるのは絶対そのせいだと思う。焦らしてイカせてくれないから、結局自分で腰を振る真似もさせられてるし。
 上手にイヤラシク腰が振れてるって褒められて、練習してきた成果を見せたいかと聞かれて、どういう事かと思ったら、イきたいなら自分でイヤラシク腰振ってイクところを見て下さいってお願いしようねって意味だった。
 ほんっと、ブレない。というか、聞いたときにはいつか言わされるんだろうなと確かに思ったけれど、まさか今日のうちにそれを言わされるとは、さすがに思ってなかった。
 ただもうイキたくて仕方がないほど焦らされきっていたので、促されるままそれを口に出す。そうしたらシャツの裾を捲られて、しかもその裾部分を咥えさせられてしまった。
 なんで、嫌だ、恥ずかしい。
 そう言うはずだった口は開く前に咥えたシャツごと相手の手に覆われてしまう。濡れた感触が自分の先走りのせいだと思うと、なんともいたたまれない気持ちになって、息を潜めて僅かに身を固くした。
「イクとこちゃんと見てあげるから、イケるまで服は落とさないこと。もしわざと口を開けて落とすなら、泣いて頼んでももう暫くはイかせてやらないから、そのつもりで」
 おしおきするよではなく、その内容まではっきりと告げられて思わずキュッとシャツを噛み締めてしまった。言ったからには、シャツを落としたときには本当にそれを実行されるだろう。今でさえもうイキたくてたまらないのに、これ以上、泣いて頼んでさえ焦らし続けるなんて、きっと頭がオカシクなってしまう。
 手の平でそれを感じ取ったようで、いい子と言われながら口元を覆う手が外され、その手がまた勃起ペニスへと添えられる。イッてご覧と促される。
 想定していたのは彼の腿を足に挟んで擦り付けることで、彼の手に向かって擦り付けることではなかったし、もちろん下着を脱ぐ予定だってなかった。
 イキたくてたまらないほど焦らされた後なのに、想定以上のやり慣れないことをしようとしているのと、格好はもちろんのことあれこれ掛けられる彼の言葉が恥ずかしすぎるのとで、なかなか達するまでの快感を拾うのが難しい。ペニスの状態やら腰の振り方を実況されると、羞恥が募ってどうやら興奮はするのだけれど、その羞恥が邪魔して達せないという悪循環が起きているようだった。わかっててやっているなら、やっぱり意地悪だし、ご褒美のつもりが追い詰めるという言葉を実感させられる。
 口を開けることを禁止されてしまったので、前回のように、お願いだから手伝って欲しい、あなたの手でイかせて欲しいとねだることも出来ない。というか多分、そう出来ないようにと、シャツを咥えさせたんだろう。逃げ道はこちらが気づく前にしっかり塞がれていた。
 必死に快感を拾おうと閉じている瞼の裏に、涙がたまっていくのがわかる。
 自分で腰を振るために背後の壁からは少し離されていて、代わりに彼が片腕を背中に回して支えてくれているのだが、甘えるみたいに相手の胸の中に身を寄せてみる。ただ握りしめていただけの相手のシャツを引き寄せる。イキたいのにイケないって、必死に言葉以外で訴える。
 目元に優しいキスが落ちて、でも、彼の口から告げられたのは、手伝いはしないという非情な言葉だった。
 奥のほうが痛む目をむりやり開けて、どんな顔をしているかを確かめてしまう。意地悪く笑っていたら、きっともっと泣いてしまうとわかっていたけれど、確かめずにはいられなかった。
 若干滲む視界の中に映った相手は、思いの外優しい顔をしていたから、むしろ少しビックリした。
「自分でイクとこ見て下さいって言ったんだから、ちゃんとお前が自分でイカないと。でも、やっぱり少し難しいみたいだから、自分で握って扱いてみようか?」
 普段自分でする時みたいに弄ってイッていいというそれは、オナニー見せろに他ならない。
 この人、ほんっと、ブレないな。
 頭の隅でそう思いながらも、股間に手を伸ばしていた。だってもう本当に、いい加減、イキたくて仕方がないのだ。
 自身のペニスに触れた瞬間、あまりのカウパー量に驚きはしたが、それに躊躇う余裕なんてない。
「とうとう自分で自分のペニス握ったな」
 そんな満足気に言われなくたって、何をさせられているのかはわかってる。さっき言われたとおりの展開にあっさり持ち込まれている。
 せめてもの抵抗で顔を背けて、再度ぎゅっと目を閉じた。かすかに笑われた気配がするが、やっぱりそれも満足気だった。
「じゃあ、今度こそ射精するまで頑張れよ。お前が自分で気持ちよくなってイクとこ、しっかり見ててあげるから、俺に、どんな風にペニス弄られるのが気持ちぃか、教えるつもりでやってご覧」
 そうやって見られていることを刻み込んでくるから、やっぱり自室でオナニーするのとはぜんぜん違うのだけれど、それでもさすがにもう、あまり相手に構っていられない。というか意識が相手よりも自分のペニスにばかり向かっている。
 イキたいイキたいイキたい。
 頭の中がそればっかりになって、荒れる呼吸で息苦しい。口の中の布を吐き出したくて、でも口を開けたらこの状態からイクのを止められてしまうかもという不安に、必死で布を噛み締めた。
「必死でいこうとして、ホント、可愛いね。俺に見られて恥ずかしいのに、もう、グチュグチュの我慢汁まみれなペニス射精するまで、その手、放せないよな。あんなに嫌がってたのに、お前今、俺にオナニー見られてるよ。俺に見られてペニスの先膨らませて、もうイキそうだって見せつけてるよ」
 意地の悪いセリフが、やさしい声音で繰り返されて混乱する。
 イキたイキたい苦しい恥ずかしいそれでもイキたい。
 グッと背をしならせて足を突っぱねる。心臓とペニスとが連動するようにドクドクと脈打っている。長く溜められていた熱をようやく吐き出して、安堵と多幸感が全身を包んでいた。
 背を支えてくれている腕に委ねるように、体の力を抜いてしまう。軽々と自分を抱き上げてしまう相手なら、安々と受け止めてくれるとわかっている。
 こんなに焦らされてからのオナニーなんて当然初めてで、ぼんやりと頭が霞むようだった。

続きました→

 
 
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雷が怖いので プレイ12

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 彼は少しばかり考えるような素振りを見せた後、彼好みの下着を贈っていいかと聞いてきた。今後はそれらを着てこいってことらしい。
「脱がすために?」
「そう。脱がすために」
「すごくエッチな、変な下着じゃないなら」
「凄くエッチな、変な下着も贈りたい」
 お尻丸出しのとか、股間にチャック付いてるのとか、もはや紐とかと続いた言葉に、一瞬本気で、そういうのが彼好みなのかと思いかけたけれど、ニヤつく顔はどう考えてもからかわれている。というかこちらの反応を楽しみに待たれている。
「それを選んで履いてくるかどうかは、俺次第でいいなら」
「わかった。次回はこれを履いてきなさい、って言いながら渡そう。履いてこなかったらおしおきな」
「ズルい」
 そんな事を言われて渡されたら、履いてこないという選択肢はないに等しい。
「なら、ちゃんと履いてきたら、ご褒美くれるんですか?」
「もちろん。ちゃんと履いてきたら、いい子だねって言いながら、下着ごといっぱい可愛がってあげるよ」
 可愛がりすぎて泣かすかもしれないけどと言いながらぶら下げていた下着を脇へ放った後、その手が股間に伸びてむき出しになったペニスを覆った。確かめるように数度撫でてからそっと握り込んでくるのを、息を詰めながら受け入れる。
 自分の手とは圧倒的に大きさが違う。もちろん手指の感触だって違う。
 自分の手とせいぜい低価格帯のオナホしか知らないペニスが、この後初めて、他者の手に握られ扱かれイかされるのだ。ついこの間まで、女性の華奢で細長い指先が触れてくれることを期待し、想像して興奮していたはずなのに。現実は大きく厚みがある掌と、スラリと長いけれど当然華奢さなんて欠片もなく、むしろ力強さを示すようながっしりした指に握られている。
 自分の手よりもずっとずっと男らしい手に握られ、好き勝手弄られるとわかっていてさえ、嫌悪感の欠片もない。提示された金額に目がくらんで我慢しているわけじゃない。それどころか、紛れもなく興奮していた。
 ついさっきまで、ご褒美とは名ばかりの、どんな酷いことをされるんだろうと震えていたくせに。可愛がりすぎて泣かすという言葉を与えられただけで、呆れるくらい簡単に期待へと変わってしまった。
 からかわれるみたいに体を弄られ意地悪をされるのは辛いけれど、可愛くて仕方がないから苛めて泣かすと言うなら、不思議とそこまで辛くない気がするのだ。
 相手は自宅にこんなしっかりとしたプレイルームを所持するサディストだという認識のせいかもしれない。そして彼に指摘されたように、今まで自覚なんてまるでなかったけれど、確かに自分の中には一部マゾヒズムな性的嗜好があるんだろう。泣かすよと言われて興奮しているようじゃ、認めるほかなかった。
「お前が泣いて、お願いだからもうイかせてって言うまで、射精できないギリギリのキモチイイを繰り返されるのと、お前が泣いて、お願いだからもうこれ以上イかせないでって言うまで、射精させられちゃうキモチイイを繰り返されるの、どっちがいい?」
 どっちを選んでも、やはり泣かされるのは決定らしい。そういえば、Mの要望に最大限応じてやりたいタイプのSと言っていたけれど、もしかして泣かされて性的興奮を引き出されるタイプに見えているってことなんだろうか。
 泣かすと言われて興奮している自分を自覚したせいか、ついそんなことを考えてしまった。
 ならこれは、無自覚に自分がねだっていること、という可能性もあるのかもしれない。だって彼は、ご褒美をくれるって言ったのだから。
「それ、本当にご褒美、なんですよ、ね? おしおきの意地悪で泣かすんじゃなくて、泣いちゃうくらい可愛がってくれる、なら、どっちでも、いい」
 声が震えてしまうのは、羞恥なのか期待なのか恐怖なのか、自分ではわからなかった。
「そう。ご褒美。お前が泣いちゃうくらい、キモチヨクさせてやりたいの」
 甘い声に肯定されて、体が反応したのがわかる。彼の手の中でゆるく握られているだけのペニスが、ヒクリと脈打ち揺れてしまった。もちろん、その反応は彼にだって筒抜けだ。
 柔らかな笑いがふふっと零される。簡単に反応した体を揶揄されているわけじゃないのは、その気配からわかる。
「素直で可愛い体だな」
 多分本心から、そう思って言ってくれているのだろう。だからきっと、耐えられる。彼が望む通りの泣き顔を晒して、喜ばすことが出来たらいいなという感情が、ちらりと胸の中に芽生えた気がした。
 愛人なんてバイトを持ち出して、思いの外高値で自分を買ってくれるこの人に対して、出来るだけ給料に見合う仕事がしたいと思う。
 彼の提示する数々の行為を、難易度が上がっても極力受け入れてしまう理由が、少しずつ増えていくようだった。

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雷が怖いので プレイ11

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 激しくはないけれど的確に性感を煽ってくるキスを受けながら、下着越しに勃起ペニスを弄られる。基本的にはその動きは緩やかで、形を確かめるように撫で擦るばかりだけれど、時折ぎゅっと握って扱くような仕草をしたり、先端から零れる先走りを拭うみたいに指先で抉ってきたりするから、そのたびにガクガクと腰が揺れて膝が笑った。崩れずに済んでいるのは多分いつもより壁が近いせいで、背中は完全に背後の壁に預けきっていた。
「先走りが染みて、布の色が濃くなってるね」
 キスの合間、下を覗き込んだ相手が腹にかかるシャツの裾を捲り上げて、わざわざ確認してくる。言われなくてもわかってる。
「そろそろ直接、弄られたくない?」
 首を横に振りかけて、でも途中で止めてしまった。たとえ嫌だと言ったって、結局こちらがいいって言うまで、下着の上から焦らされ続けるだけなんじゃないかって、思ってしまったからだった。
「それとももっと、いっぱい焦らしてあげようか? お願いだからパンツ脱がせてって、お前がおねだりするまでさ」
 こちらの躊躇いを拾うように、聞いて確かめずとも肯定されてしまい諦める。
「直接、弄って……ください」
「そんな諦めきった顔して言われても、ねぇ?」
 指先が下着のウエスト部を引っ張って、ほんの少しだけずり下げ指を放した。結果、亀頭部だけが下着の中から露出するという、なんともみっともなく恥ずかしい格好にさせられてしまう。
「えっちなカッコ」
 んふっと笑われて、ますます羞恥が募って顔が熱くなる。
「出てるトコだけ、可愛がってあげような」
「ゃあっ、あっ、ぁあっ」
「さきっぽクルクル気持ちぃ? トントンするほうが好き?」
 尿道口の周りで指先が何度も円を描いたり、尿道口に指の腹を押し付けては離す行為を繰り返された。かと思えば、こういうのもあるけどなんて言って、五本の指全部で亀頭を覆うように摘んでそれを先端に向かって滑らせてくる。しかも少しずつ圧や触れ方を変えて繰り返される。
 特に指の腹ではなく、爪の先で擽るようにされると、ゾワゾワに誘われて先走りではない何かが漏れそうになる。というか、トイレに行きたい気がしてくる。
「やっ、それ、や、だぁ」
「キモチイイから嫌だは聞き入れないよって、言わなかったっけ?」
「だって、だって、ダメっ、きもちく、ない、し」
「うん。気持ち良くなるまで、繰り返してやるから」
「やっ、ヤダって、やめて」
 逃げようともがいたらグッと背後の壁に押し付ける力が加わって、逃がすわけ無いだろと少し低い声が囁いてくる。いつもより少し余裕がなさそうなその声に、ときめいている場合じゃないと思いつつも、鼓動が跳ねてしまう。
「嫌だヤメテは聞き入れない。でも、パンツ脱がせてさきっぽ以外も触って弄って、ってお願いなら、聞いてやる」
 どうするなんて聞かれるまでもなかった。
 脱がせてって言ったら最初にズボンを脱がされたときみたいに、また跪かれてゆっくり下着を抜き取られるのかと思ったけれど、さすがに相手もそこまで焦らしてくる気は無いようだ。ただ、あっさり抜き取った下着を、わざわざ目の前にぶら下げてくる意味がわからない。
「なぁ、さっきもチラッと思ったんだけど、もしかしてこれ、俺が初回にお前にあげた下着だったりする?」
「あ、はい」
「マジか」
「だって今日はズボン脱ぐつもりだったから」
「ついでに下着も脱がしてもらうつもりはなかったんじゃないのか?」
「それはそうです、けど。というかあんな適当に渡された下着に、脱がせるために贈ったとか言わない、でしょ?」
「まぁ確かにそういうつもりで渡したわけじゃないけど、そういう知識が一応あって、贈られた下着つけてきた理由って何かある? お前の言い方だと、わざとこれ着てきたんだろ?」
 なんでそんなことを聞かれるのかわからない。下着を見られる予定だったから履いてきたみたいな言い方をしたけれど、実際は、前回だってこの下着をつけていた。だって自分の立場は、バイトとはいえ愛人なんだから。
「だって俺、あなたの愛人、なんですよね? バイトだけど」
「ああ、それで……」
「貰ったものは、あなたの前で、使うべきかなって、思ってました」
 お前律儀すぎじゃね? なんて笑うけど、でも多分、自分の選択は間違ってなかったと思う。口に出していい子と言われたわけじゃないけれど、そう言う時と似た顔を見せている。

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雷が怖いので プレイ10

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 ひとしきり笑って、最後に大きく息をつく。はぁあと大きなため息にも似たそれは酷く熱を帯びていた。
 頬から首筋を撫でられるみたいに落ちたその後を、小さなゾワゾワが這っていく。ヒクリと体が震えてしまう。
「お前さ、今日、後三万くらい稼いで帰る気、ねぇか?」
 耳に届く声も、やはり随分と熱が込められていた。こんな声、知らない。
 心臓をキュッと掴まれるような気がしたのは一瞬で、咄嗟に相手の腕の中から逃れようともがいた。
「え……っ」
 あっさり離れていく体を見上げれば、多少の困惑を混ぜながらも優しい顔をしているから、なんだか酷く戸惑ってしまう。いつも通りニヤついた顔を見せてくれていたら、こんなにも動揺することはなかったと思う。
 優しい顔を見せてくれているのだから、もっと安心したって良いはずなのに。なぜか未だ胸の中はざわついて不安定だった。
 戸惑うこちらに相手は仕方がないねとでも言うように、ゆっくりと一つ瞬きしながら、小さく息を吐きだしていく。最後にキュッと口を閉じてわずかに喉を上下させたから、それで何かを飲み込んだらしいのは、わかった。
「ん、じゃあ、今日はここまでにしとくか」
 お前希望の一万円はもう超えてるしと続いた声を慌てて遮る。
「待って。え、なんで、だってさっき……」
 今日まだ続ける気があるなら、ご褒美だって渡すつもりだって言ってくれていた。それは多分きっと、蕩けるみたいに気持ちが良くて優しくて、相手に見惚れてふわっとした幸せに包まれる一瞬をもたらすんだろう。そんなの、欲しいに決まってる。
「一人で練習してきたご褒美が欲しいって?」
 自分からご褒美頂戴と言えずに口ごもったら、察したらしく相手の方で続けてくれた。どっちにしろそれに頷いたら、頂戴と言っているのと変わらないのだけれど。
「三万ほど余計に稼ぐ気があるなら今日渡すけど。でも無理そうだから、今日は給料上乗せだけで、キモチイイご褒美は次回な」
「むり、じゃない、です」
「逃げたくせに何言ってんだ」
「だってなんかビックリして」
 驚いたというのとは少し違う気もするけれど、他にどう言えば良いのかわからなかった。一瞬心臓を掴まれるような気がしたけれど、それが恐怖からだったのかはわからない。だって恐怖するようなナニカがあの言葉の中にあったとは思えない。なぜ咄嗟に逃げ出そうとしたのか、自分でもわかってはいなかった。
「いい判断だと思うけどな。そもそも、三万余計に稼ぐってことの意味とか、俺がなんでここまでにしようって言ったか、お前、ちゃんと理解してんの?」
 言われて必死に考える。簡単に思いつくのは、三万円も上乗せするほどの何か酷い目に合わされるってことだったけれど、じゃあ何でそんな事をされるのかはわからなかった。
 ああでもそうか。あれが酷い目に合わすよって意味だとしたら、怖くなって逃げた可能性も確かにゼロじゃない。言葉の意味を頭で理解するより先に、相手の声の調子やら熱やらから何か不穏なものを感じ取って、体が勝手に逃げたのかもしれない。
「酷いことするって宣言、されてる? もしかして、おしおきまだ、終わってない……とか?」
「酷い目に合わされる、ってのは当たり。でもおしおきとしてじゃねぇよ。ご褒美」
「それ、ご褒美って言わないんじゃ?」
「お前可愛すぎて、このまま続けたらご褒美のつもりがお前追い詰めそうだっつってんの。お前が泣いて、もうこれ以上気持ちぃの嫌だって言っても、この前みたいに終わりにしないで、そのままお前の熱煽って泣かせ続けるくらいは余裕でするぞ」
 最後の方はからかうみたいな口調だった。実際、からかわれているんだろう。そんなことを聞かされて、頷くはずがないと、思っている。
 彼の言葉に従って、今日は終わりにして貰ったほうが、絶対いいのはわかっていた。彼の告げた言葉の危険性はわかっている。でも、自分相手に興奮してくれているらしい相手を、もっと見ていたいと、思ってしまった。
「へぇ……」
 見上げる相手の口端が上がって、感心と驚きとが混ざったような声が漏らされる。ビクッと肩が跳ねて、思わず後ずさった。もちろんすぐ後ろには壁があって、一歩も下がれないのだけれど。
 その壁の、ちょうど頭を挟んだ両側に、相手の手が押し当てられる。ドン、というほどの衝撃はなく動作も比較的ゆっくりだったけれど、逃げる間なんてあるはずもなく、と言うよりは逃げようという衝動が沸く前に、いとも簡単に腕の檻に囲まれてしまった。
 覆いかぶさるように顔が近づいて、ちぅと唇を柔く吸っていく。それだけで全身に痺れるみたいな甘さが広がる気がした。
「迷う余裕があるなら、もっと続けてって、言ってみれば?」
「もっと、続けて……」
 誘われるまま口に出せば、ますます相手の口元の笑みが深くなる。
「どんだけ迂闊で危機感ないんだよ。どんな酷いことされるか、また確かめもせずにそんなこと言って」
「だって、聞いたらきっと、もっと続けてなんて、言えなくなっちゃう」
 迂闊なのも、危険に危険を重ねる真似をしているのもわかっていた。
 酷いことなんてされたくないし、出来れば優しいご褒美だけが欲しいし、恐怖で体が震えて泣きそうにもなっている。それでも、続けての言葉を撤回しようとは思わなかった。
 やっぱり感心と驚きが混ざったような「へぇ」を零した後、再度顔が寄せられる。唇が触れるのに合わせて、相手へ向かって両腕を伸ばした。

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雷が怖いので プレイ9

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 なぜそんなにオナニーを見たがるんだろう。聞いてみたら、逆になぜ見せないのか理解しがたいとまで言われてしまった。
 今までの性愛対象は女だけだったと言うなら、彼には一切触らせず、見せるだけで済むことから選べば良かったのにと言うことらしい。
「オナニー見せるだけで一万も払ってやるの、お試しの時か初回くらいだったのに、お前、それ逃したんだぞ?」
「そんなこと言われても、だってそんなの、知りませんもん。だいたい、俺が初回にオッケーしたの、キスだけですよ。オナニー見せろのがどう考えてもハードル高いのに、そんなの選べるわけない」
「キスのがオナニー見せろよりハードル低いと思うところが、お前は本当に迂闊で可愛いよな」
「ソーデスネ」
 ムッとしつつ棒読みで言い放てば、おかしそうに笑われてしまった。
「というか、慣れたら金額下げていくみたいなことは言われましたけど、したことないことでも、初回でやらなかったり出来なかったら下がってくって事なんですか?」
「それは場合によるな。お前はもう俺に気持ち良くイク顔見られてるし、自分から積極的に腰振る真似もしたから、お前が今からオナニーしてみせるって言ってもその分はマイナスする。今後も、お前のペニスを直接見たり、射精する所を見たあとなら、お前のオナニー披露に対する値段はもっと下がってくよ。ちなみにこれ、最初の一回が、なにより抵抗感が強いという前提での話な」
 なるほど、価格設定は適当と言いつつも、一応そういう基準的なものはやはりあるのか。などと考えていたら、うまく俺を騙せって言ったの覚えてるかと問われた。
「あ、はい」
「中には、経験したからこそもう二度と嫌だって思うこともあるよな。そういうのは逆に値段上がってくから、俺に本気で嫌がってるって思わせたらいい。まぁ、俺だってお前が本気かどうかは見抜くつもりだけど」
「それ、絶対だませないやつ」
 無理じゃんと思いながらぼそりと声に出してしまえば、多分お前にゃ無理だなと笑われながら肯定されてしまった。ですよね。
「オナニーに話を戻すけど、もし今後もお前がずっと抵抗し続けて、一人で処理するところを俺に見せないってなら、後は根比べだな。俺はあの手この手でお前がオナニー見せるように仕向けるけど、それをお前が拒否し続けたら、いつか、むりやりお前にやらせるかも知れない。お前が俺に脅されて震えて泣きながら、仕方なく自分で自分を慰める所を俺に見せるってなら、その時は一万どころじゃなく支払うだろうよ」
 見つめられて、少しだけゾクリとした。オナニーに話を戻すと言われたけれど、オナニーに限った話じゃないことは明白で、これは、どんなに拒否してもさせるときはさせると言われているに等しい。
「俺が本心から本気で嫌がってても、させるの?」
「どうだろうな? なんて言って余計な不安を煽っとくのも楽しそうだけど、お前けっこう涙腺ゆるゆるだから、そこはあんま心配しなくていいよ。ただし、本心から本気で、嫌がった場合な」
 本心から本気でを思いっきり強調された。
「まぁ基本的には、出来ると思ったらやらせるよ。てわけで、少しでも高値払ってもらいたいなら、さっさとオナニーするとこ見せな。それとも、頑張って拒否し続けてみるか? と言っても、お前がさっきやろうとしたのなんてほぼほぼオナニー披露だから、このままなら近いうちに、気付いたら自分で自分の勃起ペニス握って扱いてましたって事になりそうだけど」
 それはものすごくありえそうな展開だ。オナニー見せる気なんかなくっても、気付いたらいつの間にかさせられているんだろう。
「それならそれで、いいです。だって頑張って高値で売りつけなくても、思った以上に高値で買ってもらってる」
「なら、わざわざ練習してきたのはなんで?」
「なんで、って、なんですか?」
「俺の腿に勃起ペニス擦り付けてイク、ってのが一つの課題みたいになってるのはわかってるんだよな? だから、さっさと自分から出来るようになったら、短時間でそこそこの報酬が見込めるって思って練習してきたんじゃないのか?」
「は?」
 まったく考えてもいなかったことを言われて呆気にとられてしまえば、相手も釣られたように呆然とした顔になる。
「違うの?」
「いやだから、さっきも言ったじゃないですか」
「さっき? どれだ?」
「俺が頑張ったら、きっと褒めてもらえるんだろうなって、思ったんですよ。まさか、おしおきされる羽目になるなんて、思わないじゃないですか」
「おしおきしたのは手順の問題。じゃなくって、お前……」
 言葉をつまらせた相手が、じわじわとにやけていく。やがて、フハッと息を漏らすように笑いながら、抱きしめられた。
「あー、えらいえらい。一人で練習してきてホントいい子だな。お前、やること可愛すぎっつーか、面白すぎんだけど。あーお前このバイト受けてくれて、ホント、良かったわ」
 結構盛大に笑われながら、グシャグシャと頭を撫で回される。もしかして褒めてくれているのかもしれないが、コレジャナイ感はんぱなかった。

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